見つけ暴かれて

「・・・案外あっさりといくもんだな」
「やはりジェイドが賛成をしたのが大きかったのもあるだろうが、何よりあそこまでティアが自身の事があるとは言え危険性を口にしていた事が尾を引いていたからだろう。でなければすんなりと行っていただろうな」
「あ~、そういうことか」
・・・それでしばらく話をしてレムの塔の前でよりお手付きと納得を得られたルークとアッシュは自身らの部屋で会話をしていた。
といっても中身は先程の事とティアについてであるが、ルークが何とも言いがたそうに頭をかく中でアッシュは鍵を取り出す。
「・・・さて、本来ならジェイドにもいてもらいたいところだが仕方無いとして話をさせてもらうが・・・単刀直入に聞くが、俺達や紫の事については把握しているか?」
『無論だ。そしてそちらの行動が無ければこのオールドラントの命運は預言通りになるか、ヴァン達により滅ぼされるかの二択以外にない世界線だとな』
「あ~・・・知っていてくれてることはいいって言いたかったけど、そう知ってるってのはキツいだろうな・・・」
それで鍵を見ながら問い掛けるアッシュに平然とした様子でローレライは是と返すのだが、改めてその中身にルークは複雑そうな声と表情を漏らす。
『いや構わぬ。むしろそなたらがこの世界線に来てくれた事は、救いとなると見ているからだ』
「救い?」
『確かにそなたらや紫の事についてを見知り、聞いた時にはそのような未来にしかなり得ぬのかと思いはした・・・だがこの世界がそなたらにとって都合がよかったという理由はあれども、そなたらはこの世界をどうにかと救ってくれる為にここに来ているのだろう。その預言に詠まれた未来もだが、ヴァンにより滅ぼされる未来にさせないばかりかその後をどうにかすることも含めてだ』
「あ~・・・そこんとこ言われると俺はちょっと申し訳ない無いな・・・師匠達を倒した後は完全にアッシュに任せていなくなるわけだし・・・」
『そこは気にしていないというより、そもそもそなたがいなければ紫は動くこともなくこのオールドラントは間違いなく滅びていたのだ。確かにアッシュ達に後を任せることは我も申し訳無くはあるが、そなたへ何か思うところはない』
「・・・そう言ってもらえてありがたいよ」
ローレライはそんなルークへと気にする必要はないといった旨の話をしていき、その気持ちのこもった言葉に苦笑を浮かべる。
「・・・取りあえずそちらとしてはこちらに協力することもそうだが、俺達の事についてを他の誰かに明かすつもりはないというのは確かなんだな?」
『それは間違いない上で、そちらの事情に併せたようにルークを幻想郷に帰せるように話を合わせるようにしよう。それだけが協力という訳ではないが、そちらとしてもルークが自然な形でここから消え去れるようにするには色々と問題があると思うが』
「確かに、その辺りに関しては地味に問題と言えば問題か・・・特に今はまだしも、後になればなるほどにルークがどこかしらにいるならどうにか探し出せようにと、何らかの意図から動き出しにかかる者は現れないとは言い切れんだろう」
「何らかの意図、か・・・」
アッシュはそんなローレライにまた確認の為と話をしていき、そこでのもしもの可能性についてにルークは苦い顔を浮かばせる・・・自身が求められる目的がいいものばかりとは限らないと、ルークも感じてしまったために。










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