片隅に追いやられた難事
「・・・俺としては途中でヴァンの言葉に構わず復讐を強行するだとか、いっそ諦めるといったようにペールからでもそうだがガイが一度でも話題に上げなかったのかということが疑問なんだがな。いくらなんでもファブレに潜んで十数年と言う時間の密度を考えれば、一度や二度くらいはそういった話題は上がるかと思うんだが・・・」
「・・・その辺りに関しましては先程に話したマルクトに戻るかどうかの話同様、片手で足りるくらいになります。それも全て私から切り出した上でまだあのように青年としての体が出来上がる前のガイラルディア様に、無理をしなくてもよろしいといったような旨をお伝えするためだったのですが・・・それらの言葉に関しましてガイラルディア様は諦めきれないというように言われた上で、ヴァンがファブレに来るようになってからはその傾向が強くなった姿を見ていくに従い・・・」
「お前はそういった問いを向けても意味がないと判断するようになった、というわけか・・・よくも悪くも、と言うよりは悪い部分が大きいとその時には気付かずに」
「・・・今となってはガイラルディア様のあの姿を見たこともあり、後悔しかもう私の中には浮かびません・・・」
アッシュはそこで復讐の可否を話し合う機会はと問い掛けるが、ペールは苦々しげに悔いを語っていく。自分がガイをより良いように導けなかったことに。
「・・・なぁジェイド。これからガイもそうだけどペールもどうなるんだ?」
「・・・残酷なようですが、こちらの方はまだしもガイを自由に出来るような状態で放っておく訳にはいきません。そしてもっと言うならガイの生存に関しても公に出来るわけもありません・・・一先ずはケセドニアの領事館に行ってはもらいますが、今の状態で彼を放っておいて破れかぶれだとバチカルにまで突っ込まれては元も子もありませんので、この後にセントビナー辺りに送るようにして・・・そこで私の権限から手続きをして、内密に処分をしていただくのが一番妥当かと思います」
「それが妥当って事なのは分かるけど・・・そう聞いてペールは抵抗する気はあるのか?俺としちゃ抵抗する理由はあるのは承知はしてるし、そうしてほしくないってのもそうだけどならそれで死んでほしいっていう気持ちがあるわけじゃないけどよ・・・」
「・・・いえ、そのような事は致しません・・・」
ルークはそこで二人の処遇についてをジェイドから聞き、その答えに複雑そうにペールにどうかと聞くと既に諦めたというように首を横に振った。
「・・・あの方に生きていて欲しいという気持ちは確かに存在してはいますし、ガルディオスの復興が出来なくなったという事に無念だと言う想いもまたあります・・・ですが今となっては最早ガイラルディア様が行動を起こした場合の事を考えると、とてもガルディオスの復興など出来るはずはないどころかまず確実にオールドラントが混迷の状態に陥り、ガイラルディア様がガルディオスとしてマルクトに無事戻れるなどとても有り得る事ではないでしょうが・・・何よりガイラルディア様にそれらについてを理屈として受け入れていただけるとは、あの姿からはとても思えません。追い込まれたことによりせめてファブレへの復讐を・・・といった気持ちに考えを秘めて動くようなことになる可能性が高いと思われます・・・ですからせめてそのようなことがないよう、そしてガルディオスの従者としてあの方と共に逝きたいと思います・・・」
「・・・決意は固い、か・・・」
・・・もう死の覚悟をしている。
そういったペールの独白を受けてルークもそうだが、周りの面々も真剣に受け入れるしかなかった。今までのガイに対する考えがあるからこそ、そういった覚悟に反対することは自身らには出来ないと。
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「・・・その辺りに関しましては先程に話したマルクトに戻るかどうかの話同様、片手で足りるくらいになります。それも全て私から切り出した上でまだあのように青年としての体が出来上がる前のガイラルディア様に、無理をしなくてもよろしいといったような旨をお伝えするためだったのですが・・・それらの言葉に関しましてガイラルディア様は諦めきれないというように言われた上で、ヴァンがファブレに来るようになってからはその傾向が強くなった姿を見ていくに従い・・・」
「お前はそういった問いを向けても意味がないと判断するようになった、というわけか・・・よくも悪くも、と言うよりは悪い部分が大きいとその時には気付かずに」
「・・・今となってはガイラルディア様のあの姿を見たこともあり、後悔しかもう私の中には浮かびません・・・」
アッシュはそこで復讐の可否を話し合う機会はと問い掛けるが、ペールは苦々しげに悔いを語っていく。自分がガイをより良いように導けなかったことに。
「・・・なぁジェイド。これからガイもそうだけどペールもどうなるんだ?」
「・・・残酷なようですが、こちらの方はまだしもガイを自由に出来るような状態で放っておく訳にはいきません。そしてもっと言うならガイの生存に関しても公に出来るわけもありません・・・一先ずはケセドニアの領事館に行ってはもらいますが、今の状態で彼を放っておいて破れかぶれだとバチカルにまで突っ込まれては元も子もありませんので、この後にセントビナー辺りに送るようにして・・・そこで私の権限から手続きをして、内密に処分をしていただくのが一番妥当かと思います」
「それが妥当って事なのは分かるけど・・・そう聞いてペールは抵抗する気はあるのか?俺としちゃ抵抗する理由はあるのは承知はしてるし、そうしてほしくないってのもそうだけどならそれで死んでほしいっていう気持ちがあるわけじゃないけどよ・・・」
「・・・いえ、そのような事は致しません・・・」
ルークはそこで二人の処遇についてをジェイドから聞き、その答えに複雑そうにペールにどうかと聞くと既に諦めたというように首を横に振った。
「・・・あの方に生きていて欲しいという気持ちは確かに存在してはいますし、ガルディオスの復興が出来なくなったという事に無念だと言う想いもまたあります・・・ですが今となっては最早ガイラルディア様が行動を起こした場合の事を考えると、とてもガルディオスの復興など出来るはずはないどころかまず確実にオールドラントが混迷の状態に陥り、ガイラルディア様がガルディオスとしてマルクトに無事戻れるなどとても有り得る事ではないでしょうが・・・何よりガイラルディア様にそれらについてを理屈として受け入れていただけるとは、あの姿からはとても思えません。追い込まれたことによりせめてファブレへの復讐を・・・といった気持ちに考えを秘めて動くようなことになる可能性が高いと思われます・・・ですからせめてそのようなことがないよう、そしてガルディオスの従者としてあの方と共に逝きたいと思います・・・」
「・・・決意は固い、か・・・」
・・・もう死の覚悟をしている。
そういったペールの独白を受けてルークもそうだが、周りの面々も真剣に受け入れるしかなかった。今までのガイに対する考えがあるからこそ、そういった覚悟に反対することは自身らには出来ないと。
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