行く先を見て決めるべき物

「ですので考え自体はルークと私も同じではありますが、残す課題としてアニス当人とその周りをどうするかにあります。これに関してはアッシュがキムラスカでアニスを引き取ると言ったとしても、似たような問題になるでしょうね・・・」
「だろうな・・・ただそうなるとどうすればいいかという話になるが・・・」
「う~ん・・・やっぱり話に出したけど、スパイの事実についてを必要な分くらいは知ったって風に動くしかないだろうし、正直もうこの問題に関してになるけどこっちに誰か引き込みたいな・・・」
「・・・引き込む、ですか・・・確かにそうですね。これ以上は我々だけで事を進めるには無理がありますから、そうした方がいいでしょう」
そうして改めて厄介な問題だと三人共に口を揃える中、ルークが口にした引き込むという言葉にそれがいいというようにジェイドは頷く。
「・・・ちなみにその引き込む誰かにはアテはあるのか?」
「そこに関しましてはタルタロスでの移動中に考え、話していきましょう。こちらに連れてきた兵を全員共に乗せてアルビオールで飛び立つ事は可能との事でしたから、タルタロスの運転に関しては彼らに任せて五日間の間誰も来ない間はじっくりと三人で話を出来るでしょうからね」
「あぁ、そうするか」
アッシュがその様子に声をかけるとタルタロスでの五日でと返したことに、二人は揃って頷く。じっくり考える時間ならそこで取れると。






















・・・そうして以降は怪しまれないように解散とした三人はゆっくりと時間を過ごし、翌日になった所でルーク達は港に行ってイエモン達からタルタロスを動かす際の注意点を聞かされた上で装置を起動させ、ヴァン達が何かを仕掛けてくることもないままにタルタロスを出港させた。港で騒ぎが起きてないかもそうだが、航路に神託の盾の船らしき物も確認されないままにだ。

そんな状況に内心で安堵していたルーク達は五日間という時間を兵達に運転を任せ、思い思いに過ごす事にした。






「・・・さて、昨日の話の続きをするが誰かを引き込むと言ったが、誰を引き込むのがいいと思う?」
・・・そうしてミュウにはまた何かあれば伝えに来てほしいとブリッジに残して三人は船室の一つに集まり、アッシュは早速とどう考えたかについてを二人に問い掛ける。
「・・・俺としては誰を引き込む、と言うよりはモースが何をやっていたのかを暴く事がまず先になると思う。アニスが自分はスパイでしたなんて言い出すわけなんてないのは分かってるし、イオンも怪しいと思ってたくらいとしか言ってなかったからさ。だから俺達が表向きに事情を知るきっかけを作った上で、それを解決出来るようにするって感じにした方がいいって思うんだ」
「ルークの言うことは一理ありますね。まずこの事に関してスパイや両親の事を引き合いに出せなければアニスがどのような行動に出るか分かりませんし、言うことをハイと聞いてくれるかも分かりません。そう考えればモースの事が片付いた際にダアトに行ってアニスがスパイをしていた事実を掴むための証拠探しの機会を設けた方がいいでしょうね」
「ただ当然アニスは渋り誤魔化しに入るだろうから、最初は秘密裏に事を進めることが重要になるだろうが・・・となるとそれに適しているのはトリトハイム詠師と言った所だろうな。イオンに言ってしまえば妙な形でこちらに何らかの意図があると察知し、阻止にかかる可能性がある」
「有り得るな・・・アッシュの言うことは・・・」
まずはとルークが自身の考えについてを口にすると、二人もその考えに前向きといった姿勢の返しをしてきたこととその中身に真剣な表情を浮かべる。









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