帰るべき場所、一つとなる焔
(『それになんつーか平行世界を巡った紫の話だと、そもそも例外的な要素が関わってこないと俺っつーか『レプリカルーク』が単独で生きてるなんて展開自体が珍しいとかまであるって言ってたのを思い出すとな・・・』)
(あぁ、まぁそこはな・・・預言に関係無い筈の『レプリカルーク』って存在が、例外的な何かが関わってこないと大体がそうなるって事について因果な物だって言ってたな・・・そこは平行世界の同一人物がいて似たような環境になるからこそだって話だってことだとも・・・そしてそれは幻想郷も似たような物だって・・・)
そんな中でふと紫の見てきた物についてを言葉にする『ルーク』に、同じくルークも紫が言ったことを思い出す。
・・・紫がルークの肉体の安定を図るために平行世界を巡ってきた事はルーク達も聞かされたが、その中でここや元いたオールドラントとは違う別のオールドラントも数々と紫は見てきたと話した。そしてそういった平行世界の多くでは大抵がルークが大爆発によりアッシュと一つに戻る、と言った結果を見てきたと。
その上で他の例外的な物が何かと言えば大抵の平行世界には存在していない筈の異分子が存在していたり、このオールドラントのように性格が別の方向に変化していて結末が変わっているといった物だったとも聞いた。これは平行世界は全く同じ物だけで構成されている部分だけしかない訳ではないからこそ、大筋にはない人物が入ってくることもあり性格が変わることも有り得ると。
だからこそ何か変わった物がない平行世界では『レプリカルーク』の結末はまず変わらない物となり、変わったとしてもこのオールドラントのようにより悪い結末を迎えたという世界もあると聞いた。それこそヴァンの企みが成就するであるとか、そもそもヴァン自体が存在すらしていない世界もあって何も明かされないままに預言通りにオールドラントが滅びるという世界も。
ただそういった話を紫から聞いて『ルーク』はそうなのかというように唖然としたが、ルークが幻想郷も他に存在していたり自分がいない所の方が普通だと聞いた上でどういった幻想郷があるのかと聞くと・・・あまり言いたくはないが、有力者により滅びるか支配された幻想郷もあったと紫は珍しくも苦々しげに言った。そしてその中には幽々子の起こした異変が誰にも止められることなく、そこの幻想郷の紫がミスをしたことにより壊滅した幻想郷もあったと言った。
その話にルークもあの異変にはそれだけの危険性があったのだと改めて認識したのだが、そこから本筋に戻すという形で紫は自然に話題を反らした・・・だがルークは短くない付き合いから紫がそれらの幻想郷の末路に思うところがあるのだということは理解していた。そしてそれを胸の内に教訓として刻みつつも、言葉にしたくないのだろうと・・・
(『・・・似たようなことを言ったけど、お前らのおかげで俺は自分の事や色んなことを知れた。自分の事実にオッサン達の事実、そしてこのオールドラントの本来訪れていた未来に加えて言い方は悪いかもしんねーけど・・・ここがハズレのような世界だってことをな』)
(・・・それは・・・)
(『無理して否定しなくてもいいっつーの。俺が感じたことを言葉にしただけだからな・・・それでまぁ前にも話したけど、全部が済んだんなら自分自身の思うように生きたくないのかとか消えたくないのかって話はしたけど・・・俺からすりゃ最初からお前に全部うまくいきゃ体を渡すことは納得して体を渡したんだし、こうして全部無事に終わるのを傍目から見てたから考えたこととして・・・改めて俺じゃこんな風には出来なかったんだなって感じたんだ・・・』)
そんな紫との会話からいかに自身が考えていったのか・・・それらを話していく『ルーク』は自身で自分では無理と認める言葉を漏らした。全く悲壮感のない、むしろ落ち着き払った声で。
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(あぁ、まぁそこはな・・・預言に関係無い筈の『レプリカルーク』って存在が、例外的な何かが関わってこないと大体がそうなるって事について因果な物だって言ってたな・・・そこは平行世界の同一人物がいて似たような環境になるからこそだって話だってことだとも・・・そしてそれは幻想郷も似たような物だって・・・)
そんな中でふと紫の見てきた物についてを言葉にする『ルーク』に、同じくルークも紫が言ったことを思い出す。
・・・紫がルークの肉体の安定を図るために平行世界を巡ってきた事はルーク達も聞かされたが、その中でここや元いたオールドラントとは違う別のオールドラントも数々と紫は見てきたと話した。そしてそういった平行世界の多くでは大抵がルークが大爆発によりアッシュと一つに戻る、と言った結果を見てきたと。
その上で他の例外的な物が何かと言えば大抵の平行世界には存在していない筈の異分子が存在していたり、このオールドラントのように性格が別の方向に変化していて結末が変わっているといった物だったとも聞いた。これは平行世界は全く同じ物だけで構成されている部分だけしかない訳ではないからこそ、大筋にはない人物が入ってくることもあり性格が変わることも有り得ると。
だからこそ何か変わった物がない平行世界では『レプリカルーク』の結末はまず変わらない物となり、変わったとしてもこのオールドラントのようにより悪い結末を迎えたという世界もあると聞いた。それこそヴァンの企みが成就するであるとか、そもそもヴァン自体が存在すらしていない世界もあって何も明かされないままに預言通りにオールドラントが滅びるという世界も。
ただそういった話を紫から聞いて『ルーク』はそうなのかというように唖然としたが、ルークが幻想郷も他に存在していたり自分がいない所の方が普通だと聞いた上でどういった幻想郷があるのかと聞くと・・・あまり言いたくはないが、有力者により滅びるか支配された幻想郷もあったと紫は珍しくも苦々しげに言った。そしてその中には幽々子の起こした異変が誰にも止められることなく、そこの幻想郷の紫がミスをしたことにより壊滅した幻想郷もあったと言った。
その話にルークもあの異変にはそれだけの危険性があったのだと改めて認識したのだが、そこから本筋に戻すという形で紫は自然に話題を反らした・・・だがルークは短くない付き合いから紫がそれらの幻想郷の末路に思うところがあるのだということは理解していた。そしてそれを胸の内に教訓として刻みつつも、言葉にしたくないのだろうと・・・
(『・・・似たようなことを言ったけど、お前らのおかげで俺は自分の事や色んなことを知れた。自分の事実にオッサン達の事実、そしてこのオールドラントの本来訪れていた未来に加えて言い方は悪いかもしんねーけど・・・ここがハズレのような世界だってことをな』)
(・・・それは・・・)
(『無理して否定しなくてもいいっつーの。俺が感じたことを言葉にしただけだからな・・・それでまぁ前にも話したけど、全部が済んだんなら自分自身の思うように生きたくないのかとか消えたくないのかって話はしたけど・・・俺からすりゃ最初からお前に全部うまくいきゃ体を渡すことは納得して体を渡したんだし、こうして全部無事に終わるのを傍目から見てたから考えたこととして・・・改めて俺じゃこんな風には出来なかったんだなって感じたんだ・・・』)
そんな紫との会話からいかに自身が考えていったのか・・・それらを話していく『ルーク』は自身で自分では無理と認める言葉を漏らした。全く悲壮感のない、むしろ落ち着き払った声で。
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