思いの在り方と思想の在り方

(『・・・自分の弱さを見せられないって気持ちは分かんなくもねーよ。ただそれで一人思い悩んで自分でどうにか解決しようとして、結果として一人相撲にしかならなくて良くない事態ばっかりを招いてきた・・・前にお前がアクゼリュスが落ちた後に起き上がって動くことをティアに話した時に誰かに何か言われなかったら行動出来ない人形みたいとかそんなこと言われたって事だけど、今となって俺から言わせてもらえばティアは兄の事でずっと考えが縛られたまんまで、その縛り付けられた糸を結局外すことが出来なかった操り人形なんじゃねーかって思うんだよ』)
(人形って・・・!)
(『落ち着けよ、今のはあくまで俺が感じたってだけの事だ・・・ただ人形じゃなくて感情を持った人間だからそりゃティアだって考えやら何やらはあるだろうけど、そんな考えで動いた中身は他の事もありはしただろうけどオッサンについてに終点は行き着く形になってる。そしてそんな想いはエルドラントの時くらいはまだともかくとしても、ファブレにオッサンを襲撃に来た時の事くらいの感じだと真意を確かめてみたいって気持ちもそりゃあったんだろうけど・・・今となってこれまでの話から考えてみりゃ、用事があるからってそっぽ向かれてた人形が自分に構ってくれって動き出したようなもんなんじゃねーかって感じるんだよ。カイツールで話を聞いたら疑うような様子が無かったどころか、安心したみたいな姿になってたのを思い出すと尚更によ』)
(っ!!)
・・・そうしてティアについて話を続ける二人だが、『ルーク』の考えを聞いていったルークは絶句せざるを得なかった。言い方に感じるところはあれども言いたいことは何なのかということに関して、否定を返す事など出来ないどころかむしろ納得出来てしまったが為に。
(『・・・俺自身言っててあんまり気持ち良くねー事を言ってるって自覚はあるし、気分を悪くしたのは分かるから謝る。ただお前の方のティアもだけどこっちの方はそっちより酷くて、オッサンを無くしちまったらそれこそ自殺か誰かに依存しちまうか・・・どっちかにしかなんねーと思うし、依存についちゃお前に限らずキツいなんて結末にしかなんねーと思うぞ』)
(・・・分かった・・・そこについては肝に命じて動くことにする・・・)
『ルーク』もまた自覚をして謝りをいれながら気をつけることが必要だというよう口にすると、重くなる気持ちを自覚しながらも理解したと返すしかなかった・・・ティアの危険性を更により深く理解する形で・・・


















・・・そうしてしばらくの時間待機していたルーク達の元にジェイド達が戻ってきたことで、一同はアルビオールに乗り込み空に飛び立つ形でシェリダンを後にしていった。前のように慌ただしく追い回されるようなことなどなく、ゆっくりとする形でだ。



(『は~・・・本当にこんなでかいもんが空を飛ぶなんてな~・・・紫やお前が空を飛べるなんてのは見てたから知ってるけど、実際こうして乗ってみるとすげぇとしか言いようがねーわ・・・』)
(紫が言うには幻想郷の外じゃアルビオール以上にでかい飛行機ってヤツがバンバン何機も世界を跨ぐように飛び交ってるって話だけどな)
(『マジかよ・・・』)
それで一部が浮き足立つようにテンションを上げる中で『ルーク』の声に対し、ルークが答えた中身に信じられないといったような声を漏らす。アルビオール以上の物がいくつもあるのかと。









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