帰るべき場所、一つとなる焔

・・・そうして思い思いの時間を過ごす一同だが、二週間という時間は早々と過ぎていき・・・いよいよプラネットストームを止める時及び、ルークの送り出しの時が来た。






「・・・二人だけか、来たのは?」
「ピオニー陛下はフリングス少将くらいはつけようかと言われたのですが、そちらは辞退していただきました。プラネットストームで行うことに関しましては我々以外に誰かいては不都合ですからね」
「こちらも同じようにセシル少将をつけようかと言われたが、同じように辞退してもらった・・・見送りが俺達二人だけでは不満か?」
「いや、そんなことはない・・・むしろ見送ってくれるだけ嬉しいよ・・・ただまぁ、分かってることじゃあるけどお別れだって思うと寂しくもあるけどさ・・・」
・・・そうしてタタル渓谷の入口に来たアッシュとジェイドを前にしたルークが声をかけると、二人ともに誰も連れてこなかった理由を返す中でアッシュの問い掛けの返しにルークは言葉通り寂しげに笑う。
「・・・それは私もですよ。そして出来ることなら貴方に報いるようにする形で暮らせるようにしたかったんですけれどね」
「だが戻ると言っているお前を無理に止める訳にもいかないからな・・・別れを惜しむ気持ちは俺にもあるが、待っている相手がいるのならお前はそこに戻るべきであるし俺達もそこに送り出す・・・死別になり何も言えないまま終わるよりは断然にそう出来るだけマシだ」
「・・・ありがとう、二人とも」
そんなルークに二人も同様だという気持ちを隠さず話をしていき、その気持ちを受けてそっと頭を下げた。
「別に構わないが、そろそろ行くぞ。あまり時間をかければ待っている者達をそれだけ待たせる事になるからな」
「えぇ。まぁアルビオールに関してはここからは二機もいらないだろうということから、ノエルの方にはもう先にシェリダンに戻ってもらっています。ですので我々はギンジのアルビオールでラジエイトゲートに向かいますよ」
「あぁ、分かった」
その様子にアッシュは首を横に振りつつ出発をと切り出し、ジェイドの注釈を受けてルークも頷き返した。


















・・・そうしてルーク達を乗せたアルビオールは一路ラジエイトゲートに飛んでいき、誰も邪魔する筈のない為に然程時間をかけることなくラジエイトゲートに辿り着いた。



「・・・神託の盾の船、ですか。もしや謡将の率いていた神託の盾の残党の船でしょうか?」
「あぁ、だろうとは思うし、いてもおかしくないとは思うが・・・妙だな。俺達を敵視するのならここで食い止めにかかるかと思ったんだが、誰一人見当たらん・・・」
・・・そうしてラジエイトゲートに降り立つルーク達だが、近くに神託の盾の船があることを確認はしたが人っこ一人存在しない現状にどういうことかとジェイドとアッシュは漏らす。
「あ~・・・その理由はこの先にいるだろうから、先に行こう取り敢えず・・・」
「成程・・・そうですね、そうしましょうか」
だが何かを理解したといったようなルークからの何とも言えなさそうな先へとの声に、ジェイドも何かを察したというように頷きアッシュも理解したというように三人は先へと歩き出した。






・・・そうして三人が足を進めて先に進んでいくと、パッセージリングの操作盤の前に紫が立っていて三人に笑顔で手を振ってくる姿を確認した。









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