足を運び命を運び

・・・そうしてルーク達は集会所を出た所で立ち止まり、誰がどうするのかという話し合いをした結果としてティアが残ってナタリアとアニスとイオンがアッシュ達と共に行くことになった。

この人員配置に関してはナタリアが自分もアッシュと共に行きたいと言い出し、なら僕もと言い出したイオンにアニスがなら私もと言い出した後に別に私はどっちでもいいといったようティアが言い、やる気のないその姿にナタリアが怒りを見せかけたがならそれでいいとアッシュが答えたことで場は収まった。

そうして組分けが済んだ所でルーク達はティアと別れ、タルタロスへと向かうためにシェリダンを出た。






「何ですの、あのやる気のない姿は!?彼女は私達と共に行動している自覚はあるのてすか!?」
「落ち着いてください、ナタリア・・・」
(『荒れてんな~、ナタリア・・・』)
(しょうがないというか、なんというかとしか言いようがないんだよなホント・・・)
・・・ただタルタロスに向かう最中怒りを抑えきれないままに声を漏らしていくナタリアをイオンはなだめるのだが、その様子にルーク達は内心で仕方無いというように会話をしていく。
(『ただナタリアの怒りの中身に関しちゃ全く理解は出来ねー訳じゃねーな。実際ティアはあのオッサン以外の事に関してやる気を見せてねーけど、オッサンが生きていて平和ならそれで後はどうでもいいし何も考える気はないし自分から発信や行動はするつもりはない・・・みたいな感じに見えるんだよな。それこそ自分の望みのそれさえ出来るならどうでもいいから、後は何もする気はないってな』)
(・・・あ~・・・否定出来る要素が見付からない・・・何かホント、師匠以外の事に関して希薄で何も他にはいらないっていうか興味を持ってないって感じがな・・・)
だが『ルーク』がティアに感じたヴァン以外の対象への無関心さについてを口にした事に、ルークは脱力気味に納得するしかなかった。実際に考えてみると本当に今までの行動にヴァン以外の物への執着ではないにしても、強い気持ちが伺えない事に。
(『・・・前にオッサンが死んだら復讐みたいなことをするんじゃねーかみたいな話になったけど、そうじゃなかったら気持ちを立て直すとか出来ずに脱け殻になりそうな気がするな・・・』)
(・・・復讐で生きる目的を持って燃えて多くの人に迷惑をかけていくのか、脱け殻になって生きる希望もなく終わっていくのか・・・どっちがいいのかって言われてもどうとも答えようがないな、これ・・・)
だからこそヴァンが死んだなら脱け殻になりかねないのではと『ルーク』が微妙そうに口にすれば、ルークもまた微妙としか言いようがない気持ちのままに返すしかなかった。どちらになるにせよろくでもないことだという結果にしかなり得ないのだというのが見えるからと・・・









選び、歩みを進める焔達



選択出来るということは選べない物もあることにある



選択したくない物に相対する可能性を焔達は考えていく・・・



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