・・・様々な問題がある中でケセドニアまで辿り着いたルーク達。






「・・・着きましたね、ケセドニアに」
「早くカイツール行きの船に乗りましょうよ、大佐ぁ～。手紙を誰が送ったかは分からないですけど、早目に行かないとイオン様を助けられるか怪しくなっていきますし～」
「そうしたいのは山々ですが少し私の方で報告の手紙やらを出したいので、時間を取らせてください。船が出港するまで時間があるなら、ですが」
「む～、じゃあ一先ず港まで行きましょう！」
そうして着いた時にアニスが意気揚々と早く船にと切り出すが、ジェイドが時間が取れれば取りたいと切り出したことにさっさと行こうと切り出す。船が出港する時間になっていてほしいというよう。


















・・・だがそうしてカイツールに向かう船まで来た一行だったが、船の準備にまだしばらく時間がかかるということで少し自由時間とすることにした。そしてその中でジェイドはナタリアにミュウを時間を取る間、少しミュウにとって暇な時間が出来るから面倒を見るようにと託した。ナタリアはそれならとすぐに了承するのだが、ルークはどこか納得したような視線をジェイドに向けていた。



「・・・さて、では行きましょうか」
「行く？どこに？」
それで船の近くに残っていたジェイドはティア達が離れた所に向かったのを確認してルークに話し掛けるが、同じように残っていたルークは主語のない言葉に首を傾げる。
「漆黒の翼の元にです。彼らには頼んでいる事がありますので、その報告を受けに行きます」
「あぁ、そういうことか・・・分かった、行こう」
ジェイドは漆黒の翼の元だと言えば、ルークはすぐに頷き二人は歩き出す。国境をまたぐ店が漆黒の翼のケセドニアの拠点だと前の事から知っているために。






「あらぁ、大佐・・・っと、そっちは・・・」
「彼なら大丈夫です。他の面々と違い私の協力者となってくれている方であり、普通に事情を話してくださって構いませんよ」
「・・・ま、大佐がそう言ってくれるんならこっちは構わないさ」
・・・それで店に入るとヨークとウルシーを隣につけたノワールが出迎えるがルークがジェイドの隣にいることに訝しげな表情を見せると、話してもいいと普通に返してきたことに肩をすくめ気にしないというように漏らす。
「それでは早速ですが、報告をお願いします・・・現状でアクゼリュスはどのようになっていますか？」
「報告の手紙によればもう住民は前に壊れた橋の所に急いで作った橋と近くに寄せてきていたタルタロスを使って離れることは出来てるって話さ。これで一先ずはアクゼリュスの住民はホドの時のような事になったとしても、問題はないだろうね」
「そうですか、それは良かった」
そんなやり取りもつかの間にジェイドがノワールにアクゼリュスの事を聞くと、もう大丈夫と言った答えに安心したと言ったように声を漏らして隣にいたルークも安堵したように息を吐く。
「・・・しかし私らも大佐から話を聞いて色々調べてみたけど、まさかって感じだったよ・・・神託の盾がアクゼリュスをホドのようにする可能性があるだなんてね・・・」
「私も偶然情報を得なかったなら神託の盾がそのような事をするなどとは考えてはいなかったでしょうね」
ノワールはそんな様子に隣の二人共々苦い顔をするのだが、ジェイドは平然と自分も信じられないといった嘘を吐く。あくまで自分も偶然知ったことからなのだと。









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