行く先を見て決めるべき物
「んじゃジェイドはそうだって事で、アッシュはどう思った?」
「俺か・・・まぁ自業自得というより、視野の狭さが招いたことなのだろうとは思ったな。その上でヴァンに対しての想いと自身の命以外は正直な所として、さしてティアの中では優先したいと思えるような事柄などないように今なら思える。敬虔なローレライ教団の信者として預言の中身・・・特に第七譜石の事を聞いても強く嘘だと信じなかった様子など無かった事からな」
「あっ・・・確かにそう言えばそうだった・・・」
続いてとルークがアッシュに話題を振るとすぐに自身の考えを口にして行く中、アニスは確かにとハッとした様子を見せる。ローレライ教団の信者としてもそうだが、神託の盾として見ても預言を信じて疑わないといったような素振りを見せてはいなかったと。
「表向きはローレライ教団の信者でユリアシティの人間として預言を信じるであるとか、導師や大詠師を敬うだとかの事をしてきたのだろう。だが俺から嘘ではない事実を明らかにされたとは言えユリアシティの住民でもある筈なのに、ティアはそれらを信じた・・・これは俺の話と照らし合わせた上でヴァンはこういう理由で動いていたのかと納得した気持ちが、預言を信じるといった気持ちを相当に上回っていなかったなら有り得なかった事だと俺は見ている。それこそ預言の中身を信じることより何より、兄がそんな行動を起こすなら本当にそうなんだと思う形でな」
「・・・それだけティアの中ではヴァンの存在は預言より重かった、ということなのですか・・・」
「俺はそう見た」
更にその実として預言に対してとヴァンとの対比があるからだろうと口にして行くアッシュに、ナタリアも言わんとしていることを察したというように重く漏らして正しいと頷き返す。預言はティアにとってその実はヴァンに比べればそこまで大事ではなかったのだと。
(う~ん・・・今となって聞くとそれ合ってるって感じに思えるな・・・前のティア自身は改革派でも保守派でもなく中立の考えだみたいに言ってたけど、本当に中立とかって言うんじゃなくて実際の所はそこまで預言大事みたいに傾倒してなかったからこそあんなに受け入れが早かったんだってな)
(『そこんとこはオッサンのやったことだとかがあったからってのもあるんだろうな。よくも悪くも行動を起こすだけの理由があったことだとか、全部が全部って訳じゃないにしても企みを知ったことだとかな』)
そんなアッシュの言葉にルーク達はそっと内心で納得しあう。口にされた言葉はどうあれ、その実としては預言の事は心中を占める比率は高くなかったのだと。
「だからこそとも言えるがティアには命を賭ける気概などないのもそうだが、ヴァンとの対峙に関してはその想いが強いのと同時にヴァンなら自分を殺さないとタカを括っているからあぁいった行動を取れるんだろう。ヴァンならどうあっても自分を殺さないだろうと・・・まぁヴァンはティアの性格や考え方を理解しているだろうから、もし俺達が負けたとしたなら甘い言葉を囁いてその言葉にすぐに乗っかるだろう。世界を壊すという罪業を共に背負い、元の仲のいい兄妹に戻ろうといったようなさもそれが正しいだろうといった言葉にな」
「そんなこと・・・!」
「許される筈がないと思うかもしれんし本人はそんなことはしないと否定するだろうが、それだけティアはヴァンに依存しているし自分の身命だけは惜しいと思っているだろうと見ている」
アッシュはそのままで話を続けていくのだが、あまりにも自分本意でいてヴァン大事さがあるかと語る中身にナタリアが激昂の様子を見せる中でそっと目を閉じる。
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「俺か・・・まぁ自業自得というより、視野の狭さが招いたことなのだろうとは思ったな。その上でヴァンに対しての想いと自身の命以外は正直な所として、さしてティアの中では優先したいと思えるような事柄などないように今なら思える。敬虔なローレライ教団の信者として預言の中身・・・特に第七譜石の事を聞いても強く嘘だと信じなかった様子など無かった事からな」
「あっ・・・確かにそう言えばそうだった・・・」
続いてとルークがアッシュに話題を振るとすぐに自身の考えを口にして行く中、アニスは確かにとハッとした様子を見せる。ローレライ教団の信者としてもそうだが、神託の盾として見ても預言を信じて疑わないといったような素振りを見せてはいなかったと。
「表向きはローレライ教団の信者でユリアシティの人間として預言を信じるであるとか、導師や大詠師を敬うだとかの事をしてきたのだろう。だが俺から嘘ではない事実を明らかにされたとは言えユリアシティの住民でもある筈なのに、ティアはそれらを信じた・・・これは俺の話と照らし合わせた上でヴァンはこういう理由で動いていたのかと納得した気持ちが、預言を信じるといった気持ちを相当に上回っていなかったなら有り得なかった事だと俺は見ている。それこそ預言の中身を信じることより何より、兄がそんな行動を起こすなら本当にそうなんだと思う形でな」
「・・・それだけティアの中ではヴァンの存在は預言より重かった、ということなのですか・・・」
「俺はそう見た」
更にその実として預言に対してとヴァンとの対比があるからだろうと口にして行くアッシュに、ナタリアも言わんとしていることを察したというように重く漏らして正しいと頷き返す。預言はティアにとってその実はヴァンに比べればそこまで大事ではなかったのだと。
(う~ん・・・今となって聞くとそれ合ってるって感じに思えるな・・・前のティア自身は改革派でも保守派でもなく中立の考えだみたいに言ってたけど、本当に中立とかって言うんじゃなくて実際の所はそこまで預言大事みたいに傾倒してなかったからこそあんなに受け入れが早かったんだってな)
(『そこんとこはオッサンのやったことだとかがあったからってのもあるんだろうな。よくも悪くも行動を起こすだけの理由があったことだとか、全部が全部って訳じゃないにしても企みを知ったことだとかな』)
そんなアッシュの言葉にルーク達はそっと内心で納得しあう。口にされた言葉はどうあれ、その実としては預言の事は心中を占める比率は高くなかったのだと。
「だからこそとも言えるがティアには命を賭ける気概などないのもそうだが、ヴァンとの対峙に関してはその想いが強いのと同時にヴァンなら自分を殺さないとタカを括っているからあぁいった行動を取れるんだろう。ヴァンならどうあっても自分を殺さないだろうと・・・まぁヴァンはティアの性格や考え方を理解しているだろうから、もし俺達が負けたとしたなら甘い言葉を囁いてその言葉にすぐに乗っかるだろう。世界を壊すという罪業を共に背負い、元の仲のいい兄妹に戻ろうといったようなさもそれが正しいだろうといった言葉にな」
「そんなこと・・・!」
「許される筈がないと思うかもしれんし本人はそんなことはしないと否定するだろうが、それだけティアはヴァンに依存しているし自分の身命だけは惜しいと思っているだろうと見ている」
アッシュはそのままで話を続けていくのだが、あまりにも自分本意でいてヴァン大事さがあるかと語る中身にナタリアが激昂の様子を見せる中でそっと目を閉じる。
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