始まりの時と見定める境界

(とは言え今はまだこの位置では二人に接触は出来ん・・・タルタロス襲撃の時までどう接触するかを考えておくか・・・)
しかし接触はまだ出来ない為にどうするかにアッシュは考えを移行する。今はどちらとも距離が遠くて、どうしようもないために。


















(とうとう今日か・・・)
(『始まるのか・・・お前が経験してきて、違う旅って奴が・・・』)
・・・そしてバチカルにて。私室の窓から外を見上げながら始まりの時が来たと二人は考えていた。
(『・・・んで、流れって確かあのオッサンが今日ここに来て導師の捜索をしなくちゃならねぇからしばらく来れねぇって言って、剣術訓練の際にティアが乱入して疑似超振動を起こす・・・だったよな?』)
(あぁ、そうだけど・・・)
(『そもそもよ・・・ティアってどんな風にあのオッサンの動きを察してきたんだ?』)
(え・・・?)
ただそんな時に『ルーク』がふと疑問に思ったといった様子の声を上げると、ルークはどういうことかと戸惑う。
(『ほら、オッサンの言い分からすりゃ導師がいきなりいなくなったから探しに行くためにしばらく会えないからその分付き合う・・・みたいな感じだったんだろ?そのニュアンスの感じだと予定外の事が起きたから、元々の予定を切り上げて表面上はともかくとして戻るついでにご機嫌伺いに顔出しに来たって所でよ』)
(まぁそれは・・・確かに今となってはそうだって分かるけど・・・)
(『そこで疑問なのがオッサンが導師の情報を受けた時点でどこにいたのかはともかくとして、そんないかにも物のついでの思い付きに近い考えで動いてたオッサンの動きをどうやってティアは捉えたのかって思ったんだよ』)
(あ・・・!)
しかし『ルーク』が返したその疑問が生まれるに至った経緯に、ルークもハッとなってしまった・・・確かにヴァンの行動の事を思い返せば、バチカルにいると確信出来るような材料は何処にもないと思えた為に。
(『勿論オッサンがバチカルによく通ってるだとかそういう情報があったからそれを頼りに向かったみたいな予測も出来るし、たまたまタイミングが合ったからってなったらそれまでだけど、そもそもの話として何の為にバチカルに来てたかってのは把握してなかったんだろ?お前の記憶の中じゃ、お前と旅をしてたはじめの頃はオッサンの弟子だって事を知ってたみたいな感じじゃなかったんだろうし』
(それは・・・確かに言われてみれば、そんなリアクションじゃなかったな・・・)
(『ってことを考えると、元々ティアって奴はオッサンの足取りを辿ってこっちに来たんじゃねぇかって思うんだよ・・・そんで追い付いた先がこのバチカルで、この家にいるって分かったからそれでいいかってなっただけなんじゃねぇかともな』)
(あ~・・・それで間違いないとは思うけど、どうしていきなりそんなことを思ったんだ・・・?)
それでその推測が正しいのではないかといったように話を続ける『ルーク』に否定を返せずにいたルークだが、何故ここでいきなりそんな事を言い出したのかと聞く。突発的過ぎはしないかと。
(『・・・なんつーかお前がいた方のティアはまだマシにしても、こっちのティアに関してはマジでろくでもねぇ奴だって思っといた方がいいんじゃねぇかって感じたんだよ。お前とそっちのティアはまだ良かったかもしれねぇけど、元々のここの未来だとガイもそうだけどティアとなんかろくに仲間になれたことなんか無かったってことらしいしよ』)
(あ・・・それは考えたくはないけど、考えとかないといけないか・・・)
だが返ってきた答えに、ルークも神妙にならざるを得なくなった・・・いくら信じたくないと言ってもこちらのティアは全く考えが違うことに、紫が見た未来の事を考えれば悪い方向にも物事を考えねばならないと思い。









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