異となることをした影響
・・・また、申し訳無いと思う気持ちはこちらでアッシュに付けられた部下に関してだ。
以前はアッシュには主だった部下というのはつけられることはなかった。立場的に表に出ることを望まれなかったこともある上、自分も余計な部下などいらないというように思っていた為にだ。
しかしこちらのアッシュはヴァンに信頼されていて信頼を向けていることから、表向きは外には出せずとも少ないながらに部下を持つ立場となっていた。それも信頼を向けあうような間柄になるような形のだ。
ただそれはあくまでもヴァンという存在に心酔している者同士のシンパシーからくるものであり、その為に他を省みないその姿勢に関しては今のアッシュから見ればいただけないものだと思ってはいるが・・・キムラスカの王になって積み重ねてきた経験に、こちらのアッシュの記憶からその配下達への情と言うか申し訳無さを抱いていた。後で入り込んだとは言え自分に付き従ってくれる部下を欺き、その上で後で裏切ろうとしていることに。しかし・・・
「・・・だが、だからと言って泣き言など言ってもいられん・・・こちらのオールドラントを滅ぼしたくないという気持ちは俺にもあるし、ここで尻込みするだけでは何の為にこちらに来たのかという気持ちになるからな・・・!」
アッシュは浮かない様子から一転し、気持ちを入れ替えやる気を表情にみなぎらせていく。
・・・思うところはあっても、こちらのオールドラントの滅びを避けるのとルークの手助けという目的の為にここに来たという事と天秤にかければ、ヴァンや部下達の方に比重が重くなることなどない・・・だからこそアッシュはヴァンやその部下達と敵対することに強い覚悟を持っていた。ヴァン達と戦い、ルークを助けた上でこのオールドラントを滅びから避ける為に動くと。
「・・・しかし、ルークの方は大丈夫なのか?間違いなく俺達三人の中で一番厳しい立場にいるが・・・」
ただそこでアッシュはルークの方へと考えを巡らせる。三人の中で一番まずい状態にあるのは間違いなくルークだと、表情を複雑そうに歪ませながら。
・・・そんな風に思われているルークは現在、バチカルの自室の中にいた。
(・・・紫に聞いてた以上に酷いな、こっちの俺のいた環境って・・・師匠がまともに俺に構わないってのもそうだけど、ガイが俺に距離を何歩も取ってる姿を見ると本当に前と違うって実感してしまうな・・・元々のガイの目的もそうだけど、師匠に寄ってるとは聞いてたけどさ・・・)
・・・ベッドに腰かけつつ、ルークは周囲に自分の声を聞かせないようにと内心で考えるだけに留める。前との違い、特にガイの行動の在り方に。
・・・ルーク達は紫の話の中で、ガイについても当然聞いてはいた。その上で何故ガイはヴァンの元には行かず、ファブレに留まり続けているのか・・・もしかして、こちらのガイもルークに対して何か思うところがあるのかと。
だがそれは違うと紫はハッキリと否定した。ガイがファブレにいるのはあくまでも復讐を確実に遂げるための絶好の機会を待っていて、ヴァンとファブレで再会してから復讐を完遂させれば神託の盾でガイを受け入れる手筈になっていると。
その流れについてを基本的にガイは疑ってはいないが、何らかのきっかけからルーク達の方に仲間になったシチュエーションを見てきたと紫は言ったが、その時でも基本的にルーク達へ全面的に心を開いた態度は見なかったとも言っていた。
それはすなわち、他の面々もそうだがルークに対して気を許すつもりなどないという証であった。あくまで一緒に戦うのは利害が一致したからであり、心を開くことなどないと頑なに拒否する形でだ。そしてこの三日でその紫の言葉が正しいのだと、ルークは強く実感していた。
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以前はアッシュには主だった部下というのはつけられることはなかった。立場的に表に出ることを望まれなかったこともある上、自分も余計な部下などいらないというように思っていた為にだ。
しかしこちらのアッシュはヴァンに信頼されていて信頼を向けていることから、表向きは外には出せずとも少ないながらに部下を持つ立場となっていた。それも信頼を向けあうような間柄になるような形のだ。
ただそれはあくまでもヴァンという存在に心酔している者同士のシンパシーからくるものであり、その為に他を省みないその姿勢に関しては今のアッシュから見ればいただけないものだと思ってはいるが・・・キムラスカの王になって積み重ねてきた経験に、こちらのアッシュの記憶からその配下達への情と言うか申し訳無さを抱いていた。後で入り込んだとは言え自分に付き従ってくれる部下を欺き、その上で後で裏切ろうとしていることに。しかし・・・
「・・・だが、だからと言って泣き言など言ってもいられん・・・こちらのオールドラントを滅ぼしたくないという気持ちは俺にもあるし、ここで尻込みするだけでは何の為にこちらに来たのかという気持ちになるからな・・・!」
アッシュは浮かない様子から一転し、気持ちを入れ替えやる気を表情にみなぎらせていく。
・・・思うところはあっても、こちらのオールドラントの滅びを避けるのとルークの手助けという目的の為にここに来たという事と天秤にかければ、ヴァンや部下達の方に比重が重くなることなどない・・・だからこそアッシュはヴァンやその部下達と敵対することに強い覚悟を持っていた。ヴァン達と戦い、ルークを助けた上でこのオールドラントを滅びから避ける為に動くと。
「・・・しかし、ルークの方は大丈夫なのか?間違いなく俺達三人の中で一番厳しい立場にいるが・・・」
ただそこでアッシュはルークの方へと考えを巡らせる。三人の中で一番まずい状態にあるのは間違いなくルークだと、表情を複雑そうに歪ませながら。
・・・そんな風に思われているルークは現在、バチカルの自室の中にいた。
(・・・紫に聞いてた以上に酷いな、こっちの俺のいた環境って・・・師匠がまともに俺に構わないってのもそうだけど、ガイが俺に距離を何歩も取ってる姿を見ると本当に前と違うって実感してしまうな・・・元々のガイの目的もそうだけど、師匠に寄ってるとは聞いてたけどさ・・・)
・・・ベッドに腰かけつつ、ルークは周囲に自分の声を聞かせないようにと内心で考えるだけに留める。前との違い、特にガイの行動の在り方に。
・・・ルーク達は紫の話の中で、ガイについても当然聞いてはいた。その上で何故ガイはヴァンの元には行かず、ファブレに留まり続けているのか・・・もしかして、こちらのガイもルークに対して何か思うところがあるのかと。
だがそれは違うと紫はハッキリと否定した。ガイがファブレにいるのはあくまでも復讐を確実に遂げるための絶好の機会を待っていて、ヴァンとファブレで再会してから復讐を完遂させれば神託の盾でガイを受け入れる手筈になっていると。
その流れについてを基本的にガイは疑ってはいないが、何らかのきっかけからルーク達の方に仲間になったシチュエーションを見てきたと紫は言ったが、その時でも基本的にルーク達へ全面的に心を開いた態度は見なかったとも言っていた。
それはすなわち、他の面々もそうだがルークに対して気を許すつもりなどないという証であった。あくまで一緒に戦うのは利害が一致したからであり、心を開くことなどないと頑なに拒否する形でだ。そしてこの三日でその紫の言葉が正しいのだと、ルークは強く実感していた。
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