行くべき先と決める決意

「・・・さて、話だともうあのオッサンはアクゼリュスに向かってるって事だし俺達もさっさと行くか。ここであんまり時間食ってもなんだしよ」
「えぇ、そうしましょう」
・・・そうして港に降り立ちアルマンダインから一通り報告を受けた後、ルークがさっさと行くことを提案するとジェイドがすぐに頷き他の面々もまた同様に頷く。


















・・・そうしてカイツールの港を出たルーク達は特に道中でトラブルが起きるようなこともなく、デオ峠まで辿り着いた。そうして特に話があるでもなく、一同は道中を歩いていく。



「すみません、皆さん・・・少し休憩しませんか?」
「休憩?」
「えぇ。見たところここは峠の頂点と言えるところでしょうが、ここから下ればアクゼリュスまでは後は一直線になると私は記憶しています。本来ならこのまま直下してアクゼリュスに向かいたい所ですが、オアシスで我々に手紙を渡してきた者の存在が少し気になっています・・・おそらく私の予感が正しければアクゼリュスで何かが起きることはまず間違いないと思いますが、何が起きるかまでは私にも予想はつきません。ですので少しこの辺りで休憩しないかと提案したいのです。もしもの際に備えるために体力を少しは整えるという意味で」
「あ~、そういやあの手紙の事があったな・・・」
・・・そうして峠の中腹に来た所でジェイドが声をかけて休憩についてを理由つきで申し立てると、ルークも納得したと頭をかきながらガイ達に視線を向ける。
「俺は別にそれで構わねーって思うけど、お前らどうする?反対って言うんなら何かジェイドに言えばいいけど、1日2日も休憩するようなもんでもねーんだから別にいーんじゃねーかって思うけどよ・・・」
「「「・・・」」」
そうしてガイ達にどうかと問い掛けるルークだが、拒否が望まれないようなその話口もあって少し表情を複雑そうに歪めるくらいで反対をするような素振りは見られない。
「・・・んじゃちょいと休憩すっか」
そうして反対が出なかった姿を見てルークが仕方無いと言ったように休憩と口にし、一同は何とも微妙な空気のままにその付近に座り込む。何とも言えない空気感に場の空気が支配される中で。






「・・・すみません、少しよろしいですか?」
「・・・あぁ」
・・・そうして一同が何とも言えない中で休憩する中、ジェイドがルークに近寄り話し掛けルークも頷き立ちあがって少し離れた所に向かう。何か言いたげなミュウをその場に残して。






「・・・すみませんでした、先程は。ですがあの空気の中で休憩を切り出すには少しイオン様のいない状況では、私から切り出さなければ止まることなくデオ峠を越えかねませんでしたからね」
「・・・ってことは、何かジェイドはしたくて休憩を切り出したってことか」
「えぇ。というよりは前のようにならという条件がつきますが、この先で待ち受けている可能性のあるリグレットの排除です」
「っ・・・そういうことか・・・」
・・・そして少し峠を少し進んで二人は立ち止まって話をするのだが、ジェイドが切り出した本題にルークも苦い顔をしながらも理解をした。この先に待ち受けているであろうリグレットを先に倒すというか、始末に二人で行くためにわざわざジェイドは不自然な休憩を切り出したのだと。









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