思いの在り方と思想の在り方

・・・そうして一路グランコクマに向かう中で空を飛ぶアルビオールを誰かが邪魔など出来るはずもなく、ルーク達は然程時間をかけることなくグランコクマに辿り着いて宮殿まで向かった。






「そうか・・・セントビナーも巻き込まれて降下したか・・・」
「これはパッセージリングの性質を考えればその周辺の土地が降下するのはある程度は仕方ないことでしょう。むしろマルクトの領土内にある街でしたので巻き込まれるのは当然でしょうから、出来る限り早く障気を止めれるようにして安全の確保に取り掛かるべきかと思われます」
「それは分かってるからお前達には引き続き動いてもらわねば困る。と言うよりヴァンがパッセージリングについて取った予防策の対処についてがあるから、今更アッシュに離れられても困るというよりどうしようもないからな」
・・・それでピオニーに報告を終えた一行。
ピオニーがセントビナーについてに苦い顔を浮かべる中でジェイドが対応する必要についてを述べれば、当然としつつアッシュに視線を向ける。
「・・・今更確認するまでもないことだが、これからもお前はこちらに協力してくれるんだな?」
「勿論ですが、これからの旅路で私だけでは手が足りないことも有り得ないとは言えません。ですので道中でルークに話をしていますが、私は彼に超振動の制御を教える算段でいます」
「・・・手が足りない、か・・・そう考えるのは超振動を無しに考えてもお前達の状態ならある意味当然だが、それならそちらは手助けの手は他にも欲しくないか?兵をつけはしたもののその者達はシェリダンに待機しているとの事である上、依然そちらにはほとんど兵力はない・・・望むならある程度兵をつけることは出来るが・・・」
「いえ、アルビオールの事を考えればあまり人を大勢引き連れていくのは望ましくありませんし目立つことになります。ですので陛下のお心遣いだけいただいておきます」
「そうか・・・なら仕方無いか」
そのままアッシュと話を始めるピオニーは色々と会話をしつつどうかと自分からも発案をするが、望ましくないと言われたことに頷いて返す。
「とは言えそこまで行動してもらっておいて、こちらは何もしないでは流石に申し訳無い。だから今日は慰安の意味も含めてここに泊まるといい。事は急を擁するとは言えあまり根を詰めすぎても良くないだろうし、今からシェリダンに行くにしても研究の為の時間をその研究者達にもやらなければならんだろうからな」
「そういうことならお受け致します。我々はまだともかくとしても操縦士であるギンジには少し休息を取らせなければならないでしょうからね」
「決まりだな。では操縦士のギンジも呼んでこちらで休んでくれ。出来る限りのもてなしをしよう」
しかしとピオニーがせめてと言ったように宮殿で休むように勧めれば、口にされた理由もあるがギンジの体調もあるからとアッシュが言ったことで周りも反論することなくピオニーの笑顔を浮かべた言葉により泊まることが決まりとなった。


















・・・そうしてルーク達は部屋をあてがわれることになったが、アッシュからの言葉で集中出来るようにとルークとアッシュは二人部屋に通されジェイドはグランコクマの自分の部屋、そして残りの面々が同じ部屋にまとまって入る形になった。









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