「あ、アッシュ様・・・い、今の声は・・・？」
「・・・その声に関しては今から説明致します。何分この事に関してはつい先日の事で、そちらへの手紙とのやり取りでは明記していなかったことですからね」
隣にいたセシル少将も動揺のままにどうしたことかと口にし、ジェイドが仕方無いといったような様子で説明すると口にしていく。


















・・・そうしてジェイドはローレライとその解放についての説明をしていった。いかにしてローレライと出会い、どうしてここにいるのかと。



「・・・と言うわけです」
「な、なんと・・・そんなことが・・・」
「で、ですがこうして鍵にローレライが姿を見せていることは決して嘘でも大袈裟でもないかと・・・」
・・・そうして説明の中で鍵からローレライが出てきてアッシュの横に現れ、ジェイドの説明も終わった。
だがやはり衝撃は相当だったようで二人は共に動揺を隠すことなど出来ず、確認するような言葉しか漏らす声しか出てこない。
「お二人がそのような気持ちになられる訳は分かりますが、こちらとしてもいきなりのローレライの発言にどういうことかと戸惑っています・・・一体どういうことですか、ローレライ？」
『今言った通りだ。キムラスカというより王と王族に連なる公爵という身分の二人が、いかに教団の大詠師とは言えその言葉を突っぱねるであったりの拒否やバチカルからの退去などを勧める事が出来ないのは何故か・・・それを考えた結果として一番有り得ることが何かと考えた結果、ナタリアの預言についてだと見たのだ』
「っ！」
「・・・先程は追及よりローレライの説明に時間を取られたので何も言えませんでしたが、どうやらその反応から間違いでは無いようですね」
「っ・・・！」
ジェイドはそのままにどういった意図があったかを問い掛けるとローレライが理由を答えていく中で公爵が再び動揺を表すようハッキリと息を呑み、その反応に目を細め見逃しはしないといったジェイドの態度にまずいと思ったのかたまらず視線を反らす。
「・・・どういうことなのですか、叔父様・・・私の預言が関わってくるとは・・・？」
「そ、それは・・・いや、何故そんなことを・・・？」
『忘れたのか？我は第七音素の集合体であり、預言を我自身で詠む以前に過去に詠まれた預言が何なのかも姿を見るだけで判断することなど容易なことだ。とは言えこれよりは預言から外れた未来を作るために動かねばならぬために各々に預言になんと出たのかについてを言う必要はないかと思っていたのだが、その預言によりモースが二人に強く出ているのではないかと見たのだ』
「ぅっ・・・」
ナタリアもそこまで来て不穏な空気を感じながらも何があったのかと聞いてきた為に公爵はしどろもどろにローレライに何故と疑問を逸らすように聞くのだが、返ってきた答えに声を詰まらせるしかなかった・・・ローレライが言ったように第七音素の集合体である存在が、そんな預言の事で間違うなんて筈もないと言うより・・・何より事実であったために。
「・・・すみません、ローレライ・・・一つ聞いていいですか？」
『何だ？』
そんな中で今まで黙っていたイオンは重く口を開いて質問といったことに、ローレライは先を促す。
「・・・正直な所として、今の公爵との会話だけでもその預言の中身と言うのがあまり良くない物だといったのは想像出来ますが・・・どういった中身の預言なのかと言うのは、こちらにも教えていただけるのでしょうか・・・？」
『・・・そこに関しては公爵がどう答えるかもそうだが、ナタリアが聞きたいかどうかにもかかってくるが・・・我としてはここは是非とも話をしなければならないと思っている上で、ナタリアもここまで聞いて何も聞かなかったことにして黙って引くわけにはいかないと思っているのではないか？』
「・・・ナタリア・・・」
イオンがそこで口にしたのは預言の中身はという疑問だが、ローレライが二人の気持ちはどうか・・・特にナタリアの気持ち次第と言ったことに、イオンを始めとして当人に視線が集まる。どう答えるのかというよう。









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