迷いと決意と揺れ
・・・そうしてルーク達は集会所の外へと出て宿を取ったのだが・・・
「・・・大丈夫なのでしょうか、あの二人は・・・」
「あいつらの性格を考えりゃむしろよく持った方だろ。つーかここで変になだめすかそうとしてそれで終わりにした方が面倒になりかねねーぞ」
「だよね~・・・言っちゃなんだけどティアは平然としているだろうからともかくとしても、ナタリアが持つわけないだろうし・・・」
宿の一室にてアニスにルークにイオンの三人が会話をするのだが、その会話の中身は何とも言い難げな響きがこもっていた・・・今現在この場にいないジェイド達がいないのはナタリアがティアに言いたいことがあると言い、その雰囲気から明らかに良くないだろうことからシェリダンの街中ではやらない方がいいということや、二人のみで話をさせるのも全員でその場にいるのもどうかという話になり・・・結果として三人が宿に残るとなったのである。
「ま、あんまり気にすんなよ。ジェイドにアッシュがいるんならそうそう変な事にはならないだろうってのもあっけど、どうせここでどっちかもだけどどっちもオサラバなんて事にはならないだろうしよ」
「それって、どっちも言い争っても引かないだろうからって事?」
「簡単に言えばな。ぶっちゃけあいつらが引くなんてのは自分の目的が達成された時だけだろ。特にティアに関しちゃいくら言われようがオッサンに会わない限り絶対に離れちゃくれねーだろうしよ」
「だろうけど・・・ナタリアはまだともかくとしても、ティアってどうするっていうか謡将の行動にその結果次第じゃティアってどうなるの・・・?」
「・・・そこか・・・」
ルークはその中で頭の後ろで両手を組み気楽そうに漏らすのだがアニスが口にした疑問に、ルークは表情を微妙そうに歪める。
「・・・導師としての立場から言ってくれ、イオン。あのオッサンがこのまま無事に事が終わって生きてたとしたなら、謡将としての立場に居続ける事もそうだが罰が何もないまんまなんて有り得ると・・・有り得ていいと思うか?」
「っ・・・それは、その・・・」
「お前からしてそんな人の処分だとかってことが気持ち的に答えにくい事だってのは分かる・・・けど今までにオッサン達がやってきたことに関してを全部が全部、全く何もおとがめなしで終わらせるなんてやっていいことだと思うか?ましてや、ティアがいるからって無罪にしていいことだって言えるか?」
「っ・・・!」
「・・・分かるだろ、もう。それでどうにかあのオッサンを庇うなんて事が出来ねーなんてもんじゃねーし、ティアがそんな処分に不服を申し出たってそれを受け入れちゃなんねーもんだってことは。そしてそんな事になったら、ティアがろくなことを考えるとはとても思えねーぞ」
それで意を決して表情を引き締めルークはイオンに問い掛けを向けていくのだが、どんどんと追い込まれて声を詰まらせていく様子に仕方無いというよう頭をかく。
「・・・今の話に関しちゃ多分アッシュもジェイドも似たような事を考えてるだろうとは思う。まぁナタリアはその事について考えてるかどうかはともかくにしても、ここでの話はティアにはすんな。言っちゃなんだがティアにその事を言ったら、兄さんは絶対に助けてくださいだとか私の味方になってくださいってしつこく言ってくるぞ・・・オッサンともう戦わねーとどうしようもないって時でも、イオン様達は味方なんだからってお前らがその時にどんな考えなのかなんてのは考えもせずにな」
「イ、イオン様ぁ・・・流石にそんなことになったらまずいから、言わない方がいいですって・・・万が一それで謡将を助けてまた何か起きたとしたなら、それこそどうしようもないですって・・・」
「・・・分かり、ました・・・今の話については、ティアには何も言わないようにしたいと思います・・・」
更にだめ押しとばかりにティアが取るだろう行動についてをルークが話していくと、アニスもイオンも恐々といったように頷くしかなかった。予測でしかない話だと言うには、あまりにも二人にも重い話であった為に。
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「・・・大丈夫なのでしょうか、あの二人は・・・」
「あいつらの性格を考えりゃむしろよく持った方だろ。つーかここで変になだめすかそうとしてそれで終わりにした方が面倒になりかねねーぞ」
「だよね~・・・言っちゃなんだけどティアは平然としているだろうからともかくとしても、ナタリアが持つわけないだろうし・・・」
宿の一室にてアニスにルークにイオンの三人が会話をするのだが、その会話の中身は何とも言い難げな響きがこもっていた・・・今現在この場にいないジェイド達がいないのはナタリアがティアに言いたいことがあると言い、その雰囲気から明らかに良くないだろうことからシェリダンの街中ではやらない方がいいということや、二人のみで話をさせるのも全員でその場にいるのもどうかという話になり・・・結果として三人が宿に残るとなったのである。
「ま、あんまり気にすんなよ。ジェイドにアッシュがいるんならそうそう変な事にはならないだろうってのもあっけど、どうせここでどっちかもだけどどっちもオサラバなんて事にはならないだろうしよ」
「それって、どっちも言い争っても引かないだろうからって事?」
「簡単に言えばな。ぶっちゃけあいつらが引くなんてのは自分の目的が達成された時だけだろ。特にティアに関しちゃいくら言われようがオッサンに会わない限り絶対に離れちゃくれねーだろうしよ」
「だろうけど・・・ナタリアはまだともかくとしても、ティアってどうするっていうか謡将の行動にその結果次第じゃティアってどうなるの・・・?」
「・・・そこか・・・」
ルークはその中で頭の後ろで両手を組み気楽そうに漏らすのだがアニスが口にした疑問に、ルークは表情を微妙そうに歪める。
「・・・導師としての立場から言ってくれ、イオン。あのオッサンがこのまま無事に事が終わって生きてたとしたなら、謡将としての立場に居続ける事もそうだが罰が何もないまんまなんて有り得ると・・・有り得ていいと思うか?」
「っ・・・それは、その・・・」
「お前からしてそんな人の処分だとかってことが気持ち的に答えにくい事だってのは分かる・・・けど今までにオッサン達がやってきたことに関してを全部が全部、全く何もおとがめなしで終わらせるなんてやっていいことだと思うか?ましてや、ティアがいるからって無罪にしていいことだって言えるか?」
「っ・・・!」
「・・・分かるだろ、もう。それでどうにかあのオッサンを庇うなんて事が出来ねーなんてもんじゃねーし、ティアがそんな処分に不服を申し出たってそれを受け入れちゃなんねーもんだってことは。そしてそんな事になったら、ティアがろくなことを考えるとはとても思えねーぞ」
それで意を決して表情を引き締めルークはイオンに問い掛けを向けていくのだが、どんどんと追い込まれて声を詰まらせていく様子に仕方無いというよう頭をかく。
「・・・今の話に関しちゃ多分アッシュもジェイドも似たような事を考えてるだろうとは思う。まぁナタリアはその事について考えてるかどうかはともかくにしても、ここでの話はティアにはすんな。言っちゃなんだがティアにその事を言ったら、兄さんは絶対に助けてくださいだとか私の味方になってくださいってしつこく言ってくるぞ・・・オッサンともう戦わねーとどうしようもないって時でも、イオン様達は味方なんだからってお前らがその時にどんな考えなのかなんてのは考えもせずにな」
「イ、イオン様ぁ・・・流石にそんなことになったらまずいから、言わない方がいいですって・・・万が一それで謡将を助けてまた何か起きたとしたなら、それこそどうしようもないですって・・・」
「・・・分かり、ました・・・今の話については、ティアには何も言わないようにしたいと思います・・・」
更にだめ押しとばかりにティアが取るだろう行動についてをルークが話していくと、アニスもイオンも恐々といったように頷くしかなかった。予測でしかない話だと言うには、あまりにも二人にも重い話であった為に。
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