「・・・どうするかにどうしたいのか、決まったか？ルークよ」
「それは・・・その事に関してはユリアシティで答えたいと思います。俺の事に関してはピオニー陛下ももし良ければ俺の事を受け入れるつもりはあると言ってくれましたので、ピオニー陛下にもお答えする形で答えたいと思ってます」
「そうか・・・分かった、それ以上は聞かぬようにしよう」
・・・そうしてアルビオールで移動する中、通路を挟んで座席に座るインゴベルトからどうかと聞かれるルークだがピオニーの名を出して後でとの言葉に仕方無いと引く言葉を返す。
「・・・こちらからも一つお聞きしたいのですが、ナタリアはもうベルケンドに送られたのですか？」
「・・・隠しても仕方無いから答えるが、確かにもうナタリアは大事にならないようにする形でベルケンドに送った。ヴァン達を倒したとそちらから報告を受けた後、秘密裏にバチカルから送り出す形でな」
「そうですか・・・渋ったり不満から何か行動を起こしたとは報告には無かったのですか？」
「・・・むしろ逆に聞くが、ナタリアがそうせずにいられると思うか？」
「「・・・」」
そこで次にアッシュがナタリアについてを問い掛け答えが返ってきた事に更に問い掛けるのだが、逆に質問返しを疲れたような様子を浮かべてされた事にルークも揃って何とも言い難いという表情を浮かべた。
「・・・そなたらも予想はついたであろうが、こちらもナタリアにいざその時になって人づてにベルケンドに行けとだけ命令を出しても面倒になると見た。その為にわしにクリムゾンの二人を筆頭にちゃんと行くようにと直接言ったのだが、謁見の間まではまだ良かったものの船に乗り込む時とそれ以降の報告を受ける限りでは、不平不満を口にし続けた上で今も度々そういったことを態度に表しているらしい・・・言うことは分かるけれどやはり納得は出来ぬというようにな」
「・・・それで私と陛下が話し合った結果として、以前にそちらから出てきた殿下と『ルーク＝フォン＝ファブレ』の婚約解消及び女王につけないという処置を取ることにした。先日には伝えることは出来なかったが、それが我々の結論だ」
「・・・よろしいんですか、それで？発案した私が言うような事ではないと言われるでしょうが・・・」
インゴベルトはその様子に理解したと見て話を進めた上で公爵がだから以前出た案のようにすると口にし、アッシュが慎重に確認の声を向けるとインゴベルトは眉を寄せながらも口を開く。
「・・・そうしたいという気持ちでやるわけではないのは確かではあるが、だからと言ってナタリアを放っておけばいずれは自分の気持ちのままに行動をしてそれこそ取り返しのつかない事態を起こしかねんだろう。勝手にベルケンドから出てバチカルに戻るばかりか、アッシュがキムラスカに戻ったというのに何故自分と結婚とならないのかというようにな・・・そしてそんな事をされればまだ王女としての立ち位置だけは守れたギリギリの所すら守れなくなる事態になりかねん。故に首脳会談が終わった後にその決定に関してを伝え、以降に勝手にベルケンドから出るような事をしたりするなら・・・命までは取らずとも、もう二度と王女とすら名乗れない立場になるようにする予定だ・・・」
「「・・・」」
・・・そこから出てきたインゴベルトの苦渋に満ちた決意と言葉に、二人は黙って受け入れるしかなかった。インゴベルト自身もしもの可能性が起き得るのはナタリアの性格的に大いに有り得ると見ていて、それを選びとるなら王としてもう覚悟して対処をすると決めていることを感じ取って。









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