行くべき先と決める決意

(『なぁ・・・本当にあれで良かったのか・・・?』)
(・・・俺もどうかっていう気持ちにはなったけど、それでもあぁするのが一番妥当なんだよ・・・後々の事を考えると、モースの指示や行動の被害を出さないようにするにはさ・・・)
(『ジェイドもそう考えたって辺り、本当にもうどうしようもないんだな・・・』)
(あぁ・・・それにモースを確実にどうにかするにはあれが一番なんだ・・・そうなったらもうモースはどうにもならないだろうっての目に見えてるからな・・・)
(『・・・変わりにモースがとんでもない目に合うって思うと、結構気が重くなるけどな・・・』)
・・・それで甲板の上で表向きは何もないように進路上を見ながらも、ルークは『ルーク』とモースについてを重く内心の内で話し合っていた。先程の会話で決まったモースについての対処の事で、いやが上にでもモースがろくなことにならないのが目に見える決定について。
「・・・少しいいかしら」
「ん?なんだ、お前から話しかけてくるなんて」
そんな時に後ろから声をかけてきた厳めしい表情を浮かべたティアに、ルークは素に近い気持ちで振り返りながら応対する。
「・・・貴方、やけに大佐と一緒にいるけれどなんでそんなに仲良くなったのかしら?」
「あ?・・・まぁ悪い気はしねぇけど、どっちかっつったらあっちが俺の事を気遣ってくれてんだろ。じゃねーとあいつの性格を考えると、そんな気軽で親切に人と関わるようなことはしねーと思うぞ」
「・・・そんなことはないように思うけれど・・・」
「・・・つーか俺に聞きたいことってそんなことか?それくらいの事を聞きたいだけってくらいで、今までの事からお前が話し掛けてくるとか思ってなかったんだけどよ・・・」
「・・・分からなくなったからよ・・・今までの旅の中だったら大佐は私の事を酷く言ってた筈なのに、廃工場での時にはナタリアとの言い争いになることもなく以降も何か話しかけられることもなかった・・・それでどうしてかって思ったのだけど、大佐に直接聞くのはどうかって思って・・・」
「・・・そういうことか」
そうしてティアから出てきたのはジェイドに関する疑問についてなのだが、どうにもスッキリとしないといった様子のその姿にルークは納得する。ティアなりに今までと違った態度についてを疑問に思っているのだと。
「・・・ま、その辺りに関しちゃナタリアのことも考えての事だったんだろ。多分ジェイドとお前が一対一だったら色々言われてたんじゃねーかとは思うけどよ」
「ナタリアのことも・・・?」
「オッサンも含めてバチカルで言われたろ?相手の気持ちとか考えはどうなのか考えろみたいによ。ジェイドからしたらお前とナタリアの事を両天秤にかけてどうしたらいいのか考えてあぁしたんだろ」
「あれが・・・?」
「ピンときたって感じがしねぇって風だけど、俺もこんな感じじゃねーかっていうような想像をしてるだけだよ。だから確実にそうだなんては言えねーけど・・・その辺りも含めて考えるべきだと思うぜ、色々と」
「・・・色々と・・・?」
(『・・・おうむ返しばっかりじゃねーか・・・』)
(多分師匠に言われたこともあるんだろうけど、どうにか自分で考えようとしてるんだろうな・・・)
ルークはそんな姿に仕方無いといったように言葉を送っていき、ティアが言葉を繰り返していくだけの様子にルーク達はまだ慣れて落ち着いてないのだと感じていた。人の言葉を聞き慣れてないからこそ、どうしていいのか分からないという様子なのだと。









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