道のりは険しく時間は限られている
・・・そうして少しの時間をゆっくりと過ごした二人は全員が集まった場にて、アッシュより手渡された紙とその中身について話をした。
「・・・イオン様もアクゼリュスに・・・」
「この情報に関しては信憑性はかなり高いと私達は見ています。我々がどのような形でバチカルを脱出したのかを察したのかはともかく、あちらがイオン様の事を我々にわざわざ伝えに来るような理由などありません。アクゼリュスが目的地などと一々伝えるメリットがないどころか、普通に考えれば彼らにはデメリットくらいしかありませんからね」
「デメリット・・・?」
「向こうに数の有利があるとは言えアニスや我々というイオン様の奪還を仕掛けてきかねない存在をわざわざ作る意味は普通に考えればありませんよ。仮に我々を誘き寄せて殺すための罠だと言うにしても目的地が同じなら道中で何も言わずに闇討ちをする方が遥かに効率的ですし、我々を警戒をさせてしまっては意味がありません。それにアニスを除き我々の目的はアクゼリュスなのですから、アニスを呼び出すためだけにこんな事を切り出してくる理由も見当がつきません。となればこの紙を手渡してきた人物の思惑の中にあるのはあちらの神託の盾の思惑ではなく、あくまでもその人物かその意図に賛同した人々の思惑であり・・・神託の盾にとっての裏切りがあると思われます」
「「「「っ!?」」」」
・・・そうして経緯を聞いて真剣に眉を寄せてジェイドの話を聞いていたアニスだが、そこでいかな思惑があるかを紙を見ながら推測している言葉を漏らすとルーク以外の面々が一斉に息を呑んだ。まさかといったように。
「驚かれる気持ちは分かりますが、現状でそのような事を何故するのかに関しての推測が他には出来ないというのは今話した通りです。勿論そうでない可能性もないことは無いでしょうが、私はこれが一番可能性が高いと見ています」
「な、ならアクゼリュスに行けば住民の方々もそうですが導師をどうにか助け出せる機会になるということですか・・・!?」
「可能性としては有り得るでしょう。ですが私の推測が仮に正しい物で紙の通りだとしたなら、そこには六神将を始めとした面々も来ていることもそうですがこの紙を手渡してきた者にいても少数くらいしか我々の味方はいないでしょう。あまり楽観視は軽々と出来るような状況ではないのは容易に想像は出来ます」
「それでも導師を助け出せるのならやるべきですわ!アニス、貴女もそう思いますわよね!?」
「う、うん・・・大佐の話を聞いてると危険だっていうのはよく伝わってきたけど、多分アクゼリュスでどうにか出来なかったらイオン様を追い掛けるどころかどこに行ったかも分からなくなるかもしれないし・・・」
ジェイドはその推測が正しいだろうことと同時に危険性が高いことは間違いないと告げ、ナタリアは怖じ気付く事なくアニスに話し掛けると一応萎縮気味になりながらもアクゼリュスで助けたいといった気持ちを口にする。
「ではアニス、貴女は我々に付いていく気でいますか?」
「はい・・・もしかしたら迷惑かもしれないですけど・・・」
「私としても別に貴女が付いてくることは構いませんが、他の方々はどうですか?」
「俺は別に構わねーよ。どうせ行き先は被ってんだし、断る理由もねーだろ。つーか断るにしたって俺達より先に行くか後に行くかしろなんてのも妙な話だろうしよ」
「・・・そうですね。それならこのまま付いてきてもらうで私もいいと思います」
「・・・それでいいわ」
「・・・では決まりですね」
そしてジェイドがまとめるようにアニスの同行についてを聞き、賛同しつつ含みがあるルークの言葉にガイにティアはどこか考えたようになりながら了承したことに一つ頷く。これで決まりと。
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「・・・イオン様もアクゼリュスに・・・」
「この情報に関しては信憑性はかなり高いと私達は見ています。我々がどのような形でバチカルを脱出したのかを察したのかはともかく、あちらがイオン様の事を我々にわざわざ伝えに来るような理由などありません。アクゼリュスが目的地などと一々伝えるメリットがないどころか、普通に考えれば彼らにはデメリットくらいしかありませんからね」
「デメリット・・・?」
「向こうに数の有利があるとは言えアニスや我々というイオン様の奪還を仕掛けてきかねない存在をわざわざ作る意味は普通に考えればありませんよ。仮に我々を誘き寄せて殺すための罠だと言うにしても目的地が同じなら道中で何も言わずに闇討ちをする方が遥かに効率的ですし、我々を警戒をさせてしまっては意味がありません。それにアニスを除き我々の目的はアクゼリュスなのですから、アニスを呼び出すためだけにこんな事を切り出してくる理由も見当がつきません。となればこの紙を手渡してきた人物の思惑の中にあるのはあちらの神託の盾の思惑ではなく、あくまでもその人物かその意図に賛同した人々の思惑であり・・・神託の盾にとっての裏切りがあると思われます」
「「「「っ!?」」」」
・・・そうして経緯を聞いて真剣に眉を寄せてジェイドの話を聞いていたアニスだが、そこでいかな思惑があるかを紙を見ながら推測している言葉を漏らすとルーク以外の面々が一斉に息を呑んだ。まさかといったように。
「驚かれる気持ちは分かりますが、現状でそのような事を何故するのかに関しての推測が他には出来ないというのは今話した通りです。勿論そうでない可能性もないことは無いでしょうが、私はこれが一番可能性が高いと見ています」
「な、ならアクゼリュスに行けば住民の方々もそうですが導師をどうにか助け出せる機会になるということですか・・・!?」
「可能性としては有り得るでしょう。ですが私の推測が仮に正しい物で紙の通りだとしたなら、そこには六神将を始めとした面々も来ていることもそうですがこの紙を手渡してきた者にいても少数くらいしか我々の味方はいないでしょう。あまり楽観視は軽々と出来るような状況ではないのは容易に想像は出来ます」
「それでも導師を助け出せるのならやるべきですわ!アニス、貴女もそう思いますわよね!?」
「う、うん・・・大佐の話を聞いてると危険だっていうのはよく伝わってきたけど、多分アクゼリュスでどうにか出来なかったらイオン様を追い掛けるどころかどこに行ったかも分からなくなるかもしれないし・・・」
ジェイドはその推測が正しいだろうことと同時に危険性が高いことは間違いないと告げ、ナタリアは怖じ気付く事なくアニスに話し掛けると一応萎縮気味になりながらもアクゼリュスで助けたいといった気持ちを口にする。
「ではアニス、貴女は我々に付いていく気でいますか?」
「はい・・・もしかしたら迷惑かもしれないですけど・・・」
「私としても別に貴女が付いてくることは構いませんが、他の方々はどうですか?」
「俺は別に構わねーよ。どうせ行き先は被ってんだし、断る理由もねーだろ。つーか断るにしたって俺達より先に行くか後に行くかしろなんてのも妙な話だろうしよ」
「・・・そうですね。それならこのまま付いてきてもらうで私もいいと思います」
「・・・それでいいわ」
「・・・では決まりですね」
そしてジェイドがまとめるようにアニスの同行についてを聞き、賛同しつつ含みがあるルークの言葉にガイにティアはどこか考えたようになりながら了承したことに一つ頷く。これで決まりと。
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