かつての想いと変える現在

「・・・では私はどうすればいいというのですか・・・そのようなことになるなら、キムラスカにも戻れず謡将の事も信用出来ないというのなら・・・」
「・・・俺から提示出来る選択肢は三つだ」
続いてガイがならどうするかとヴァンのこともさりげに共に力なく口にしたことに、アッシュは少し目を細めながら三つ選択肢があると告げる。
「まず一つはどうにかしてでもキムラスカやモースにヴァンの庇護下に入ることだが、ハッキリ言ってこれは下策も下策な選択だ。今言ったようにキムラスカやヴァン達が受け入れてくれるかどうかはかなり怪しいが、運良く受け入れられたとしてもかなり大人しく従属して言うことを聞く体勢を見せなければ即刻で命を奪われる可能性が非常に高い。だからとても利口な判断とは言える物ではないがな」
「・・・では二つ目は?」
「俺と同調してヴァンやモース達の企みを潰し、預言通りにしないようにするという行動を取ることだ。これは一つ目の選択と比べて様々な障害こそあり困難な道だが、それらをクリアすればキムラスカやダアトといった場所に戻れるだろう。ただ失敗するつもりは俺には毛頭ないが、確実にそれが成功するとは保証は出来ないことに加えてうまくいった後でも立ち回りの仕方には注意をする必要がある。仮に預言に詠まれた戦争があると俺達がそうならないように止めた上で世間には広まらないようにしたというのに、実はキムラスカとマルクトの戦争は詠まれていたんだと言ったような事を広めるような事をしてしまえば、その人物には当然といった形で然るべき処置を取られるだろう・・・まぁ他にも様々あるが、怪しい行動を取ればすぐにマークされるだろう。ましてやお前は預言の中身を知った上で使用人という立場にあることから、何かあれば立場的に対処されやすい立場にあることから迂闊に怪しまれれば良くないことが起きる可能性はまた高くなるだろう」
「っ、そう、ですか・・・」
それでまずはとアッシュは二つ選択肢についてを述べるのだが、一つ目はすんなりといったように受け入れたが二つ目の中身にガイは何とも言えない苦さを伴わせたような表情を浮かばせた。



(『これ、アッシュの話に確実に呑まれてるよなガイ・・・』)
(あぁ・・・まぁどう聞いた所で無条件で安心出来るって話じゃないからっていうのもあるけど、多分アッシュは三つ目の選択肢に挙げたやつを選ばせるかもしくは悩ませて下手にガイに動かせないようにしたいんだと思う。今までの話からガイが押し付けられた選択肢に、やけっぱちになるような行動を取らないようにって考えてな)
(『となると次の選択肢がどんな物かがについてが鍵になるか・・・』)
その光景を端から見ながらルーク達はアッシュの話に感心するのだが、次の選択肢についてを早く聞きたいといったように考えを移す。これがガイの行く末を暗示すると。
「その上で最後の三つ目の選択肢が何かと言うならだが、まず間違いなくこれが一番安全だと思われる選択肢であるのは間違いない・・・それが何かと言えば、マルクトへの亡命及び逃亡だ」
「なっ・・・!?」
(あ~、成程・・・そう来たか・・・)
そうしてアッシュが満を持して出した三つ目の選択肢・・・マルクトへ逃げることについてを聞きガイは驚愕に声を詰まらせるが、ルークは内心で納得をしていた。確かにガイの出身も併せて考えれば、安全に加えて効果も認められる選択肢だと。









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