足を運び命を運び
「そちらに関しては貴殿方がどうするかはお任せしますわ。私が見たところ彼女はモースと敵対するまでは何もしないでしょうし、もうそろそろ私は戻らせていただきますのでね」
「なら最後にそちらはガイについてどう感じたのか聞かせてほしい。あの様子からどうなるのかの予想をだ」
「彼について、ですか」
紫はそんな反応を見つつ帰ると口にし、アッシュが最後にガイのことをと言ってきたことに目を細める。
「・・・彼が悩んでいたのは事実ではあるでしょう。ですが彼の中ではどうあろうとファブレとの決着を彼自身の気持ちのいいようにつけられなければ、気が済まないでしょうね。ですがこちらの彼ではその決着はファブレを滅ぼすことは規定路線から外すことは出来ないでしょうし、貴殿方もそれは理解しているでしょう。ですからこそ彼を突き放したのでしょうが、もし彼が復讐を果たしたとしても百害あって一利無しという結果にしかならないでしょうね。理由にしてしまうなら復讐のみしか考えてない、もしくは復讐を果たせれば後は全てうまく行くとでも思うのが目に浮かぶからですが・・・一時は喜びに震えて歓喜のままに動くかもしれませんが、それはあくまで一時的。規模にもよりますが彼のように生涯をかけた復讐という目的を失った人物が至る末路など、脱け殻になるか自分が正しいのだと増長して自滅するというのが大抵の相場ですもの」
「・・・ろくな物ではないな。復讐の末路など」
「それでも止まれないからこその恨みなのであり、復讐なのですわ。まぁ復讐が果たされる方がいいのか、果たされないのがいいのかというのは私にも分かりませんし、ルークも竹林のお姫様達を見てるから感じるでしょう?」
「あぁ、それはな・・・」
「お姫様達?」
「そこから先は道中の暇潰しがてらにルークからお聞きくださいな。私はもう失礼しますので」
「あっ・・・行ったか」
紫はそのままろくなことにならないと総評した上で新たな話題を口にするだけ口にし、ルークに丸投げした後にスキマに入ってすぐにスキマを閉じてそこは何もなかったかのような状態に戻っていた。
「・・・まぁ彼女の言うよう時間はありますからそのお姫様達の事について話してくれますか、ルーク?」
「まぁいいけど・・・簡単に言うと輝夜っていう人物がいて、自分と結婚したいならこれを持ってこいってまず普通じゃ持ってこれない物をお題に出して、複数人いた結婚を願う人の中に妹紅の家族がいてそれでお題が達成出来なくて家族が無茶苦茶になったらしいんだ。そして妹紅が輝夜の事を恨んだ上で輝夜が飲んだ不老不死になれる薬を盗み出して、自分も不老不死になってから終わることのない復讐関係が生まれたんだよ」
「不老不死・・・そんな物にまでなれるなんて、幻想郷は本当になんでもありですね・・・」
「果てのない話だが・・・不老不死同士の復讐とは果てがないのもだが、その復讐に終わりが無いのは想像はつくな」
「まぁな・・・今となっちゃ前よりは落ち着いたらしいけど、会うたび会うたび殺しあいをしてきたらしいんだ。ただ不老不死ってのもそうだけど、首を落とそうが心臓を潰そうが体を焼きつくそうが全部再生してしまうもんだから、どっちかの死なんて結末にはならないんだよ。だからっていうかその当初よりは関係的にはマイルドな物になってて、定期的に殺しあうようにするように約束してる以外の時なら普通に会話をするくらいの関係は築いているんだよ。と言っても何百年も続いた関係であらかたやることはやり終わった上で、妹紅からしたら元々の事があってそりが合わないからそんな仲よくはないらしいけどな」
「果てがなく終わりがないからこそ、そんな関係に落ち着いたということですか」
「あぁ・・・ただ何て言うか、紫から二人の事を口にされたおかげでガイが大丈夫だなんて思えなくなったよ・・・そう言ったことを自覚させるために紫はあぁ言ったんだろうけどな」
そうしてジェイドがそのままの空気で話を聞きたいと切り出し、輝夜と妹紅という二人の関係についてをルークは話す中でこういうことかというように漏らす。紫の狙いが何となく分かったと。
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「なら最後にそちらはガイについてどう感じたのか聞かせてほしい。あの様子からどうなるのかの予想をだ」
「彼について、ですか」
紫はそんな反応を見つつ帰ると口にし、アッシュが最後にガイのことをと言ってきたことに目を細める。
「・・・彼が悩んでいたのは事実ではあるでしょう。ですが彼の中ではどうあろうとファブレとの決着を彼自身の気持ちのいいようにつけられなければ、気が済まないでしょうね。ですがこちらの彼ではその決着はファブレを滅ぼすことは規定路線から外すことは出来ないでしょうし、貴殿方もそれは理解しているでしょう。ですからこそ彼を突き放したのでしょうが、もし彼が復讐を果たしたとしても百害あって一利無しという結果にしかならないでしょうね。理由にしてしまうなら復讐のみしか考えてない、もしくは復讐を果たせれば後は全てうまく行くとでも思うのが目に浮かぶからですが・・・一時は喜びに震えて歓喜のままに動くかもしれませんが、それはあくまで一時的。規模にもよりますが彼のように生涯をかけた復讐という目的を失った人物が至る末路など、脱け殻になるか自分が正しいのだと増長して自滅するというのが大抵の相場ですもの」
「・・・ろくな物ではないな。復讐の末路など」
「それでも止まれないからこその恨みなのであり、復讐なのですわ。まぁ復讐が果たされる方がいいのか、果たされないのがいいのかというのは私にも分かりませんし、ルークも竹林のお姫様達を見てるから感じるでしょう?」
「あぁ、それはな・・・」
「お姫様達?」
「そこから先は道中の暇潰しがてらにルークからお聞きくださいな。私はもう失礼しますので」
「あっ・・・行ったか」
紫はそのままろくなことにならないと総評した上で新たな話題を口にするだけ口にし、ルークに丸投げした後にスキマに入ってすぐにスキマを閉じてそこは何もなかったかのような状態に戻っていた。
「・・・まぁ彼女の言うよう時間はありますからそのお姫様達の事について話してくれますか、ルーク?」
「まぁいいけど・・・簡単に言うと輝夜っていう人物がいて、自分と結婚したいならこれを持ってこいってまず普通じゃ持ってこれない物をお題に出して、複数人いた結婚を願う人の中に妹紅の家族がいてそれでお題が達成出来なくて家族が無茶苦茶になったらしいんだ。そして妹紅が輝夜の事を恨んだ上で輝夜が飲んだ不老不死になれる薬を盗み出して、自分も不老不死になってから終わることのない復讐関係が生まれたんだよ」
「不老不死・・・そんな物にまでなれるなんて、幻想郷は本当になんでもありですね・・・」
「果てのない話だが・・・不老不死同士の復讐とは果てがないのもだが、その復讐に終わりが無いのは想像はつくな」
「まぁな・・・今となっちゃ前よりは落ち着いたらしいけど、会うたび会うたび殺しあいをしてきたらしいんだ。ただ不老不死ってのもそうだけど、首を落とそうが心臓を潰そうが体を焼きつくそうが全部再生してしまうもんだから、どっちかの死なんて結末にはならないんだよ。だからっていうかその当初よりは関係的にはマイルドな物になってて、定期的に殺しあうようにするように約束してる以外の時なら普通に会話をするくらいの関係は築いているんだよ。と言っても何百年も続いた関係であらかたやることはやり終わった上で、妹紅からしたら元々の事があってそりが合わないからそんな仲よくはないらしいけどな」
「果てがなく終わりがないからこそ、そんな関係に落ち着いたということですか」
「あぁ・・・ただ何て言うか、紫から二人の事を口にされたおかげでガイが大丈夫だなんて思えなくなったよ・・・そう言ったことを自覚させるために紫はあぁ言ったんだろうけどな」
そうしてジェイドがそのままの空気で話を聞きたいと切り出し、輝夜と妹紅という二人の関係についてをルークは話す中でこういうことかというように漏らす。紫の狙いが何となく分かったと。
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