見つけ暴かれて
「いや、俺が言いてーのは規模はともかくとしてもお前と似たようなことをした奴はいるだろうし、それで罰されずに済んだ奴の方が少ねーんじゃねーのかって事だよ。今言った通り歴史の事になんか俺は詳しくねーけど、キムラスカもそうだしマルクトも含めてよ」
「・・・確かにそうですね。歴史上でそういった事柄が載っている事は王族や貴族の醜聞に関わることになるから秘匿されるのが常ですが、それが隠せない程の事柄・・・国家転覆を狙ったクーデターであったりあまりにも被害が大きくいかに有力な貴族や王族でもその地位を退かなければならなかった事件などに関しては、流石に公にされる形で罰されてきました。まぁそういった大きな事件は隠しようもなかったから歴史書に残るような事になったのでしょうが、小さな事も載るか載らないかの差はあれ裁きは受けてきたでしょう。独断専行に手柄を独り占めしようとしたりといったような事をしたりとです」
「・・・そこに関してはキムラスカも同じような物だろう。いかに王族や貴族でも勝手な行動、それも悪質の度が過ぎれば裁くようにせざるを得なかったことはあったとは聞いている・・・そしてルーク。お前が言いたいことは偽物かどうかは置いておいても、殿下の取った行動は王族として裁かざるを得ない規模の行為ではなかったのかということなのだろうが・・・実際その通りだ。殿下の行動は偽物云々は置いておいても、こちらとしては裁かざるを得ないレベルの物であったことは確かになる」
「なっ・・・!?」
そうしてルークがキムラスカにマルクトの歴史を持ち出した話をしてジェイドもその話に乗る中、公爵が苦い様子を見せながらも言いたいことを理解したと言いつつ裁くべき行動だと認めるとナタリアは絶句してしまった。
「・・・殿下。貴女からしたなら預言の事がなければ自分の行動は最適解であり、自分の言うことを聞かなかった我々が愚かとは言わなくとも分からず屋だといったような考えを持たれているのでしょう。自分はそのようなことは知らなかった上で預言が詠まれていたからこんなことになり、我々が貴女を見捨てざるを得なかった部分が大きいのだと・・・ですがルークが言ったことが関係していないとは言えない部分は大きいのです」
「なっ、何故・・・!?」
「バチカルから抜け出し勝手にルーク達に付いていったこと、これは今話に出た独断専行と言うには十分過ぎる動機です。ただ貴女はこれだけのことかと思われるかもしれませんが、そうするために貴女がやらねばならなかったはずの公務を今日に至るまでに後を誰かに任せることすらなく勝手に放棄したこともあります。ハッキリ言いますがこれはバチカルを勝手に抜け出たことも相まって我々だけでなく、その後始末をせざるを得なかった貴族達は貴女の評価をより著しく落とすものとなったのです。王女としての責務を自分の気持ち一つを優先させるため、全てを放り出したことは」
「なっ・・・!?」
だがここまで来たからからこそか最早吹っ切れたといったような公爵の話に、ナタリアはろくな言葉を返すことも出来ずに絶句を繰り返すしかなかった・・・いや、むしろそうなるのは当然と言えるだろう。何せ公爵が言っていることは端から聞けばナタリアの身から出た錆である部分しかないとは言え、あまりにも身勝手であることが分かるために。
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「・・・確かにそうですね。歴史上でそういった事柄が載っている事は王族や貴族の醜聞に関わることになるから秘匿されるのが常ですが、それが隠せない程の事柄・・・国家転覆を狙ったクーデターであったりあまりにも被害が大きくいかに有力な貴族や王族でもその地位を退かなければならなかった事件などに関しては、流石に公にされる形で罰されてきました。まぁそういった大きな事件は隠しようもなかったから歴史書に残るような事になったのでしょうが、小さな事も載るか載らないかの差はあれ裁きは受けてきたでしょう。独断専行に手柄を独り占めしようとしたりといったような事をしたりとです」
「・・・そこに関してはキムラスカも同じような物だろう。いかに王族や貴族でも勝手な行動、それも悪質の度が過ぎれば裁くようにせざるを得なかったことはあったとは聞いている・・・そしてルーク。お前が言いたいことは偽物かどうかは置いておいても、殿下の取った行動は王族として裁かざるを得ない規模の行為ではなかったのかということなのだろうが・・・実際その通りだ。殿下の行動は偽物云々は置いておいても、こちらとしては裁かざるを得ないレベルの物であったことは確かになる」
「なっ・・・!?」
そうしてルークがキムラスカにマルクトの歴史を持ち出した話をしてジェイドもその話に乗る中、公爵が苦い様子を見せながらも言いたいことを理解したと言いつつ裁くべき行動だと認めるとナタリアは絶句してしまった。
「・・・殿下。貴女からしたなら預言の事がなければ自分の行動は最適解であり、自分の言うことを聞かなかった我々が愚かとは言わなくとも分からず屋だといったような考えを持たれているのでしょう。自分はそのようなことは知らなかった上で預言が詠まれていたからこんなことになり、我々が貴女を見捨てざるを得なかった部分が大きいのだと・・・ですがルークが言ったことが関係していないとは言えない部分は大きいのです」
「なっ、何故・・・!?」
「バチカルから抜け出し勝手にルーク達に付いていったこと、これは今話に出た独断専行と言うには十分過ぎる動機です。ただ貴女はこれだけのことかと思われるかもしれませんが、そうするために貴女がやらねばならなかったはずの公務を今日に至るまでに後を誰かに任せることすらなく勝手に放棄したこともあります。ハッキリ言いますがこれはバチカルを勝手に抜け出たことも相まって我々だけでなく、その後始末をせざるを得なかった貴族達は貴女の評価をより著しく落とすものとなったのです。王女としての責務を自分の気持ち一つを優先させるため、全てを放り出したことは」
「なっ・・・!?」
だがここまで来たからからこそか最早吹っ切れたといったような公爵の話に、ナタリアはろくな言葉を返すことも出来ずに絶句を繰り返すしかなかった・・・いや、むしろそうなるのは当然と言えるだろう。何せ公爵が言っていることは端から聞けばナタリアの身から出た錆である部分しかないとは言え、あまりにも身勝手であることが分かるために。
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