焔に触れ亡霊の姫は変わりゆく
・・・それで三人は落ち着いた後にそこから一先ずはゆっくり食事を取ろうとなり、食事を済ませた後でルークは使っている部屋へと戻っていった。
「はぁ・・・幽々子様の気持ちは分かる・・・けれど、どういう結論を映姫様は下すんでしょうか・・・」
・・・そして妖夢も自分の部屋に戻り布団の前に座するのだが、先程のやり取りを思い出して複雑そうな表情を浮かべていた。主の気持ちは分かるが、どういった事になるか分からないという不安を抱く形で。
「あら、貴女の心配は無用の物よ妖夢」
「っ!?ゆ、紫様!?な、なんでいきなり!?」
だがいきなり妖夢の目の前からスキマを開いて現れた紫にたまらず驚き戸惑うのだが、紫は気にした様子を見せずスキマから出てくる。
「ちょっと幽々子の様子を確認しに来たのだけれど、そうしたら貴女が深刻そうな表情をしていたから先に貴女に伝えに来たのよ・・・彼、ルークはこの白玉楼にいてもいいというように決まったとね」
「ほ、本当ですか!?で、では幽々子様に早く伝えないと・・・!」
「待ちなさい妖夢。貴女の元にこうして来たのは貴女の口からそれを伝えてもらう為ではなく、そう決まった際の経緯を話すためよ」
「え・・・経緯?」
そしてそのまま話をする中で出てきた決定についてに妖夢が慌てて立ち上がろうとするが、紫が制止と共に経緯と口にしたことに首を傾げる。
「先程私達は揃ってこの白玉楼を後にしたけれど、その発言の元となったのは古明地さとりからだったのは貴女も覚えているでしょう?」
「・・・それは確かに覚えていますが、どうしたんですかそれが?」
「古明地さとりがあんなことを意味もなく言ったわけないと思った私は彼女の後押しをして、白玉楼から出たのだけれど・・・地底に繋がる穴の前で止まってくださいと言われてその彼女の言う通りにすると、そこで彼女は切り出したのよ。幽々子の心を読んだ時の事を」
「幽々子様の心とは・・・一体どのような物だったのですか・・・?」
「どうあってもルークを守るという鋼の意志に決意が見えたと言っていたわ。そして理屈で彼女を説得しようにも生半可な理由に言葉で引くような様子とはとても感じなかった上で、ルークを連れていくだとか殺すといった実力行使に踏み切ったなら躊躇いなくその相手を殺すだけの考えもあったのが見えたと」
「っ!?ま、まさかだから古明地さとりはあんな風に早く場を終わらせようとしたんですか・・・もしもの場合に白玉楼が戦場にならないようにと・・・!?」
「えぇ、そうらしいわ。ただ古明地さとりからしてもルークに対する同情の心が加わってというのもあってと言っていたわ」
それで紫がその経緯を話す中で幽々子がどのような状態であり、どうなり得たのか・・・それらを聞いた妖夢は愕然とした表情を浮かべるのだが、紫がさとりの気持ちも加わったからとも返す。
「私からの推測を受けたルークの心は幽々子の行動が無ければ、ひたすらにどん底に落ちていく以外にないくらいには絶望に向かっていたらしいわ。けれど幽々子があぁしたことにより気を逸らされてそうはならなかったとのことだけれど、そんな幽々子の心を見た上でもし白玉楼で映姫様にあの死神辺りとの戦いになっていたなら、ルークが自分のせいでと気に病む可能性が高い・・・だから一旦仕切り直しという形を取ることによりそういったことになるのを避けると共に、幽々子の心中を話すことで下手に映姫様があの場で結論を出すことを避け、彼女としてもルークを助けたいという気持ちがあったからと言ったの」
「彼女がそんなことを・・・哀れんでというのは本当だったんですね・・・」
そうしてさとりがいかに幽々子達の事を見て自身の気持ちを語ったのかについてを紫から聞き、妖夢は神妙にその言葉を受け止める。数日前に聞いた言葉に気持ちは嘘ではなかったのだと。
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「はぁ・・・幽々子様の気持ちは分かる・・・けれど、どういう結論を映姫様は下すんでしょうか・・・」
・・・そして妖夢も自分の部屋に戻り布団の前に座するのだが、先程のやり取りを思い出して複雑そうな表情を浮かべていた。主の気持ちは分かるが、どういった事になるか分からないという不安を抱く形で。
「あら、貴女の心配は無用の物よ妖夢」
「っ!?ゆ、紫様!?な、なんでいきなり!?」
だがいきなり妖夢の目の前からスキマを開いて現れた紫にたまらず驚き戸惑うのだが、紫は気にした様子を見せずスキマから出てくる。
「ちょっと幽々子の様子を確認しに来たのだけれど、そうしたら貴女が深刻そうな表情をしていたから先に貴女に伝えに来たのよ・・・彼、ルークはこの白玉楼にいてもいいというように決まったとね」
「ほ、本当ですか!?で、では幽々子様に早く伝えないと・・・!」
「待ちなさい妖夢。貴女の元にこうして来たのは貴女の口からそれを伝えてもらう為ではなく、そう決まった際の経緯を話すためよ」
「え・・・経緯?」
そしてそのまま話をする中で出てきた決定についてに妖夢が慌てて立ち上がろうとするが、紫が制止と共に経緯と口にしたことに首を傾げる。
「先程私達は揃ってこの白玉楼を後にしたけれど、その発言の元となったのは古明地さとりからだったのは貴女も覚えているでしょう?」
「・・・それは確かに覚えていますが、どうしたんですかそれが?」
「古明地さとりがあんなことを意味もなく言ったわけないと思った私は彼女の後押しをして、白玉楼から出たのだけれど・・・地底に繋がる穴の前で止まってくださいと言われてその彼女の言う通りにすると、そこで彼女は切り出したのよ。幽々子の心を読んだ時の事を」
「幽々子様の心とは・・・一体どのような物だったのですか・・・?」
「どうあってもルークを守るという鋼の意志に決意が見えたと言っていたわ。そして理屈で彼女を説得しようにも生半可な理由に言葉で引くような様子とはとても感じなかった上で、ルークを連れていくだとか殺すといった実力行使に踏み切ったなら躊躇いなくその相手を殺すだけの考えもあったのが見えたと」
「っ!?ま、まさかだから古明地さとりはあんな風に早く場を終わらせようとしたんですか・・・もしもの場合に白玉楼が戦場にならないようにと・・・!?」
「えぇ、そうらしいわ。ただ古明地さとりからしてもルークに対する同情の心が加わってというのもあってと言っていたわ」
それで紫がその経緯を話す中で幽々子がどのような状態であり、どうなり得たのか・・・それらを聞いた妖夢は愕然とした表情を浮かべるのだが、紫がさとりの気持ちも加わったからとも返す。
「私からの推測を受けたルークの心は幽々子の行動が無ければ、ひたすらにどん底に落ちていく以外にないくらいには絶望に向かっていたらしいわ。けれど幽々子があぁしたことにより気を逸らされてそうはならなかったとのことだけれど、そんな幽々子の心を見た上でもし白玉楼で映姫様にあの死神辺りとの戦いになっていたなら、ルークが自分のせいでと気に病む可能性が高い・・・だから一旦仕切り直しという形を取ることによりそういったことになるのを避けると共に、幽々子の心中を話すことで下手に映姫様があの場で結論を出すことを避け、彼女としてもルークを助けたいという気持ちがあったからと言ったの」
「彼女がそんなことを・・・哀れんでというのは本当だったんですね・・・」
そうしてさとりがいかに幽々子達の事を見て自身の気持ちを語ったのかについてを紫から聞き、妖夢は神妙にその言葉を受け止める。数日前に聞いた言葉に気持ちは嘘ではなかったのだと。
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