迷いと決意と揺れ
「・・・そういうことならこれ以上イオンのことについてをどうこう言うより、イオンにアルビオールで待機してもらって俺達は先に進むぞ。確かにイオンにとっちゃキツいだろうが、こうしてキツいのを覚悟してやってくれてんなら俺達がやれることは先に進んで行動することだろ」
「・・・そうですね。では我々は先に向かいましょう。あまり長々と時間をかけてこの場に留まる意味はありませんからね」
「あっ・・・ルーク、大佐・・・」
そんなやり取りに面倒だとばかりに先を歩き出すルークとその言葉と行動に同意してから後を付いていくジェイドに、アッシュ以外は何とも言い難げな表情を浮かべ見送るしかなかった。
「・・・なぁジェイド、ここから先どうする?」
「どうもこうもありません。動力が無ければここから先へは進めないようですが、その肝心の動力もこちらの譜業から奪い取るくらいしかありませんからこの譜業と戦うしか無いでしょう。都合よく動力の代わりになるものを見繕うのは創世歴時代の遺産と言うことも相まって、かなり難しそうですからね」
「やっぱそうなるか・・・」
・・・そうして二人で先に入ったセフィロトの中だが、ミュウも共にいるために表向きは部屋の中央にいるメンテフォニゴを倒さねば動力が手に入らないということを知りつつも、辺りを調べて初めてここに来たのだというように会話をする。
「・・・ていうかあれって見たとこ戦えるよな?なんか武器みたいなもんあるっぽいしよ」
「確かにそう見えますが、一体どうしました?」
「いや、他のセフィロトっつーかシュレーの丘の所はなんか仕掛けがあったけどよ・・・もしかしてあれ、シュレーの丘みたいにここから先に通りたいならこいつを倒せみたいな確信犯の仕掛けで置かれてんじゃねーのか?」
「・・・有り得ないとは言えませんね。パッセージリングの操作が考えのない者に軽々しく行われるような事になったら、外殻大地そのものが危険になりかねないことから一見通行止めに見せ掛けておいてあの譜業を倒すことに加え、仕掛けを動かす動力として使えると判断出来るだけの知識がなければ先に進むことが出来ない・・・そう考えてみれば先に安易に進ませない為とはいえ、動力とおぼしき物が近くにないのも頷けますが・・・」
そうしている時にふとルークがメンテフォニゴについて仕掛けなんじゃという疑念を口にすると、ジェイドもその考えは有り得るというように口にして行きながらメンテフォニゴの周りをじっくり観察するように歩いていく。
「・・・おや、ありましたか。どうやら予想通りだったようですね」
「あったって・・・それはスイッチって、何押して・・・って止まった・・・」
そうしてメンテフォニゴの側面で立ち止まっておもむろに近付くジェイドにルークも近付くのだが、ジェイドが体の内側に隠れるようにあったスイッチを押すと今まで動き続けていたはずのメンテフォニゴが瞬間で動きを止めた。
「やはりそうでしたか・・・貴方の言葉でこの譜業がそういった知識比べのような意味合いを持たされて配置されていたかもしれないというのもありますが、そもそもとしてもし創世歴時代に建設に関わった者達がここを閉めた後、何らかの都合からかまたパッセージリングに入ることも無いとは言えない以上は、下手に別の場所に動力となる物を置いておくのはいい考えとは言えませんからね」
「・・・つまりこいつは作った奴らからしたら、動力源を隠すための存在として敢えて配置されてたってことか」
「そうだと思いますよ。そうでなければ戦えるような武器を搭載していることもそうですが、敵対行動を取ってないからと言ってもここまで容易に近付けるのも不自然です。なので戦える事は戦えはしてもそれはあくまで強引に押し入ってきた者への対処の為で、それはあくまで副次的な狙いだったのだと思われますよ」
そうして考えていた事が当たったと話していくジェイドの推測に、ルークも大いに納得していた。メンテフォニゴの今の様子はなるべくしてなったことなのだと。
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「・・・そうですね。では我々は先に向かいましょう。あまり長々と時間をかけてこの場に留まる意味はありませんからね」
「あっ・・・ルーク、大佐・・・」
そんなやり取りに面倒だとばかりに先を歩き出すルークとその言葉と行動に同意してから後を付いていくジェイドに、アッシュ以外は何とも言い難げな表情を浮かべ見送るしかなかった。
「・・・なぁジェイド、ここから先どうする?」
「どうもこうもありません。動力が無ければここから先へは進めないようですが、その肝心の動力もこちらの譜業から奪い取るくらいしかありませんからこの譜業と戦うしか無いでしょう。都合よく動力の代わりになるものを見繕うのは創世歴時代の遺産と言うことも相まって、かなり難しそうですからね」
「やっぱそうなるか・・・」
・・・そうして二人で先に入ったセフィロトの中だが、ミュウも共にいるために表向きは部屋の中央にいるメンテフォニゴを倒さねば動力が手に入らないということを知りつつも、辺りを調べて初めてここに来たのだというように会話をする。
「・・・ていうかあれって見たとこ戦えるよな?なんか武器みたいなもんあるっぽいしよ」
「確かにそう見えますが、一体どうしました?」
「いや、他のセフィロトっつーかシュレーの丘の所はなんか仕掛けがあったけどよ・・・もしかしてあれ、シュレーの丘みたいにここから先に通りたいならこいつを倒せみたいな確信犯の仕掛けで置かれてんじゃねーのか?」
「・・・有り得ないとは言えませんね。パッセージリングの操作が考えのない者に軽々しく行われるような事になったら、外殻大地そのものが危険になりかねないことから一見通行止めに見せ掛けておいてあの譜業を倒すことに加え、仕掛けを動かす動力として使えると判断出来るだけの知識がなければ先に進むことが出来ない・・・そう考えてみれば先に安易に進ませない為とはいえ、動力とおぼしき物が近くにないのも頷けますが・・・」
そうしている時にふとルークがメンテフォニゴについて仕掛けなんじゃという疑念を口にすると、ジェイドもその考えは有り得るというように口にして行きながらメンテフォニゴの周りをじっくり観察するように歩いていく。
「・・・おや、ありましたか。どうやら予想通りだったようですね」
「あったって・・・それはスイッチって、何押して・・・って止まった・・・」
そうしてメンテフォニゴの側面で立ち止まっておもむろに近付くジェイドにルークも近付くのだが、ジェイドが体の内側に隠れるようにあったスイッチを押すと今まで動き続けていたはずのメンテフォニゴが瞬間で動きを止めた。
「やはりそうでしたか・・・貴方の言葉でこの譜業がそういった知識比べのような意味合いを持たされて配置されていたかもしれないというのもありますが、そもそもとしてもし創世歴時代に建設に関わった者達がここを閉めた後、何らかの都合からかまたパッセージリングに入ることも無いとは言えない以上は、下手に別の場所に動力となる物を置いておくのはいい考えとは言えませんからね」
「・・・つまりこいつは作った奴らからしたら、動力源を隠すための存在として敢えて配置されてたってことか」
「そうだと思いますよ。そうでなければ戦えるような武器を搭載していることもそうですが、敵対行動を取ってないからと言ってもここまで容易に近付けるのも不自然です。なので戦える事は戦えはしてもそれはあくまで強引に押し入ってきた者への対処の為で、それはあくまで副次的な狙いだったのだと思われますよ」
そうして考えていた事が当たったと話していくジェイドの推測に、ルークも大いに納得していた。メンテフォニゴの今の様子はなるべくしてなったことなのだと。
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