見えないものを見据えられるか
「・・・それじゃあ話もまとまった所で、キムラスカにモースに謡将達の情報に関してを聞きたいって言ったわよね?それなら簡潔に答えるけど、キムラスカにモースは特に目立った動きはないけど謡将に関してはアクゼリュスをカイツールの軍港側に人目を避けようと山を飛んでいく形で逃げていったそうだよ」
「・・・軍港側にというとあそこ辺りで隠れられる場所と言えば、コーラル城か」
「コーラル城・・・確かマルクトに拐われたとされたルーク様がそこで見つかった地だとか・・・」
ノワールがその空気を変えるよう変わったのはヴァン以外ないと向かった方面についてを話し、アッシュの予想にガイも思い出すようにコーラル城についてを口にする。
「あぁ。以前はファブレの別荘地として使われていたそうだが、使われなくなって人も来なくなり打ち捨てられたも同然の場所になったそうだが・・・ヴァンは場所についてを知っていたからこそ、マルクトの仕業に見せ掛けるためにもカイツールに程近いコーラル城にルークを置いていったのだろう。そして今となって再び身を隠すにはちょうどいい場所だからこそ、コーラル城に向かったんだろうが・・・お前達から見て今もそこにいると思うか?」
「そうそう長居はしないと思うね。確かに人目につかずに隠れるには悪くないかもしれないが、裏を返せばそういった場所は情報を手に入れたかったり素早く行動したいと思うには不向きだからね・・・まず謡将からしたらあんたらを追い掛けたいだとか居場所を知りたいってなるだろうから、まだコーラル城から離れてないにしても今頃はここを離れようとくらいは考えてるだろうさ」
「となればヴァンと決着をつけに行くにしても、コーラル城にはいないということになるか」
「だろうね」
そのままコーラル城とヴァンについてを話し合うアッシュとノワールだが、一通り話終わった所でガイが怪訝そうな表情を浮かべて口を開く。
「・・・その、一ついいでしょうか?」
「何だ、ガイ?」
「こちらの漆黒の翼の面々は事情を知っていると言ったような様子ですが、どこまで話をしたのですか?」
「最初から最後までになる・・・協力を要請したいと考え接触をした時は全てを話すつもりはなかったが、導師を拐えという傍らで俺が協力を要請してきたことに何も事情を言えないままなら雇われてはやらないと言われたんだ」
「まぁ私らも危ない橋ってヤツは結構渡ってきたけど、ローレライ教団と神託の盾同士の足の引っ張りあい・・・それも六神将なんて立場の人間が味方の筈の六神将を裏切ってまで私らに助勢を願うなんか、どうしたらそんな風な行動を取るのかその理由次第じゃ高く吹っ掛けるか断るかのどっちかにしようって始めは考えてたのさ。私らは別に慈善事業をしてる訳じゃないし、ダアトの奴らのやり口に関しちゃよく知ってたからろくな答えが返ってこないなら知らんぷりを決め込もうってね」
「そしてそういった考えを聞かされた俺は使える手を増やすこともだが、下手に出し惜しみをすればヴァン側に俺の情報を売りに行かれる可能性も無いとは言えないと考え話せるだけは話したが・・・その結果がこうして俺に協力すると選択してくれた訳だ」
「・・・経緯はそういったものだとは分かりましたが、肝心な事としてはどうして協力すると決めたのですか?逃げることも考えていたと言うなら、聞くだけ聞いて逃げることも出来たと思うのですが・・・」
ガイが口にしたのは事情を知っているのかという疑問で二人はその時の状況についてを互いに確認するかのように口にしていくのだが、何故逃げなかったのかと疑うような視線をノワールに向ける。自分自身が迷っている事になど考えていないように。
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「・・・軍港側にというとあそこ辺りで隠れられる場所と言えば、コーラル城か」
「コーラル城・・・確かマルクトに拐われたとされたルーク様がそこで見つかった地だとか・・・」
ノワールがその空気を変えるよう変わったのはヴァン以外ないと向かった方面についてを話し、アッシュの予想にガイも思い出すようにコーラル城についてを口にする。
「あぁ。以前はファブレの別荘地として使われていたそうだが、使われなくなって人も来なくなり打ち捨てられたも同然の場所になったそうだが・・・ヴァンは場所についてを知っていたからこそ、マルクトの仕業に見せ掛けるためにもカイツールに程近いコーラル城にルークを置いていったのだろう。そして今となって再び身を隠すにはちょうどいい場所だからこそ、コーラル城に向かったんだろうが・・・お前達から見て今もそこにいると思うか?」
「そうそう長居はしないと思うね。確かに人目につかずに隠れるには悪くないかもしれないが、裏を返せばそういった場所は情報を手に入れたかったり素早く行動したいと思うには不向きだからね・・・まず謡将からしたらあんたらを追い掛けたいだとか居場所を知りたいってなるだろうから、まだコーラル城から離れてないにしても今頃はここを離れようとくらいは考えてるだろうさ」
「となればヴァンと決着をつけに行くにしても、コーラル城にはいないということになるか」
「だろうね」
そのままコーラル城とヴァンについてを話し合うアッシュとノワールだが、一通り話終わった所でガイが怪訝そうな表情を浮かべて口を開く。
「・・・その、一ついいでしょうか?」
「何だ、ガイ?」
「こちらの漆黒の翼の面々は事情を知っていると言ったような様子ですが、どこまで話をしたのですか?」
「最初から最後までになる・・・協力を要請したいと考え接触をした時は全てを話すつもりはなかったが、導師を拐えという傍らで俺が協力を要請してきたことに何も事情を言えないままなら雇われてはやらないと言われたんだ」
「まぁ私らも危ない橋ってヤツは結構渡ってきたけど、ローレライ教団と神託の盾同士の足の引っ張りあい・・・それも六神将なんて立場の人間が味方の筈の六神将を裏切ってまで私らに助勢を願うなんか、どうしたらそんな風な行動を取るのかその理由次第じゃ高く吹っ掛けるか断るかのどっちかにしようって始めは考えてたのさ。私らは別に慈善事業をしてる訳じゃないし、ダアトの奴らのやり口に関しちゃよく知ってたからろくな答えが返ってこないなら知らんぷりを決め込もうってね」
「そしてそういった考えを聞かされた俺は使える手を増やすこともだが、下手に出し惜しみをすればヴァン側に俺の情報を売りに行かれる可能性も無いとは言えないと考え話せるだけは話したが・・・その結果がこうして俺に協力すると選択してくれた訳だ」
「・・・経緯はそういったものだとは分かりましたが、肝心な事としてはどうして協力すると決めたのですか?逃げることも考えていたと言うなら、聞くだけ聞いて逃げることも出来たと思うのですが・・・」
ガイが口にしたのは事情を知っているのかという疑問で二人はその時の状況についてを互いに確認するかのように口にしていくのだが、何故逃げなかったのかと疑うような視線をノワールに向ける。自分自身が迷っている事になど考えていないように。
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