行く先を見て決めるべき物
「まぁローレライを解放したとしても不安要素に関しては特に無いでしょう。精々モースがローレライの存在を知ったなら有無を言わさず行動を起こしてくるといった事くらいでしょうが、それもこちらからしたなら然程問題はありませんからね」
「その時にはもう父上達にも話は通してある頃だから、まずモースの言うことを聞く可能性の方が低いだろうからか」
「そうなります。まぁ後の陛下や周りの説得に関しては私に任せてください。そちらに関しては私が行いますので」
「あぁ、頼む」
「ではこれで失礼します」
そうしてローレライについての話を終える流れになり、ジェイドはアッシュの礼を受けた後で背を向けて部屋から退出していく。
「・・・しかしモース、か・・・以前のお前達二人からの話を聞いた限りでは、ここまで来たからにはもう問題はないだろうな・・・」
「ただまぁ表向きには色々と問題があるけれど、どうしようもない終わりかたってヤツになるのは目に見えてるのを黙ってないといけないってのがな・・・」
それで二人だけになった訳だが、改めて共にモースについてを口にしていく・・・決して良くない未来が待っているだろうモースの事を重い表情で・・・
・・・そうして何とも言えない気持ちを抱きつつも以降はゆっくりとした時間を二人は過ごし、グランコクマでの一夜は明けルーク達は謁見の間へと向かった。
「・・・来たか。では早速鍵についてになるが、調べてみた結果としてはまず間違いなくローレライの鍵であるだろうという結論になった。これだけの高密度の第七音素が集まっていることもそうだが、物質状になることなど有り得ないという結論が出る形でだ」
「そう、なんですか・・・となるとローレライもまた本物だということになるということですか・・・」
「そういうことになるな」
・・・それで謁見の間にてピオニーから早速と告げられた鍵についての報告に、イオンは真剣に受け止める。ローレライも本物だという確信を得られたということに。
「それでだがジェイドの考えを受けたのもあるが、そちらにはローレライの解放をまずバチカルに向かう前に行ってもらいたいと思う。理由としてローレライの狙いが何なのかはハッキリしていないという不安点はあれども、このまま鍵を持っていても使い道に悩むことやローレライの目的がこちらと合致する可能性が有り得るということからだ」
「合致する、とは・・・」
「ユリアにローレライが預言を何故詠んで遺したのかというのをジェイドが考えたんだ。預言は繁栄を詠んだつもりではないのなら、本当はどんなつもりで詠んだのかとな・・・そこで考えとして有り得ると見たのが滅びを避けるための物であり、それが繁栄が詠まれていると勘違いされた不本意な結果になったのではないかとジェイドは考えたという」
「それは・・・本当なんですか、ジェイド?」
その上でローレライの解放はリスクは然程ではないというよう話を受けたから判断したと話すピオニーに、イオンは確認の目と問い掛けをジェイドに向ける。
「本人に聞いてみないと確実とは言えませんが、少なくともこの預言に詠まれた道筋に沿った事をして滅べと言ったような悪辣な目的から預言を遺した訳ではないとは考えはつきました。何せ預言はそうしようと意識してもしなくてもそうなるようになる力に近いものがあるとのことですから、死後に生きた者達が踊らされてるのを想像して楽しむためだけに遺すなんて余程性格が悪くなければそんなことはしないと思いますよ」
「・・・確かにそう言われると、あんまりユリアやローレライがそうだとは想像したくないというのもありますけど納得出来ますね・・・」
「えぇ。絶対とは言えませんが、まだそういったことから二人からして不本意な事が起きてローレライは地核にいてこちらに純粋に助けを求めてきた可能性が高い・・・そう見たんですよ」
ジェイドはそのまま自身の考えを引き継ぐように話をしていき、その中身に確かにというようにイオンやその周りも複雑そうに頷く。予想として出てきた悪辣な性格だったユリア達の事に何とも言えない気持ちを抱く形で。
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「その時にはもう父上達にも話は通してある頃だから、まずモースの言うことを聞く可能性の方が低いだろうからか」
「そうなります。まぁ後の陛下や周りの説得に関しては私に任せてください。そちらに関しては私が行いますので」
「あぁ、頼む」
「ではこれで失礼します」
そうしてローレライについての話を終える流れになり、ジェイドはアッシュの礼を受けた後で背を向けて部屋から退出していく。
「・・・しかしモース、か・・・以前のお前達二人からの話を聞いた限りでは、ここまで来たからにはもう問題はないだろうな・・・」
「ただまぁ表向きには色々と問題があるけれど、どうしようもない終わりかたってヤツになるのは目に見えてるのを黙ってないといけないってのがな・・・」
それで二人だけになった訳だが、改めて共にモースについてを口にしていく・・・決して良くない未来が待っているだろうモースの事を重い表情で・・・
・・・そうして何とも言えない気持ちを抱きつつも以降はゆっくりとした時間を二人は過ごし、グランコクマでの一夜は明けルーク達は謁見の間へと向かった。
「・・・来たか。では早速鍵についてになるが、調べてみた結果としてはまず間違いなくローレライの鍵であるだろうという結論になった。これだけの高密度の第七音素が集まっていることもそうだが、物質状になることなど有り得ないという結論が出る形でだ」
「そう、なんですか・・・となるとローレライもまた本物だということになるということですか・・・」
「そういうことになるな」
・・・それで謁見の間にてピオニーから早速と告げられた鍵についての報告に、イオンは真剣に受け止める。ローレライも本物だという確信を得られたということに。
「それでだがジェイドの考えを受けたのもあるが、そちらにはローレライの解放をまずバチカルに向かう前に行ってもらいたいと思う。理由としてローレライの狙いが何なのかはハッキリしていないという不安点はあれども、このまま鍵を持っていても使い道に悩むことやローレライの目的がこちらと合致する可能性が有り得るということからだ」
「合致する、とは・・・」
「ユリアにローレライが預言を何故詠んで遺したのかというのをジェイドが考えたんだ。預言は繁栄を詠んだつもりではないのなら、本当はどんなつもりで詠んだのかとな・・・そこで考えとして有り得ると見たのが滅びを避けるための物であり、それが繁栄が詠まれていると勘違いされた不本意な結果になったのではないかとジェイドは考えたという」
「それは・・・本当なんですか、ジェイド?」
その上でローレライの解放はリスクは然程ではないというよう話を受けたから判断したと話すピオニーに、イオンは確認の目と問い掛けをジェイドに向ける。
「本人に聞いてみないと確実とは言えませんが、少なくともこの預言に詠まれた道筋に沿った事をして滅べと言ったような悪辣な目的から預言を遺した訳ではないとは考えはつきました。何せ預言はそうしようと意識してもしなくてもそうなるようになる力に近いものがあるとのことですから、死後に生きた者達が踊らされてるのを想像して楽しむためだけに遺すなんて余程性格が悪くなければそんなことはしないと思いますよ」
「・・・確かにそう言われると、あんまりユリアやローレライがそうだとは想像したくないというのもありますけど納得出来ますね・・・」
「えぇ。絶対とは言えませんが、まだそういったことから二人からして不本意な事が起きてローレライは地核にいてこちらに純粋に助けを求めてきた可能性が高い・・・そう見たんですよ」
ジェイドはそのまま自身の考えを引き継ぐように話をしていき、その中身に確かにというようにイオンやその周りも複雑そうに頷く。予想として出てきた悪辣な性格だったユリア達の事に何とも言えない気持ちを抱く形で。
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