移ろう気持ちに関係

「話はまとまったようですね。では早速参るとしましょう。陸路でケセドニアまで向かうのは海路より時間がかかりますし、あまりアクゼリュスに行くのに時間をかけたくはありませんからね」
「あぁ、んじゃとっとと行こうぜ」
そしてこれで出発をと口にするジェイドにルークも同意し、四人は下の階層に向かうべく天空客車の方へと歩いていく。背後のヴァンの複雑そうな視線を受けながら。






(『・・・とは言ったものの、簡単には二人は変わるわけねーよな。特にティアなんかかなりたどたどしくなってるし』)
(ガイのあんな姿に声を受けたからだろうな・・・まぁ俺もあんな風に感情を表に出すとは思っちゃいなかったけど、取っ付く部分があって良かったって思うよ。感情が一切ないって訳じゃないのは証明されたしな)
(『流石にあれでイラつかなかったらおかしいってレベルの事だったからな。ティアに感謝ってのはちょっと違うけど、そのティアも流石に少しは堪えたみたいだし』)
(まぁあのガイの怒りを向けられちゃな・・・)
そうして下に向かう中で歩いていくルークは内心で『ルーク』と会話していくのだが、ティアに向けられたガイの怒りを思い出して複雑そうな声になる。
(・・・下手にガイに触れると本当にそれこそこっちを殺しにかかるだろうな・・・多分とかそんなんじゃなくな)
(『一応アクゼリュスまでは我慢って言うか、無条件に付いては来てはくれるだろうけど・・・それもアクゼリュスからはアッシュが付いてくるようになるから、どうなるか分かりにくくなる・・・』)
(そこで極めつけの問題はティアなんだよな・・・これからの旅でどうにか改善出来るかどうかなんだよな・・・マジで難しいな、本当に・・・)
そうして二人はガイに関してがいかに難しい問題なのかを語り合い、やはり複雑だと二人ともに声を漏らす。ガイがどれだけ厄介かをひしひしと感じているために。
(『・・・取りあえずゆっくり話が出来る状態になるまで進もうぜ。この後、アニスもそうだけど何よりナタリアも付いてくるだろうしよ』)
(そうだな、そこからだな・・・)
『ルーク』はそこで一先ず考えるのは後にしようと言い、ルークも了承するが二人ともに分かっている為に声が明るくなる事はなかった。これから先はガイだけでなく他のことも含め、より問題が多く出てくるのだと理解しているからこその先伸ばしにしか過ぎないと・・・









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