見えないものを見据えられるか
・・・そうして一同はケセドニアに辿り着き、まずはとマルクトの領事館に向かった。迂闊に動き回るよりは先に領事館で情報を得た方がいいだろうということで。
「・・・取り敢えず、現在のキムラスカに目立った動きはありませんか。まぁこれは仕方無いと言えば仕方無いでしょう。キムラスカの上層部にモースの意思をそんな簡単に外部に伝えるとは思いませんから、ケセドニアに情報やら命令やらを伝えるには色々とまだ早い段階だと思いますしね」
「ただあまり長く時間をかけていたら向こうが手を打ってくるかもしれんし、ケセドニアにいる時間を増やすのは良くないだろう。だから食料やらの調達を済ませることもそうだが、俺のツテを使って更に深い情報を得たら早くここから立ち去るぞ」
「貴方のツテ、ですか?」
「あぁ、個人的に作った繋がりからのな・・・取り敢えずはそいつらがいる場に向かうぞ。俺が案内する」
・・・そうして領事館の人間から一通り大して変わりはなかったという報告を受けたジェイドが当たり前かというように言う中、アッシュがツテがあるから案内すると切り出したことに他の面々も特に反対することなく頷く。そちらに向かうことに関して今のアッシュなら別にいいだろうというよう。
・・・それで一行が向かったのは、国境をまたがる形で設置される形となっている酒場である。
「・・・あら、珍しい・・・連絡も入れずにここを訪れてくれるなんて・・・」
「それだけ火急の用があるということだ」
「・・・誰なの、この人?」
「ちょっと待っててね、お嬢ちゃん。ちょうど余計な人もいないから、まずは誰も店に入ってこないよう人払いをさせてもらうからね」
そうして酒場の中にいたノワールと対応するアッシュにティアが眉を寄せるが、大してノワールは気にした様子も見せずに奥の方にいたヨークとウルシーへと視線を向け手で指示を出す。
・・・それで少しして酒場の出口が閉ざされ、中にはルークにノワール達しかいない状況になる。
「待たせたね・・・それで私達に何の用があるんだい?」
「お前達の情報網にキムラスカやモース、そしてヴァン達について何か入ってないかと聞きに来た」
「えっ?・・・本当にこの人達は何なの、アッシュ?」
「私らは漆黒の翼。一応義賊と名乗っているけど、まぁ私らを知らない人達は大概単なる犯罪者と思ってるだろうね。そしてあんたらにも多少関係してるんだけど・・・単刀直入に言えば、バチカルで導師をさらったのは私らなのさ」
「えっ・・・!?」
それで話を始める中でティアがやはり誰か分からないと困惑していたため、ノワールがあっさり明かした事実の数々に驚き困惑の様子を浮かべるが・・・
「言いたいことは各々あるかもしれんが、ここは抑えろ。こいつらはあくまでその時リグレット達に雇われただけというのもあるが、同時にアクゼリュス以降に様々なことに備えるために俺がこいつらを雇ったんだ。主に各地の情勢やら情報を手に入れるためにとな」
「・・・だから彼女達には手を出すな、ですか」
「あぁ、今はプライドやら軍人としての責務にこだわるようなことはしないでくれ。こいつらは今の俺達にとって貴重な情報源であり、以降も何かあれば手伝ってもらいたいと考えているからな」
「・・・本来であればそうするのが筋ではあるのでしょうが、今は確かに仕方ありませんね。ティアもそれでいいですね?」
「は、はい・・・」
すかさずアッシュが様々な事から手を出さないでほしいと止めに入ったことによりジェイドも仕方無いと頷き、ティアに確認を取ると戸惑いながらも頷き周りもルーク達も頷いていた。ノワール達には今は手を出さないと。
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「・・・取り敢えず、現在のキムラスカに目立った動きはありませんか。まぁこれは仕方無いと言えば仕方無いでしょう。キムラスカの上層部にモースの意思をそんな簡単に外部に伝えるとは思いませんから、ケセドニアに情報やら命令やらを伝えるには色々とまだ早い段階だと思いますしね」
「ただあまり長く時間をかけていたら向こうが手を打ってくるかもしれんし、ケセドニアにいる時間を増やすのは良くないだろう。だから食料やらの調達を済ませることもそうだが、俺のツテを使って更に深い情報を得たら早くここから立ち去るぞ」
「貴方のツテ、ですか?」
「あぁ、個人的に作った繋がりからのな・・・取り敢えずはそいつらがいる場に向かうぞ。俺が案内する」
・・・そうして領事館の人間から一通り大して変わりはなかったという報告を受けたジェイドが当たり前かというように言う中、アッシュがツテがあるから案内すると切り出したことに他の面々も特に反対することなく頷く。そちらに向かうことに関して今のアッシュなら別にいいだろうというよう。
・・・それで一行が向かったのは、国境をまたがる形で設置される形となっている酒場である。
「・・・あら、珍しい・・・連絡も入れずにここを訪れてくれるなんて・・・」
「それだけ火急の用があるということだ」
「・・・誰なの、この人?」
「ちょっと待っててね、お嬢ちゃん。ちょうど余計な人もいないから、まずは誰も店に入ってこないよう人払いをさせてもらうからね」
そうして酒場の中にいたノワールと対応するアッシュにティアが眉を寄せるが、大してノワールは気にした様子も見せずに奥の方にいたヨークとウルシーへと視線を向け手で指示を出す。
・・・それで少しして酒場の出口が閉ざされ、中にはルークにノワール達しかいない状況になる。
「待たせたね・・・それで私達に何の用があるんだい?」
「お前達の情報網にキムラスカやモース、そしてヴァン達について何か入ってないかと聞きに来た」
「えっ?・・・本当にこの人達は何なの、アッシュ?」
「私らは漆黒の翼。一応義賊と名乗っているけど、まぁ私らを知らない人達は大概単なる犯罪者と思ってるだろうね。そしてあんたらにも多少関係してるんだけど・・・単刀直入に言えば、バチカルで導師をさらったのは私らなのさ」
「えっ・・・!?」
それで話を始める中でティアがやはり誰か分からないと困惑していたため、ノワールがあっさり明かした事実の数々に驚き困惑の様子を浮かべるが・・・
「言いたいことは各々あるかもしれんが、ここは抑えろ。こいつらはあくまでその時リグレット達に雇われただけというのもあるが、同時にアクゼリュス以降に様々なことに備えるために俺がこいつらを雇ったんだ。主に各地の情勢やら情報を手に入れるためにとな」
「・・・だから彼女達には手を出すな、ですか」
「あぁ、今はプライドやら軍人としての責務にこだわるようなことはしないでくれ。こいつらは今の俺達にとって貴重な情報源であり、以降も何かあれば手伝ってもらいたいと考えているからな」
「・・・本来であればそうするのが筋ではあるのでしょうが、今は確かに仕方ありませんね。ティアもそれでいいですね?」
「は、はい・・・」
すかさずアッシュが様々な事から手を出さないでほしいと止めに入ったことによりジェイドも仕方無いと頷き、ティアに確認を取ると戸惑いながらも頷き周りもルーク達も頷いていた。ノワール達には今は手を出さないと。
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