始まりの時と見定める境界
(あっ、降りて師匠に攻撃を始めた・・・!)
(『おい、そろそろ行かないといけないだろ・・・!』)
(分かってる・・・!)
そう見ていたらティアがヴァンに攻撃を仕掛けだした為、ルークは気を取り直して木刀を持つ。
「人の家に来といて何してんだよ、テメェ!」
「っ!?」
‘キィンッ!’
そして以前と違う台詞を口にしながらさも全力のように斬りかかり(台詞を変えたのはこちらのヴァン相手に師匠だなどと『ルーク』に敬う気持ちは一切ない為、こんな言葉を口にするとは演技でも有り得ないと言われた為だ)、ティアが攻撃を慌てて受け止める。
‘カアァッ!’
(やっぱ来たか、この瞬間が・・・!)
(『始まるんだな、旅が・・・!』)
そしてその瞬間に二人を中心として光り出し身の自由がきかなくなったことに、疑似超振動が起きることをルーク達は確信する。タタル渓谷に飛ばされるのだと・・・
「・・・バチカルからタタル渓谷付近に飛んだと思われる、異様な第七音素を観測した・・・ですか」
「どうされますか、師団長?」
「・・・このタルタロスからタタル渓谷方面に行くには少し距離があります。それに我々は別の任務を賜っていますので、あくまで観測をした事実をグランコクマに報告するくらいでいいでしょう。後でその旨を記した手紙を出してください」
「はっ!」
・・・それで少しして、マルクトの領内を動くタルタロスの艦橋にて。
疑似超振動の事を報告してきた兵に対してジェイドは指示を出していき、兵が敬礼を返して退出していくのを見届ける。
(二人がタタル渓谷に飛びましたか・・・出来ればタルタロスを直行させて迎えに行きたい所ですが、色々流れが変わることになります・・・ここは我慢しなければなりませんね)
そしてジェイドはそっと嘆息したくなる気持ちを抑えつつ、我慢しようと内心で考える。こちらのティアはともかく、ルークを迎えに行きたい気持ちを。
「バチカルからマルクトの領内に飛んだと思われる第七音素、か・・・」
「閣下に何かあったのか・・・?」
・・・所変わって、神託の盾の夜営の地にて。
顔を揃えた六神将達がおろおろと顔を見合わせながら話を進める姿に、アッシュは複雑そうに何かこらえるような表情を浮かべていた。
(これがヴァンが影響を与えた物か・・・前はまだリグレット達は落ち着いていたが、今回のこのうろたえかたは確かにヴァンの事を信頼しているんだろうが依存しているとも言えるな・・・)
だがそれはあくまでもポーズであり、その内心はあくまで冷静にリグレット達の様子の分析に勤めていた。決して自分が離反を考えているなどと思わせないようにしながら。
(だがそうなると分からんのが、ディストとシンクだ・・・他の三人はヴァンの完全な味方と確信していいが、この二人はどうだ?ディストは元々の目的を考えればヴァンに忠義を誓ってその為に命を賭けるような奴ではないし、シンクはヴァンの目的に賛同はして行動はしたものの忠義を誓ったわけでもないし、ましてやこちらのヴァンの性格を考えればレプリカに対して情を向けるとも思えん・・・)
だがそんな中でアッシュは考え込んでいるといったようにポーズを取っているディストとシンクを一瞥した後、二人がヴァンに忠誠を誓うのかという疑問が出てくる。二人共に忠誠を誓うキャラでもないし、動機もないと。
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(『おい、そろそろ行かないといけないだろ・・・!』)
(分かってる・・・!)
そう見ていたらティアがヴァンに攻撃を仕掛けだした為、ルークは気を取り直して木刀を持つ。
「人の家に来といて何してんだよ、テメェ!」
「っ!?」
‘キィンッ!’
そして以前と違う台詞を口にしながらさも全力のように斬りかかり(台詞を変えたのはこちらのヴァン相手に師匠だなどと『ルーク』に敬う気持ちは一切ない為、こんな言葉を口にするとは演技でも有り得ないと言われた為だ)、ティアが攻撃を慌てて受け止める。
‘カアァッ!’
(やっぱ来たか、この瞬間が・・・!)
(『始まるんだな、旅が・・・!』)
そしてその瞬間に二人を中心として光り出し身の自由がきかなくなったことに、疑似超振動が起きることをルーク達は確信する。タタル渓谷に飛ばされるのだと・・・
「・・・バチカルからタタル渓谷付近に飛んだと思われる、異様な第七音素を観測した・・・ですか」
「どうされますか、師団長?」
「・・・このタルタロスからタタル渓谷方面に行くには少し距離があります。それに我々は別の任務を賜っていますので、あくまで観測をした事実をグランコクマに報告するくらいでいいでしょう。後でその旨を記した手紙を出してください」
「はっ!」
・・・それで少しして、マルクトの領内を動くタルタロスの艦橋にて。
疑似超振動の事を報告してきた兵に対してジェイドは指示を出していき、兵が敬礼を返して退出していくのを見届ける。
(二人がタタル渓谷に飛びましたか・・・出来ればタルタロスを直行させて迎えに行きたい所ですが、色々流れが変わることになります・・・ここは我慢しなければなりませんね)
そしてジェイドはそっと嘆息したくなる気持ちを抑えつつ、我慢しようと内心で考える。こちらのティアはともかく、ルークを迎えに行きたい気持ちを。
「バチカルからマルクトの領内に飛んだと思われる第七音素、か・・・」
「閣下に何かあったのか・・・?」
・・・所変わって、神託の盾の夜営の地にて。
顔を揃えた六神将達がおろおろと顔を見合わせながら話を進める姿に、アッシュは複雑そうに何かこらえるような表情を浮かべていた。
(これがヴァンが影響を与えた物か・・・前はまだリグレット達は落ち着いていたが、今回のこのうろたえかたは確かにヴァンの事を信頼しているんだろうが依存しているとも言えるな・・・)
だがそれはあくまでもポーズであり、その内心はあくまで冷静にリグレット達の様子の分析に勤めていた。決して自分が離反を考えているなどと思わせないようにしながら。
(だがそうなると分からんのが、ディストとシンクだ・・・他の三人はヴァンの完全な味方と確信していいが、この二人はどうだ?ディストは元々の目的を考えればヴァンに忠義を誓ってその為に命を賭けるような奴ではないし、シンクはヴァンの目的に賛同はして行動はしたものの忠義を誓ったわけでもないし、ましてやこちらのヴァンの性格を考えればレプリカに対して情を向けるとも思えん・・・)
だがそんな中でアッシュは考え込んでいるといったようにポーズを取っているディストとシンクを一瞥した後、二人がヴァンに忠誠を誓うのかという疑問が出てくる。二人共に忠誠を誓うキャラでもないし、動機もないと。
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