片隅に追いやられた難事

「まぁそういうわけで一先ずはアニス=タトリンの事も含めて話はまとまりましたが・・・そこで一つお願いがあるのですが、ユリアシティに話を通しに行く時には一緒に何人かアルビオールに乗せて連れていってはくれませんか?」
「・・・それは構いませんが、詠師の方々何人かにユリアシティに行ってもらうつもりですか?」
「はい。しばらくではありますが、私と後二人ほどユリアシティに滞在する予定でいます。ユリアシティ側だけに全て判断を委ねても確実に大丈夫だとの保証というか、周りに合わせられるかは微妙と言えますからね。ですから我々が大丈夫だと判断出来るまでは滞在することにしました」
「成程・・・そういうことなら共に行きましょう。こちらもユリアシティが良からぬ事態になるのは望みませんからね」
それで話をまとめる中でトリトハイムが最後にといったよう共にユリアシティへ行きたいと切り出し、その理由を聞いたジェイドにルークは快く頷いて返した。反対する理由はないと。



















・・・そうして翌日になり、ルーク達はダアトを出ることにした。さっさとユリアシティに向かってこの話をした方がいいだろうという事でだ。そしてそこにはトリトハイムに二人の詠師に、数人の兵士達も帯同する形でである。

そんな形でルーク達はユリアシティまで一直線に向かい、然程時間をかけずにユリアシティに辿り着いた。


















「・・・そんな、ことが・・・」
「謡将にティアの二人は亡くなりました。そしてティアに関しては我々が殺すことになりました・・・この事に関してのそしりは甘んじて受けましょう」
「・・・いえ・・・ヴァンに関してはとても擁護出来るような物ではないどころか、貴殿方が止めねば今頃この大地は大部分が崩壊していたであろうというのは理解していますし・・・ティアの行動を認めていたなら貴殿方が死んでいたこともそうですが、それで帰って来たとしたならヴァンの名誉だけでも守れと我々に言うだけ言うといったような命令をしてきたでしょう・・・自分が貴殿方を殺したのは間違ってないと言い張り続ける形でです。そう考えれば貴殿方がティアを止めるために殺すと決めたのは、間違いではないと思いますので貴殿方を恨むようなことは致しません・・・」
「・・・そう言っていただけるとありがたく思います」
・・・それで市長室にて。
一連の流れについてを説明し終わった一同に市長はショックを受けてジェイドとルークは軽く頭を下げるが、葛藤を浮かばせながらもティアを生き残らせない方が良かったと悲しそうに言ったことにまた共に二人は神妙に頭を下げた。言葉に理屈としてティアの問題点については理解は示してはいるが、祖父として孫を失った悲しみはやはりすぐには拭いきれないというよう。
「・・・話は分かりました。ユリアシティを会談の場に使うことに関しては構わないとは思います。ですがその為に皆様にも協力していただく形で、住民に説明する時間をいただけませんでしょうか?以前にお話いただいた事からヴァン達にいらぬ疑いがかけられた時の事を考え、私を含めた一部の者達以外には説明をハッキリとしてはおりませんので・・・」
「分かりました。そのくらいはこちらもやらせていただましょう。後々の事を考えれば必要な事ですからね」
そんな市長が話題を転換とばかりに市民への説明についてを口にすると、ジェイドもだがルークやイオン達も同じように頷き返した。それは必要なことだと。









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