見つけ暴かれて

「ではミュウ。この後の話から貴方も明日陛下達と話を終えるまでナタリアに付いてあげてください。余程の事がなければ我々は大丈夫でしょうから、これからの彼女には誰か側にいてもらって落ち着いてもらうことが重要でしょうからね」
「はいですの!」
そしてジェイドはミュウにも明日まで一緒にいるようにと口にすると、元気よく手を上げて了承した。疑うような様子など見せることなく。






・・・そうしてアニスが戻ってきて明日ナタリアにミュウと共につくようにと話をした後、早く休むようにと言われてイオンとミュウと共に部屋を後にしていった。
「・・・うまくいきましたね。特にアニスに関してをモースに直接会わせないよう遠ざける事が出来たのは上々です」
「アニスとしても会いたくないだろうっていう以上に、下手に明日会ったらアニスのスパイの事をぶちまけかねないって危険を考えるとな・・・」
それで三人だけとなった場でジェイドが上々と口にした声に、ルークも真剣な面持ちで頷き返す・・・先程の流れはナタリアについてだけではなく、アニスについても後の事を考えて起こしていたという事を。
「まぁアニスに関しては念には念を入れてと言うくらいだからあれでいいだろう。流石にその場にいないアニスに対してをスパイだと騒ぎ立てる程モースも考えなしではないだろうからな・・・あくまで本題の目的はナタリアを追い込むというと言い方は悪いが、そうすることが主軸だからあれでいいだろう」
「えぇ、隠していても仕方ありませんからねそこは。と言ってもナタリアの性格上貴方やインゴベルト陛下の言葉や決定を知ったとなったなら、間違いなく情に訴える言葉で食い下がってくる事は目に見えていますが・・・以前のようにナタリアが何の憂いもなく王女に戻れたのは、様々なゴタゴタがあってそうする空気ではなくなったことが一番にありますからね。一応表向きにはアクゼリュス行きは体裁の為に行くように命じたということを盾にしても、今回は決して王女として大手を振って戻るという訳にはいかないでしょう。アッシュ、貴方の意志もあってね」
「まぁな」
しかしアニスの事は副題でナタリアの事が本題と口にするアッシュに、ジェイドが意志が変わらないならと投げ掛けるような事を口にすると迷いなくアッシュは頷いた。ナタリアを情けで救う気はないと。
「あっ・・・ん~・・・ちょっと話がズレるような感じになるけど、今になって気になった事があるんだけど聞いていいかローレライ?」
『我に何を聞きたいのだ?』
そんな時にふとルークが思い付いた事を聞きたいと微妙な様子で切り出したことに、対象のローレライが先を促す。
「今となっちゃ頼るつもりはないし必要ないって思ってたけど、そもそもとしてナタリアって今年死ぬだとかそういった預言って詠まれてたのか?・・・何て言うかなんだかんだでこれからもナタリアが生きること自体は出来はするんだろうけど、そもそもの事を考えると死を詠まれた預言もあったからナタリアが見捨てられたのかって感じる部分も今となって考えたらあるのかなってさ・・・」
『そのことか』
「あぁ、確かにその辺りは我々も気にしていませんでしたね。モースなら預言に詠まれていたならこそこぞって見捨てる判断を下しても全くおかしくはありませんが・・・どうなんですか、ローレライ?」
ルークはそこでナタリアに詠まれた預言の中身についてどうなのかと口にし、ローレライが疑問を受け止める中でジェイドもだが何も言わないアッシュも興味深いと言ったような視線を向ける。









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