影で動き影で処する
「・・・ですのですみませんが、これらの話に関しては謡将達や当人には何も言わずに済ませてください。後、もしまたキムラスカに行った際にティア=グランツの処分についてを言及されたなら神託の盾からは既に除籍しているため、自由にしてくれて構わないとお伝えください」
「よろしいのですね、それで?」
「はい。キムラスカがティア=グランツの処遇についてを改めてと言われたなら、こちらとしては断る理由もありませんしむしろ断った時の方が恐ろしい事態になりかねません。むしろ後顧の憂いを絶つという意味ではそう言い出された方がよろしいとすら思うくらいです」
「・・・分かりました。その事に関してはそうなった場合そういうことになるようにしましょう。そちらが困ることになるのはこちらとしても望ましい事態ではありませんからね」
「っ・・・」
そうしてルーク達に対して言葉を向けるトリトハイムにジェイドが代表となる形で答えていき、その切実な中身に頷きイオンは否定の言葉を口に出来ずに苦い様子を見せるしか出来なかった。方々にとってティアの行動が本当に問題行動であることもそうであるし、これからも問題が起こりかねないということは十二分にトリトハイムが危惧していることが伝わってきたが為に・・・
・・・そしてそういった話の後に時間が結構経過して夜になったということから、話は今日はここまでにしようということになってイオンとアニスを残してルーク達は教会の中の客室に案内すると、トリトハイムに連れられる形で導師の私室を後にしていった・・・のだが、ジェイドはそこでミュウを念のためにモースの息のかかった者達が来たなら自分達に伝えに来てほしいと護衛と伝言役を任せる形で置いてきた。
「・・・話は終わったか?」
「あぁ、一先ず今日の分はな」
・・・それで客室の一室に入ると、先に入っていたアッシュが反応してルークもまた当然といったように返す。
「・・・それで、何か手に入りましたか?」
「あぁ、結果は上々だ。モースが隠れて何かをやっていた証拠はこれだけあれば十分だろう」
「・・・出来れば見付からないでいて欲しかったのですがね・・・」
そこにトリトハイムが真剣にどうかと問い掛けると、懐の内から紙の束を取り出しながらのアッシュの返しに脱力気味に声を漏らした。
・・・さて、アッシュが何をしていたのかと言えば簡単に言うならヴァン達についてを調べるというのは表向きの方便というだけで、実際は大詠師としてモースが使っていた部屋を漁ることだ。そしてそれに関しては先程に他の詠師達を呼びに行くと言ったトリトハイムと共に場を離れた際にそうしたいと切り出し、許可を得た上で行った事である。
これに関しては何故こんな形で・・・しかもルークとジェイドの二人とは相談はしても導師とアニスに内緒で切り出したのかとトリトハイムはアッシュに問い掛けたのだが、そこに関してはある疑いがあるから敢えて二人には何も言わない方がいいと判断したためと答えたからだ。そしてその疑いが何かと言えば・・・
「・・・まさかアニス=タトリンが大詠師のスパイとして動いていたとは・・・」
「導師が連れ去られた後以降の足取りに関して、リグレット達と行動をしていた際にやたら明確にこういった航路を取るだろうというようなモースからの報告書が来たからな。そしてその報告書に従って行動したなら、ジェイド達の乗るタルタロスがいたのだが・・・その正確さから導師の動向についてを誰かが近くで伝えていたのだろうと見ていたのだが、導師が連れていたのはアニス一人・・・だからこそ俺はアニスに関してを疑いを持っていたんだ。こいつはモースのスパイなのではないかとな」
「・・・そしてそれは間違いではなかったと、調べてみて分かったと言うことですか・・・」
・・・そう、アニスにスパイの可能性があるのではないかということだ。
トリトハイムが頭が痛いといったように手を当てる中、アッシュが予想は間違ってなかったという根拠を語りより嘆くように声を漏らした。こんなことを聞きたくなかったというよう。
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「よろしいのですね、それで?」
「はい。キムラスカがティア=グランツの処遇についてを改めてと言われたなら、こちらとしては断る理由もありませんしむしろ断った時の方が恐ろしい事態になりかねません。むしろ後顧の憂いを絶つという意味ではそう言い出された方がよろしいとすら思うくらいです」
「・・・分かりました。その事に関してはそうなった場合そういうことになるようにしましょう。そちらが困ることになるのはこちらとしても望ましい事態ではありませんからね」
「っ・・・」
そうしてルーク達に対して言葉を向けるトリトハイムにジェイドが代表となる形で答えていき、その切実な中身に頷きイオンは否定の言葉を口に出来ずに苦い様子を見せるしか出来なかった。方々にとってティアの行動が本当に問題行動であることもそうであるし、これからも問題が起こりかねないということは十二分にトリトハイムが危惧していることが伝わってきたが為に・・・
・・・そしてそういった話の後に時間が結構経過して夜になったということから、話は今日はここまでにしようということになってイオンとアニスを残してルーク達は教会の中の客室に案内すると、トリトハイムに連れられる形で導師の私室を後にしていった・・・のだが、ジェイドはそこでミュウを念のためにモースの息のかかった者達が来たなら自分達に伝えに来てほしいと護衛と伝言役を任せる形で置いてきた。
「・・・話は終わったか?」
「あぁ、一先ず今日の分はな」
・・・それで客室の一室に入ると、先に入っていたアッシュが反応してルークもまた当然といったように返す。
「・・・それで、何か手に入りましたか?」
「あぁ、結果は上々だ。モースが隠れて何かをやっていた証拠はこれだけあれば十分だろう」
「・・・出来れば見付からないでいて欲しかったのですがね・・・」
そこにトリトハイムが真剣にどうかと問い掛けると、懐の内から紙の束を取り出しながらのアッシュの返しに脱力気味に声を漏らした。
・・・さて、アッシュが何をしていたのかと言えば簡単に言うならヴァン達についてを調べるというのは表向きの方便というだけで、実際は大詠師としてモースが使っていた部屋を漁ることだ。そしてそれに関しては先程に他の詠師達を呼びに行くと言ったトリトハイムと共に場を離れた際にそうしたいと切り出し、許可を得た上で行った事である。
これに関しては何故こんな形で・・・しかもルークとジェイドの二人とは相談はしても導師とアニスに内緒で切り出したのかとトリトハイムはアッシュに問い掛けたのだが、そこに関してはある疑いがあるから敢えて二人には何も言わない方がいいと判断したためと答えたからだ。そしてその疑いが何かと言えば・・・
「・・・まさかアニス=タトリンが大詠師のスパイとして動いていたとは・・・」
「導師が連れ去られた後以降の足取りに関して、リグレット達と行動をしていた際にやたら明確にこういった航路を取るだろうというようなモースからの報告書が来たからな。そしてその報告書に従って行動したなら、ジェイド達の乗るタルタロスがいたのだが・・・その正確さから導師の動向についてを誰かが近くで伝えていたのだろうと見ていたのだが、導師が連れていたのはアニス一人・・・だからこそ俺はアニスに関してを疑いを持っていたんだ。こいつはモースのスパイなのではないかとな」
「・・・そしてそれは間違いではなかったと、調べてみて分かったと言うことですか・・・」
・・・そう、アニスにスパイの可能性があるのではないかということだ。
トリトハイムが頭が痛いといったように手を当てる中、アッシュが予想は間違ってなかったという根拠を語りより嘆くように声を漏らした。こんなことを聞きたくなかったというよう。
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