様々な決着
「仇という言葉を使う貴女の中に謡将が様々な事に手を出していた事など些細な事だというように思っているのは分かります。今更その事については非難はしません・・・ただその上で言わせていただくならシンクが死んだ後、貴女は我々に戦いを仕掛けるつもりですか?」
「なっ・・・何で戦いを仕掛けるかどうかなんて言葉が出てくるんですか・・・!?」
「言っておきますが、シンクがこの場に現れなければ我々が謡将を殺すことになっていたのは確実です。ですが貴女はその事を忘れたかのよう、我々の攻撃により弱った謡将にとどめを刺したシンクに仇と今詰め寄っている・・・私達を仇と本気で認識していないのならそれはそれで構いませんが、ただシンクに集中していて私達が原因だと思い返して後で襲い掛かってくる・・・などと言ったことをされても迷惑どころではないから改めて今ここでどうなのか、と申し上げています。私達に対する恨みがあるかどうかに、これからファブレにいた時の謡将を襲った時のように我々を殺しにかかる気があるのかと」
「っ!?」
そこでジェイドが口にしていったのは自分達と敵対するのかとその理由があることも含めての問い掛けなのだが、真剣でいて油断なく見据えてくるその視線もあってティアはたまらずに息を呑むしかなかった。これは迫力に圧されたのもあるのだろうが・・・
「そういった反応をするということは思い返して気付いたようですね。私達が謡将が弱った原因であるということに」
「っ・・・!」
・・・そう。ジェイドに指摘されたよう、ジェイドの話があったことから今そうだと思い返したからである。ただそれを正解だと指摘されてその目には敵意が含まれていたが、それ以上に怯えの色が強かった。
「・・・気付いたからには我々を殺したいと思ったのと同時に、流石に今ここで我々に反旗を翻してもどうにもならないと考えたようですね。というか私やルークでなくとも、付いてきた兵士一人で十分貴方を殺すことは出来るでしょう・・・つまり貴女からしたなら我々十数人が敵になり得るということです」
「っ・・・!」
そんなティアへと戦力差はこれだけあるとジェイドが淡々と述べていくと、案の定というか顔色を一気に悪くした。考えが読まれた事もあるが、下手に行動をしてもティアからしたら一切勝ち目など無いという絶望的な状況に。
「・・・ただ一応は貴女は我々と完全に敵対した、という訳ではありません。ですのでここで一つ貴女に選択していただきたいことがあります」
「選択・・・?」
だが一転してまるで自分を殺さないという選択肢もあるといった言葉をジェイドから聞き、ティアは眉をひそめた。
「そう。どういった選択肢なのかと簡単に言うなら貴女自身の手でシンクを殺すかそうしないか、という物ですが・・・勿論そんな単純な選択ではありません。もし貴女がそこでシンクを自分の手で殺す事を諦めるであったり命が大事というのであれば、貴女に害はないと判断して無事にここから連れて帰るようにしましょう。ですが我慢が出来ないし命も惜しくないからシンクを殺したい、というならそうはさせてはあげますが・・・その後の命の保証は致しません」
「っ!?」
そんな疑問の様子にジェイドが選択肢を挙げるのだが、言葉にはちゃんとはせずとも実質的な生か死か・・・そう突き付けたような中身にティアは目を丸くして驚愕せざるを得なかった。特にシンクを殺すと選んだ場合の事などティアからしたら考えたくない事だろう為に。
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「なっ・・・何で戦いを仕掛けるかどうかなんて言葉が出てくるんですか・・・!?」
「言っておきますが、シンクがこの場に現れなければ我々が謡将を殺すことになっていたのは確実です。ですが貴女はその事を忘れたかのよう、我々の攻撃により弱った謡将にとどめを刺したシンクに仇と今詰め寄っている・・・私達を仇と本気で認識していないのならそれはそれで構いませんが、ただシンクに集中していて私達が原因だと思い返して後で襲い掛かってくる・・・などと言ったことをされても迷惑どころではないから改めて今ここでどうなのか、と申し上げています。私達に対する恨みがあるかどうかに、これからファブレにいた時の謡将を襲った時のように我々を殺しにかかる気があるのかと」
「っ!?」
そこでジェイドが口にしていったのは自分達と敵対するのかとその理由があることも含めての問い掛けなのだが、真剣でいて油断なく見据えてくるその視線もあってティアはたまらずに息を呑むしかなかった。これは迫力に圧されたのもあるのだろうが・・・
「そういった反応をするということは思い返して気付いたようですね。私達が謡将が弱った原因であるということに」
「っ・・・!」
・・・そう。ジェイドに指摘されたよう、ジェイドの話があったことから今そうだと思い返したからである。ただそれを正解だと指摘されてその目には敵意が含まれていたが、それ以上に怯えの色が強かった。
「・・・気付いたからには我々を殺したいと思ったのと同時に、流石に今ここで我々に反旗を翻してもどうにもならないと考えたようですね。というか私やルークでなくとも、付いてきた兵士一人で十分貴方を殺すことは出来るでしょう・・・つまり貴女からしたなら我々十数人が敵になり得るということです」
「っ・・・!」
そんなティアへと戦力差はこれだけあるとジェイドが淡々と述べていくと、案の定というか顔色を一気に悪くした。考えが読まれた事もあるが、下手に行動をしてもティアからしたら一切勝ち目など無いという絶望的な状況に。
「・・・ただ一応は貴女は我々と完全に敵対した、という訳ではありません。ですのでここで一つ貴女に選択していただきたいことがあります」
「選択・・・?」
だが一転してまるで自分を殺さないという選択肢もあるといった言葉をジェイドから聞き、ティアは眉をひそめた。
「そう。どういった選択肢なのかと簡単に言うなら貴女自身の手でシンクを殺すかそうしないか、という物ですが・・・勿論そんな単純な選択ではありません。もし貴女がそこでシンクを自分の手で殺す事を諦めるであったり命が大事というのであれば、貴女に害はないと判断して無事にここから連れて帰るようにしましょう。ですが我慢が出来ないし命も惜しくないからシンクを殺したい、というならそうはさせてはあげますが・・・その後の命の保証は致しません」
「っ!?」
そんな疑問の様子にジェイドが選択肢を挙げるのだが、言葉にはちゃんとはせずとも実質的な生か死か・・・そう突き付けたような中身にティアは目を丸くして驚愕せざるを得なかった。特にシンクを殺すと選んだ場合の事などティアからしたら考えたくない事だろう為に。
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