意識の境界に認識のすり合わせ
(『・・・あいつら行ったけど、多分じゃなくまず間違いなく秘密は話さねぇよなあの女は』)
(まぁそれはな・・・そこに関してはジェイドも分かってるだろうけど、問題は今からの話でどれだけティアが心を開いてくれるかなんだけど・・・)
(『可能性低そうだよなぁ・・・あの感じだと』)
(あぁ、俺もそうとしか感じられないんだよな・・・)
そうして一人残った中で『ルーク』と会話をするルークだが、二人共にティアの事はどうにもならないだろうと脱力気味になる。今までの事があるだけに希望的観測は持てないと。
(『ただあいつの感じだとイオンに何もしないからここから出してって強く言いそうじゃあるけど・・・まずジェイドが許さねぇよな』)
(余程じゃないとそうだろうけれど・・・むしろ明日の事を考えると牢の中にいた方が良さそうなんだよな。リグレット達率いる神託の盾に襲撃された場合、行動の予測が取りにくいし・・・)
(『予測って・・・』)
(俺達が嫌だからって我先に逃げ出す事もそうだし、リグレットを見付けたなら下手すると自分を保護してくれとか最悪有り得そうな気がするんだよ・・・ジェイドはどう考えてるかは聞いてみないと分からないけど、今の時点でティアに敵に回られるかはぐれるような事になると厄介だし・・・)
(『あ~・・・敵になるのはまだしも、逃げて行方不明になるなんてのはあいつなら有り得そうだな・・・強がっちゃいるけど、実際自分の命があぶねぇってなったら見栄とか色々投げ出して逃げ出しそうだしなあいつ・・・』)
そんなティアに対して更に話を進めていく二人だが、ルークの予感めいた予想の言葉に『ルーク』も有り得ると漏らす。特に逃げ出して行方不明になることについてを。
(・・・もう俺やジェイドがティアにそんなに好かれてないってのは重々に承知してるし、全部終わっても友好的な関係を結べる可能性が低いってのも分かってる。だからって言うのもなんだけど、ここでティアを手元から逃がすような事にはしたくないんだよ。例え全部終わって、俺達を殺しにかかるみたいな事になってもな・・・)
(『・・・その時はその時だろ。けどそこまでの覚悟があるなら俺は何も言わねーよ』)
だからこそ逃がすつもりはないと、恨みを買う覚悟をしているルークの悲壮な決意を『ルーク』は真剣に受け止めた。理屈としてそういった考えを持たなければならないといけないこともだが、それでルークがどれだけ辛いかも同時に感じ取った為に。
・・・そうして頭の中で二人で会話をしていたのだが、数十分後にジェイド達が入室してきたことで会話を中断してルークは三人と向かい合う。
「どうだった・・・って聞くまでもないって感じに表情冴えねぇな、オイ」
「えぇ、結果は良くありませんでした。せめてもの救いは一応イオン様の事を知った時に態度をちゃんと変えたことですが、言い換えればそれくらいしかありませんでした・・・後はイオン様がファブレの屋敷にまで来て何故謡将を襲ったのだとか聞いてもやはりまともに答えを返す事なく、大したことなどしてないのだからここから出すように言ってほしいと願うばかりの言葉しか出てきませんでした」
「そうなのか?」
「はい・・・事前にお二人から話を聞いてはいましたが、本当にあんな風に言われるとはといった気持ちになりました・・・ただそれで何も答えないわけにはいかないと思った僕ですけど、そんな望み通りにはしない方がいいと思ったことからちゃんと断った上で場を離れましたが・・・自分は間違ってないと僕達が離れきるまでずっと言ってたんですよ・・・」
「流石にちょっとあれはって感じでしたよね・・・」
「マジか・・・」
それで顔を見て明らかに浮かない様子だったことを察するルークだったが、三人のそれぞれの言葉にルークも何とも言えないと言った言葉を漏らした。そこまでなのかというように。
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(まぁそれはな・・・そこに関してはジェイドも分かってるだろうけど、問題は今からの話でどれだけティアが心を開いてくれるかなんだけど・・・)
(『可能性低そうだよなぁ・・・あの感じだと』)
(あぁ、俺もそうとしか感じられないんだよな・・・)
そうして一人残った中で『ルーク』と会話をするルークだが、二人共にティアの事はどうにもならないだろうと脱力気味になる。今までの事があるだけに希望的観測は持てないと。
(『ただあいつの感じだとイオンに何もしないからここから出してって強く言いそうじゃあるけど・・・まずジェイドが許さねぇよな』)
(余程じゃないとそうだろうけれど・・・むしろ明日の事を考えると牢の中にいた方が良さそうなんだよな。リグレット達率いる神託の盾に襲撃された場合、行動の予測が取りにくいし・・・)
(『予測って・・・』)
(俺達が嫌だからって我先に逃げ出す事もそうだし、リグレットを見付けたなら下手すると自分を保護してくれとか最悪有り得そうな気がするんだよ・・・ジェイドはどう考えてるかは聞いてみないと分からないけど、今の時点でティアに敵に回られるかはぐれるような事になると厄介だし・・・)
(『あ~・・・敵になるのはまだしも、逃げて行方不明になるなんてのはあいつなら有り得そうだな・・・強がっちゃいるけど、実際自分の命があぶねぇってなったら見栄とか色々投げ出して逃げ出しそうだしなあいつ・・・』)
そんなティアに対して更に話を進めていく二人だが、ルークの予感めいた予想の言葉に『ルーク』も有り得ると漏らす。特に逃げ出して行方不明になることについてを。
(・・・もう俺やジェイドがティアにそんなに好かれてないってのは重々に承知してるし、全部終わっても友好的な関係を結べる可能性が低いってのも分かってる。だからって言うのもなんだけど、ここでティアを手元から逃がすような事にはしたくないんだよ。例え全部終わって、俺達を殺しにかかるみたいな事になってもな・・・)
(『・・・その時はその時だろ。けどそこまでの覚悟があるなら俺は何も言わねーよ』)
だからこそ逃がすつもりはないと、恨みを買う覚悟をしているルークの悲壮な決意を『ルーク』は真剣に受け止めた。理屈としてそういった考えを持たなければならないといけないこともだが、それでルークがどれだけ辛いかも同時に感じ取った為に。
・・・そうして頭の中で二人で会話をしていたのだが、数十分後にジェイド達が入室してきたことで会話を中断してルークは三人と向かい合う。
「どうだった・・・って聞くまでもないって感じに表情冴えねぇな、オイ」
「えぇ、結果は良くありませんでした。せめてもの救いは一応イオン様の事を知った時に態度をちゃんと変えたことですが、言い換えればそれくらいしかありませんでした・・・後はイオン様がファブレの屋敷にまで来て何故謡将を襲ったのだとか聞いてもやはりまともに答えを返す事なく、大したことなどしてないのだからここから出すように言ってほしいと願うばかりの言葉しか出てきませんでした」
「そうなのか?」
「はい・・・事前にお二人から話を聞いてはいましたが、本当にあんな風に言われるとはといった気持ちになりました・・・ただそれで何も答えないわけにはいかないと思った僕ですけど、そんな望み通りにはしない方がいいと思ったことからちゃんと断った上で場を離れましたが・・・自分は間違ってないと僕達が離れきるまでずっと言ってたんですよ・・・」
「流石にちょっとあれはって感じでしたよね・・・」
「マジか・・・」
それで顔を見て明らかに浮かない様子だったことを察するルークだったが、三人のそれぞれの言葉にルークも何とも言えないと言った言葉を漏らした。そこまでなのかというように。
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