見えてくる未来の分かれ道

「・・・まぁそれにこれから先は俺達三人は別にしても、ガイやナタリアも含めて色々と選んでもらわなきゃならない事は出てくるんだ。ティアからすりゃ降って湧いたような嫌なことじゃあるだろうけど、これは言っといた方がいいだろうってのもあるから言ったんだよ」
「その辺りは確かに必要なことと言えば必要なことか・・・まぁあの様子なら一先ずヴァンに会うまではあのままでいてくれるだろうから、それまでの厄介払いと考えれば案外悪くないか」
「まぁそれもどういった方向に向くかは分かりませんが、あれだけルークが言ったんですしそれで何も考えずに楽な方に流れると言うのであれば・・・そこまでということにしましょう。それ以上は私達も付き合いきれないと言うか、依存の先が我々に変わられるような事になられても困りますからね」
「そこは二人に任せる訳にはいかないし、俺も幻想郷に戻る事になるからな・・・そこはもうティア次第だとするしかないな・・・」
ただそれでも話をまとめるように気を取り直しながら口を開いていくルークに二人も各々の意見を口にし、もう後はティア次第とすることにしようとルークは願うように口にした。ちゃんとした結論を出してほしいと・・・


















・・・そんな話し合いから少ししてミュウが用意が出来たと呼びに来たため、集会所に向かってアルビオールの二号機を受け取って兵士達を乗せる形でシェリダンから飛び立った。一路ロニール雪山に向かうために。

ただそうしてロニール雪山に向かうわけだが道中でティアがいきなり明るくなるだとかがあるわけではなく、ケテルブルクの近くにアルビオールを止めてロニール雪山に徒歩で向かうとなる段になっても顔をまともに上げることも出来ないままにルーク達の後を付いていった。

そしてそんな風な状態のままロニール雪山に入ったルーク達はどんどんと先へ進んでいくのだが、以前リグレット達三人と戦った時の拓けた場所に辿り着く・・・



「・・・ハーッハッハッ!待っていましたよジェイド!」
「おや、ディストですか。待っていたとは我々がここに来ることですか?」
「えぇ、そうです!貴殿方の行動が読めないからどこかで待ち伏せをした方がいいと進言してこのロニール雪山で待たせていただきましたが、やはり予想通りここに来ましたね!」
・・・そしてそこで待ち構えていたディストが高笑いと共に、自分の予想は間違ってなかったと口にしていくのだがアッシュは眉を寄せる。
「・・・おい。待ち伏せと言ったが、お前達二人だけか?」
そしてそのままアッシュは自身の疑問を口にする・・・自分達の目の前にはディストとアリエッタの二人しかおらず、ヴァンはいないとは予想していたがシンクまでもこの場にいないということに。
「本当ならシンクもここにいた、です・・・けど部下の人がシンクを呼びに来て、シンクどこかに行ったきり帰ってこない、です・・・」
「ですがそんなこと問題ではありません!私がいれば貴殿方くらいどうとでも出来ますからね!」
その声にアリエッタは困惑気味にシンクがここにいない理由を返し、ディストが小さいことだと言わんばかりに自信満々に声を上げていく。シンク無しでもジェイド達を自分なら倒せると。



(シンクがいない・・・どういうことなんだ・・・?)
(『話に聞く感じだと、そんな俺達を倒す機会だとかを誤るような奴じゃないと思うから不気味だよな・・・』)
しかしルーク達はシンクがいないことに却って妙な気持ちになっていた。確かに一人減るのは戦う分には気持ちは楽になるにしても、シンクらしくないという考えがどうしてもよぎると。









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