見えてくる未来の分かれ道

・・・タトリン一家に関しての対策をトリトハイムに託していったルーク達はイオンの休息が済んだ所で、ダアトを後にして待ち合わせをしていたアルビオールに乗っていった。






「・・・グランコクマに戻れば、ティアとまた行動かぁ・・・」
「こればかりは仕方無いというより、ティアは諦めないのは目に見えています。ましてやローレライに体を乗っ取られるリスクが無くなったとなれば、嬉々として付いてくるのは目に見えています・・・これで兄さんに無事に会えると」
「でもそれって私達を盾にして無傷で会おうって事ですよね~・・・そう聞くと気分良くないですって・・・」
・・・それでアルビオールの中。
何が影で起こったのかにこれからダアトで起こるのかを一切知らないアニスがティアについてを愚痴るが、反対は意味がないと言い切るジェイドにだからこそと唇を尖らせる。
「ま、それもそんな長くは続かねーだろ。話によりゃ残るセフィロトはアブソーブとラジエイトって重要なとこ以外だとロニール雪山って場所だけだって事らしいし、アルビオールを使えばそんなに時間もかかんねーんだろうからよ」
「それに奴らも俺の存在もあって、不穏な気配を感じてどうにかこちらを止めたいと思っているだろうが・・・そこで俺達を止めるのにやるだろう手段の中で可能性が高いのは、どこか俺達が来そうな場所での待ち伏せ・・・やはりこれしかない」
「・・・ってことは二人は謡将達が残りのセフィロトで待ち伏せをしてくる可能性が高いって思ってるの?」
「正確には私もです。道中で二人とお話はしましたが、やはりそういったリスクは確実にあるだろうと共にティアがいつ兄さん達の元に会いに行くのか・・・と切り出しかねないということを話したんですよ。そういった可能性が高いからティアにはわさわざ彼らを探そうとしなくても、そうなるだろうと話せば大人しくなるだろうと」
「そうなんだ・・・」
しかしルークにアッシュにジェイドと三人が揃ってティアから関連する流れに関してを淀みなく口にしたことに、アニスはただ納得するしかなかった。その中身が理屈として理解出来た為に。
「ですがそうなると、残りのセフィロトでは彼らの手勢が待っているのでは・・・」
「そこに関してはさして心配はしていません。数で押してくるような真似はあちらとしてはしてこないというのがアッシュの見立てですからね」
「あぁ・・・奴らは兵はともかくとしても六神将にヴァンはアリエッタを除いて個人の力に自信を持っているし、そのアリエッタも友達という魔物の独自兵力がある。その事から奴らは兵からしたら上の奴らが動くなら自分達は精々足止めといったように動こうというくらいにするだろう上で、俺という同じ六神将だった存在もいる・・・その事から下手に数で押すよりは六神将にヴァンに任せた方が犠牲は少なくなると思い、後に控えるだろうとな。そしてそういった奴らの中にはヴァンの意志を継ぐだとか、人をまとめられるようなリーダーの素質のあるカリスマ性を持った者などいない・・・精々が後にヴァン達のやったことは正しかっただの、汚名をそそぐといった名分での暴走をしかねん奴らが残るくらいだろう」
「・・・だから後々の不安はそういった者達には残るかもしれないけれど、一先ずはヴァン達との戦いの際には向こうは総力を挙げてこちらには来ないということですか・・・」
「もしそうなるならこちらもそれなりの数を揃えてヴァンの元に向かった場合だろうが、そもそもを言うならヴァンの配下達が似たり寄ったりな奴らを集めたのが大きいがな」
「似たり寄ったり・・・?」
ただイオンは別の視点としてヴァンの配下についてを不安げに口にするのだが、まず数で制圧することはないという根拠を口にした上でアッシュが口にした似たり寄ったりという言葉に、どういうことかとおうむ返しをしながら眉を寄せる。









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