砂上の楼閣の終わり

・・・だが今回はそうはさせない。何故ならアッシュもそうであるし他にも関わる者達に負担をかけないようにする為にだ。そしてその為に様々な種を蒔いた上で先程のようにしたわけである・・・最大限に情けをかけられた状態で今までの行動を罰する形で、ナタリア自身に落とし穴に直行してもらいに来るような呼び水をするようにしてだ。






(『・・・実際の所としてあんな風にして気分的にスッキリしたなんて言えるようなもんじゃねーけど、それでもやることはやった・・・ナタリアに抱かれる可能性があった幻影を消し去るって為の行動をよ』)
(砂上の楼閣なんて言葉があるけど、確かにそんな物は壊しやすい物だって思うかもしれない・・・けどそんな砂上の楼閣ってもんでも、ずっとそこに立派に壊されずにあり続けたら壊れないようにあってもらわなくちゃならない物だって思われる事になり得る・・・だから今回は砂上に楼閣が建てられて立派な物だって認識される前に、子どもが作ったような小さな砂場の城を壊すような小規模の物にするような形にしないといけないからな・・・)
そうして二人はナタリアに対して 区切りをつけるように、重く言葉を交わしていく・・・かつてナタリアに抱かれた高潔でいて清廉な王女に女王といったイメージには絶対にさせないため、元々から定まっていない足場から立派な人物という楼閣を打ち砕いていったことを・・・









壮大でいて巨大であればあるほど根幹と言える部分は重要になる



元が駄目であれば根本からガラガラといつ崩れてもおかしくなくなるが故に



であるならばこそ砂上にそのような物を二度も建てることなど許される物ではない、望まれる物ではない・・・



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