行くべき先と決める決意

「・・・取りあえずまだ聞きたいことはあるかい?一応こっちはやることはやったって報告はしたし、あんまり長引くと連れに怪しまれるだろ?」
「そうですね・・・一先ずはこれで構いません。後はまた我々がこのケセドニアに来た時にお会いしましょう」
「あぁ。願わくはあんたらのやろうとしてることが無事に済むことを願っているよ」
「ありがとうございます・・・では我々はこれで失礼します」
そうして話はまだあるかをノワールが確認した上でジェイドは大丈夫だと返してルークと共に頭を下げ、店を後にしていく。






・・・そうして店の外に出た二人は港の方に向かうのだが、誰もまだ乗っていないということを確認した為に船の前でしばらく待機することにした。
「・・・アッシュが行動してくれていて助かりました。彼も彼で後々の為に漆黒の翼に接触を図ったのでしょうが、これで彼らも以降は協力してくれるでしょうね」
「あぁ・・・ただ問題として出てくるのはやっぱり、皆とアクゼリュス以降でどうなるかだよな・・・」
「あの場ではあぁは言いましたが、ナタリアはまだアッシュに任せるにしてもやはりティアとガイについてですね」
「いや、それもあるけど・・・アニスはどうするんだ?アニスの場合はしばらくは大丈夫だろうとは思うけど、時間が経てば経つほどに色々と問題が浮き彫りになっていくだろうしさ・・・後に繋がることでも・・・」
「あぁ、そちらのことですか・・・」
二人は近くに人がいないのもあって気兼ねなく本音で話し合いを始めるのだが、そこでルークが二人の事だけでなくアニスの事を重く切り出した事にジェイドもまた眼鏡に手を当てその言葉を重く受け止める。
「・・・彼女に関しては一先ずは何もしない方がいいでしょう。アクゼリュスからしばらくするまではこちらと行動を共にする方がいいと、流されて行動してくれるでしょうからね。そしてその上で出来るだけ早くモースを殺すことが出来ればアニスだけでなく以降に出るだろう犠牲を抑えることが出来るでしょうが、彼女の両親に関しては少なくともダアトに行くまでは我々が二人の事についてを知っていて尚且つ行動するのにはあまりにも無理がありますからね」
「まぁそれは分かるけど・・・知ったら知ったでで、どうするべきかっていうのはジェイドの中で何かあるのか?」
「・・・少なくとも二人が借金を出来ない環境に詰め込まないと、まずどうにもならないと見ています。ですが以前の経験から考えると生活に余裕があるなら限界ギリギリまで借金をすることを選択するのは容易に目に見えていますし、イオン様を今回は死なせないようにするにあたってしばらくでも二人が自重をしてくれるとも思っていません・・・ですので最低限やらねばならないことがその借金が出来ない環境に詰め込むことです」
「・・・ちなみに具体案とかあるのか?」
「・・・一応は。ですがアニスもそうですが、二人が了承してくれないと意味がありません。ただアニスはともかく二人にそうさせることに関しては正直まだ自信がありません」
「お前がそう言うって・・・それだけ厄介って事なのか・・・」
「えぇ、本当に厄介だと思いますよ・・・」
ジェイドはそこから自分の中の考えをまとめるように口にしていくのだが、確実にいけないと頭に手を当てその様子にルークも苦い表情になる。それだけ両親の事が厄介であり、ジェイドが苦心しているのだとルークも理解して。









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