見えてくる未来の分かれ道

・・・そうしてルークは周囲に合わせる中で『ルーク』からの話を聞いていき、時間は進んでいった。これからどういった行動をしていくのかに、ヴァン達の待ち伏せがこれからは可能性はかなり高くなっていく事についてを。

そんな話の中身にティアは少し心が弾んだといった緩みの笑みを浮かべたのだが、誰もそこについて突くことはなく話は進ませていった。これからのことを・・・そうして決まったこととして、一度シェリダンに二機目のアルビオールを取りに行って、シェリダンにいるマルクト兵を乗せてロニール雪山のセフィロトに向かうことになった。

こういった流れになった理由に関しては、ピオニーからナタリアがいなくなった経緯もあるが流石にこれ以上は兵を引き連れないで行くのは望ましくないのではと切り出されたからだ。六神将達とヴァンだけならまだアッシュとジェイドの二人なら個々の力で対峙しようがあるだろうが、もし数で押しきろうとして来たら面倒になりかねない・・・そしてその中で言葉とはされはしなかったが、ティアを戦力として数えることは出来ないのだからという事もあるからと。

そこでアッシュはアルビオールが二機目の開発がされていたことを聞いていた上で、そろそろ出来ていてもおかしくないからシェリダンに向かいあちらにいる兵を引き連れていく形で二機目を使えば兵力はマシになる・・・と言うとそれならいいかということで、ピオニー達は納得する事になった。

それで話は決まりとなり、兵を何人か選出していくから少し宮殿の外で待っていてくれとピオニーから言われてルーク達はそうすることにした。






「・・・なぁ、ちょっといいかティア?」
「・・・何かしら?」
・・・宮殿の外に来た所でルークはティアに話し掛け、その声に威圧的に返す。
「ちょっと時間があっから聞きてーんだけどよ・・・お前オッサンの事が一段落したらそのまま神託の盾にいるつもりなのか?」
「っ・・・なんでいきなりそんなことを聞くのよ・・・?」
「いきなりって思うか?・・・もうそんないきなりって状況じゃない身近に迫った未来だと思ったからこう言ってんだよ、俺は」
「っ・・・どういうことよ・・・?」
ルークはそんな圧を気にすることなく話を進めていくのだが、対してティアはその威圧的な様子がすぐに戸惑いに変わっていく。言っている事の中身をティアが考えていなかっただろうこともあり。
「実際の所としてオッサン達をどうにかうまく出来りゃ後はまだ難しい事は残っちゃいるだろうが、それでもキムラスカにマルクトにダアトの状況は今のような感じだからまだどうにかなるとは思っちゃいる。だからオッサン達さえどうにかすりゃって事からそんな時間は空かねーんじゃねーかって事だけど・・・ぶっちゃけそこまでしてお前、神託の盾にいたい訳じゃねーだろ?今となっちゃオッサンがいて活動してるから神託の盾に入ろうって思っただけで、実際そこにオッサンがいなかったら別の所にいるオッサンの所に行ってただろ?」
「っ・・・それは・・・その・・・」
「即座に否定出来ねー時点でそうだって自白してるようなもんだろ・・・ま、俺が言いてーのはそこじゃねーけどよ」
更に続く話の中で動機はヴァン以外にあるかと問われ明らかに動揺を隠せない様子のティアを見て、ルークは呆れたよう頭をガシガシかきながらまだ続きがあると口にする。









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