決断に判断に行く先と

「ではそうと決まった所で、タルタロスに向かいましょう・・・と言いたいところですが、ルークを除いて他の方々は先にタルタロスに向かってください。私とルークは今回の顛末を元帥達に報告に行きます」
「えっと、大佐は分かるんですけどどうしてルークもなんですかぁ・・・?」
「どうガイが結論を出すかはともかく、もしマルクトに行くと決めた場合にファブレの人間としてガイを送り出したとルークが許可をしたとの口添えの文を添えていただくためです。まぁあくまで予備の保険のような物ですが、一応と思いましてね・・・ですので貴殿方は先にタルタロスに乗り、アッシュに操作方法を教えてもらってください。付いてくると決めた以上は悩んではいても、ガイ達も含めて交代制でタルタロスを動かしていただかねば余計な時間を食いますし、我々が疲れてふとしたミスから運航の際に事故が起きて全員まとめてお陀仏・・・何て事もあり得ますからね」
「っ・・・分かりましたぁ・・・アッシュに操作方法を教わります・・・」
そうしてジェイドが以降の流れについてを話していきアニスがどうしてかを聞くのだが、ルークとの事の後にタルタロスについてを聞かされた時に冷や汗を浮かべながらそうすると頷く。流石に動かしたくないと駄々をこねたから死んだなんて風にはしたくないというよう。






・・・そうしてルークとジェイド以外がミュウも含めてタルタロスに向かった所で、二人は互いに向かい合う。
「さて・・・貴方を残した理由ですが、昨日の顛末についてを話してもらいたいと思ってです」
「あぁ、そういうことか。なら話すよ」
ジェイドがそこで話をと願ってきたことに、ルークも納得しつつ話すと切り出す。昨夜のやり取りをジェイドには話せていないこともあり、ジェイドもあのガイの様子からどう言った話があったのかを知りたいのだろうと。


















「・・・成程。ティアとガイの二人にそんな話を、ですか・・・」
「まぁここだからぶっちゃけるけど、正直手詰まり感が出てきてて仕方無いんだ。どっちもどっちってのは分かるだろうけど、ティアはともかくガイがやっぱりな・・・」
「確かに私もそれは感じましたね」
・・・それであまり長々話さないようにしつつ話終えたルークの言葉に対し、ジェイドは眼鏡に指を当てつつそっと目を閉じる。
「・・・ガイがガルディオスと明らかにしてくれるであろう状況ですか・・・今の状況では彼がそれを言い出してくるとは思えないのは道理ですし、何なら今のまま行くなら謡将に会って話をした瞬間に向こうになびきかねませんね。例を挙げるならガルディオスだと明かした後に私を倒した所でファブレに復讐など出来ない状態になるから、共に来るならファブレへの復讐も達成出来る・・・と」
「うわっ・・・あのガイの様子を見る限りだとそれ否定出来ない・・・」
ジェイドがそこでもしもの可能性を口にしたことに、ルークもたまらず表情を歪めた・・・ヴァンへの想いもそうだが復讐を振りきれてないあのガイが、ジェイドの言ったように言われたらヴァンの手を取りかねない可能性を。
「・・・ですがガイにガルディオスだと言わせるような状況に関しては、作れないわけではありません」
「えっ?何かあるのか?」
「えぇ。ただそこでガイがガルディオスだと明かさねばもう以降は最悪、彼を殺すことを視野に入れなければなりません。私が考えていることはその試金石となる機会を設けようということなんですが、どうしますか?」
「っ・・・試金石、か・・・」
しかしゆっくり目を開けたジェイドが続けた言葉にルークは目を瞬かせるが、試金石と言われて眉を寄せる・・・まだガルディオスだとガイが言い出すならまだしも、言い出さなければそれこそガイと戦うことは最低でも覚悟はしなければならないと。
「・・・話してくれ、ジェイド。どういった状況にしたらそうなるのかを」
「・・・覚悟は決まったようですね。では話をしますよ」
だがルークは表情を引き締め真っ直ぐに話をと求めた為、ジェイドもまた表情を引き締め話すと返す。ガイの命運を決める、一つの分岐点についてを・・・









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