かつての想いと変える現在

(ただどうなるにしても、後はイオンの所に行ってからのアッシュとの話でこれからが決まる・・・今のアッシュなら問題はないって言いたいけど、気を抜けないんだよな・・・色々と)
(『あぁ、さっきの二人のことか・・・』)
そんなヴァンについては一先ずとルークはアッシュについてを言うのだが、『ルーク』もすぐにその意味に気付き重い空気を滲ませる。ガイとナタリアに関して二人が二人ともに、アッシュとうまくいくかどうかがまだ見通しが分からないことに・・・






・・・そうして不安要素を確かに感じつつアッシュ先導の元でイオンの所に案内されたルーク達は、前のように使い捨てられて放置されていたタルタロスの前に立っていたイオンの所に来た。
「イオン様!」
「アニス・・・無事だったんですね」
「それはこっちのセリフですよぅ!本当に無事だったんですか!?」
「えぇ、アッシュのおかげで無事に」
「・・・って言うかタルタロスの前にいますけど、神託の盾はいないんですか~?」
アニスはそんなイオンの元に駆け付け無事かと元気よく話し掛けるが、すぐに背後にあるタルタロスの存在に訝しげな視線を向ける。これはどういうことかと。
「問題ない。リグレット達はタルタロスをここで乗り捨てていった。だからこのタルタロスにはもう誰も乗ってはいないから、元の持ち主で責任者でもある死霊使いがこれを使ってもいいと許可を出せばこれからの足としても使えるだろう」
「それなら使いましょう。元々はこのタルタロスはマルクトの物ですし、ここから迅速に動くには足は必要ですからね」
「それはいいんですけど、中に入りませんか大佐~?話をするにしてもちょっとゆっくりしたいですし」
「そうですね・・・では中に入りましょう。謡将を神託の盾が何らかの狙いからか我々を追ってくるにしてもすぐには来ないでしょうから、しばらくは時間も取れるでしょうから状況把握の為に時間を使いましょう」
アッシュがその声にすぐに大丈夫な理由を述べ、アニスがなら中にと言ったことに責任者だったジェイドも話を中でゆっくりしようと言ったことに一同は頷く。






・・・そうしてブリッジに上がった一同は各々微妙に離れた位置で顔を向かわせる。
「・・・さて、ここまで来ておいてなんですがまずは話のきっかけとして一応の確認です。オアシスで我々に接触してきたのは貴方ですね、アッシュ?」
「あぁ、そうだ。理由としては俺一人だけでの活動の限界を感じていたと同時に、ヴァンやモースの企み・・・そしてキムラスカとマルクトの戦争になるのを止めねばならんと思ってだ」
「キムラスカとマルクトの戦争!?どういうことなのですか、アッシュ!?」
まずはとジェイドが最初に質問をしてアッシュが普通といったように答えを返すが、その中身にナタリアが驚愕の声を漏らし他の面々も驚きを浮かべた。戦争という単語が出てきたことに。
「バチカルの謁見の間で譜石について話があっただろうし、ヴァンの妹は実際にその譜石を詠んだだろう。アクゼリュスに行くことが詠まれているといった中身の預言で、途中から詠めなくなっている預言を・・・単刀直入に言えば、そこから先の中身はその炭鉱の街で聖なる焔の光が街ほろとも崩落して死ねば戦争になるという物だ」
「「「「っ!?」」」」
その上で更に続いたアッシュからの預言の中身の暴露に事実を知らなかったティア達は驚愕する以外になく、前の経験からそうだと知っていたルーク達はあくまで驚いているフリだけで留めていた。と言っても他の面々はそれが演技だと思えるように辺りを見渡す余裕もないようだが。









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