移ろう気持ちに関係
「その辺りも含めてどうするかはデオ峠までに考えてから話し合って決めることにしましょう。アッシュが来れるかどうかは分からないからしばらくはまだどうするかは決めない方がいいでしょうが、デオ峠に差し掛かった辺りが限界でしょうからね」
「あぁ、それまでにどうするかは考えておくよ・・・」
それでもまだ時間はあるからと考えるように言うジェイドに、ルークも真剣に頷く。アクゼリュスでどうするかで自分達がどうするかが変わってくるというのが強く分かるからこそ。
・・・それからは考える事に集中力しようというジェイドの発言から二人は少し距離を取り、沈黙したまま過ごすことになった。尚、少し距離を取っただけなのは一応ジェイドがヴァンが何かしらの接触をルークにしてきた場合に備えてではあったが、予想通りというか特にヴァンがルークに近付いて来ることはなく船はケセドニアへと辿り着いた。
(・・・やっぱりシンクにディストの二人が来る気配はないか・・・まぁ俺の体の情報とか調べてないから、別に来る理由も無いんだよな)
(『まぁその分って言うか、アリエッタって奴も来てないからこのオッサンも一緒に来るんだけどな・・・』)
(それは言うなって・・・)
・・・それでケセドニアの地を何事もなく歩いていくルークは以前との違いからすんなり行っていると感じるが、『ルーク』のげんなりとした言葉に後ろにいるヴァンの事を感じつつ抑えるように言う。
(『つってもオッサンはまだしも、ティアは完全にダメだろ・・・船でどんな会話をしたかなんて想像しか出来ねーけど、明らかにもう兄に対する疑いは晴らされましたーみたいな顔で隣にいんだぞ。あんな顔見せられっとマジでわざわざバチカルにまで来ず、ダアトで待っときゃ良かったじゃねーかって気持ちになるんだよ・・・ちょっと我慢しときゃ良かっただろってな・・・』)
(あ~・・・うん、それはなぁ・・・)
だが更に続く『ルーク』のティアに対する苛立ちより疲れの入った気持ちの言葉に、ルークも否定が出来なかった・・・後ろにいるヴァンの横で今までの仏頂面に敵意に満ちた表情が嘘のよう、微笑を浮かべながら並んで歩く様子に。
(『どうせ自分が何とかするとかお前には責任はないみたいなこと言われて、あの時のことは誤解だとでも言われてコロッと信じたんだろ・・・もう今更だから別にいいって言いてぇけど、マジで話を聞いてなかったらすぐにこいつと離れたくて仕方ねぇよ・・・』)
(気持ちは分かるから抑えてくれ・・・アクゼリュスでどうするかを決断するにしても、ティアがいないとパッセージリングの操作が本当にどうしようもなくなるからな)
(『分かってるよ・・・』)
そんな様子が分かるからこそ尚更に苛立ちを浮かべる『ルーク』はなだめられるが、直接的ティアに言葉を口に出来ずに内心だけでしか発言出来ないのもあってかやはり不快と言った気持ちが滲んだように漏らす。
・・・ただルークの内側に関してはともかくとしても、表面上は何事もないままに一行はバチカルに向かう船に乗った。
しかしここでもディストの襲来も起きることはなく、またヴァンにティアにガイの三人はルーク達に関わろうとすることなく船室にこもりきりだった為に目立ったことは何もなくバチカルまで船は穏やかな航海をすることになった。
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「あぁ、それまでにどうするかは考えておくよ・・・」
それでもまだ時間はあるからと考えるように言うジェイドに、ルークも真剣に頷く。アクゼリュスでどうするかで自分達がどうするかが変わってくるというのが強く分かるからこそ。
・・・それからは考える事に集中力しようというジェイドの発言から二人は少し距離を取り、沈黙したまま過ごすことになった。尚、少し距離を取っただけなのは一応ジェイドがヴァンが何かしらの接触をルークにしてきた場合に備えてではあったが、予想通りというか特にヴァンがルークに近付いて来ることはなく船はケセドニアへと辿り着いた。
(・・・やっぱりシンクにディストの二人が来る気配はないか・・・まぁ俺の体の情報とか調べてないから、別に来る理由も無いんだよな)
(『まぁその分って言うか、アリエッタって奴も来てないからこのオッサンも一緒に来るんだけどな・・・』)
(それは言うなって・・・)
・・・それでケセドニアの地を何事もなく歩いていくルークは以前との違いからすんなり行っていると感じるが、『ルーク』のげんなりとした言葉に後ろにいるヴァンの事を感じつつ抑えるように言う。
(『つってもオッサンはまだしも、ティアは完全にダメだろ・・・船でどんな会話をしたかなんて想像しか出来ねーけど、明らかにもう兄に対する疑いは晴らされましたーみたいな顔で隣にいんだぞ。あんな顔見せられっとマジでわざわざバチカルにまで来ず、ダアトで待っときゃ良かったじゃねーかって気持ちになるんだよ・・・ちょっと我慢しときゃ良かっただろってな・・・』)
(あ~・・・うん、それはなぁ・・・)
だが更に続く『ルーク』のティアに対する苛立ちより疲れの入った気持ちの言葉に、ルークも否定が出来なかった・・・後ろにいるヴァンの横で今までの仏頂面に敵意に満ちた表情が嘘のよう、微笑を浮かべながら並んで歩く様子に。
(『どうせ自分が何とかするとかお前には責任はないみたいなこと言われて、あの時のことは誤解だとでも言われてコロッと信じたんだろ・・・もう今更だから別にいいって言いてぇけど、マジで話を聞いてなかったらすぐにこいつと離れたくて仕方ねぇよ・・・』)
(気持ちは分かるから抑えてくれ・・・アクゼリュスでどうするかを決断するにしても、ティアがいないとパッセージリングの操作が本当にどうしようもなくなるからな)
(『分かってるよ・・・』)
そんな様子が分かるからこそ尚更に苛立ちを浮かべる『ルーク』はなだめられるが、直接的ティアに言葉を口に出来ずに内心だけでしか発言出来ないのもあってかやはり不快と言った気持ちが滲んだように漏らす。
・・・ただルークの内側に関してはともかくとしても、表面上は何事もないままに一行はバチカルに向かう船に乗った。
しかしここでもディストの襲来も起きることはなく、またヴァンにティアにガイの三人はルーク達に関わろうとすることなく船室にこもりきりだった為に目立ったことは何もなくバチカルまで船は穏やかな航海をすることになった。
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