片隅に追いやられた難事

・・・そうしてルーク達はケセドニアを出て、二組に分かれる形で二機のアルビオールは目的地へと向かった。


















「・・・首脳会談ですか・・・そしてその為に動かれている、と・・・」
「そういうことになります」
・・・そうしてダアトの導師の私室にて。
兵に頼んで呼んできてもらったトリトハイムに話せる部分は話をし終わり、真剣に頷く様子にジェイドに頷き返す。
「取り敢えずその首脳会談に関しましてはピオニー陛下の意向もありますし、今後のオールドラントの事を考えればまず開かれるべきだとイオン様も考えられていますし、インゴベルト陛下も余程でなければ反対をするようなことは無いでしょう。ですのでダアトというかローレライ教団の総意として参加するかどうかに、いつ開催するかを大体で構いませんので協議していただきたいと思っています」
「それは構いませんが・・・何処で開催するのかの見通しはあるのですか?」
「その辺りはハッキリとは決めてはいませんが、候補地としてはこのダアトかケセドニアか・・・ユリアシティが妥当な所でしょう」
「ユリアシティ、ですか?何故あそこが出るのでしょうか?」
「こうして外殻大地が魔界に降りた以上はユリアシティの存在は遅かれ早かれ明るみに出るのは避けられませんし、下手にダアトとの関係を誤魔化そうといった知らぬ存ぜぬの態度を取れば後の禍根になりかねません。ですのでユリアシティには最初こそは苦労にはなるでしょうが、それ以上の苦境を招かないようにするためにもユリアシティの担っていた役割であったりを説明し、これからは今までやっていたことを止めるという宣伝も兼ねてユリアシティを会場にした方がいいのではと言っているのです。そしてそこに関してはアッシュ達にもインゴベルト陛下達に話をするようにしています」
「・・・成程・・・確かにその辺りに関しましてはこちらとしましても重要になりますから、ユリアシティを優先した方がいいと思えますね・・・」
それで首脳会談についての話の中で会場をユリアシティにした方がいいとジェイドが説明をしていくと、トリトハイムも納得出来るというように真剣に漏らす。
「そう言っていただけるのはありがたくは思いますが、実際にどのようにするのかに関しては数日の間はダアトに滞在しますので他の詠師の方々も交えてイオン様と共に協議していただけませんか?そしてそれが済み次第、その話し合いの結果次第でユリアシティに向かうかどうかを決めます」
「分かりました。その辺りも含めて話し合おうかと思います」
そんな納得にその事を他の詠師達にも話をしてほしいとジェイドは願い、トリトハイムはすぐに真面目な表情を浮かべ頷き返した。そう出来るというようにするという決意も込めて。


















・・・そうしてルークとジェイドの二人は一応ダアト以外の人間ということで、その話し合いは二人は別の所で待機するということになった。その上でジェイドはミュウにダアトにいる間は変わったことが起こらない限り、側にいて守るようにとイオンにつけておいた。

そうして二人は用意された部屋にて過ごすことになるのだが、夜になった所でトリトハイムの来訪を受けた・・・










.
5/21ページ
スキ