女忍、舵取りに苦労する
(・・・あ~、やっぱり予想通りになっちゃったかぁ・・・)
街の中を何事もなく悠々と歩くルーク達の姿を観察していたくのいちだが、港に向かう際に通らねばならぬ道の先・・・ナタリアが仁王立ちと言ったように腕を組む姿を目撃し、呆れの想いを抱く。
(仕方ないな~、とりあえずアニスの所に行こう・・・しばらくは揉めるだろうけど、話の成り行きをずっと観察してると唐突に話がついて先に進みかねないし・・・)
それですぐにアニスと合流しようとくのいちはその場から退散する。タイミングを見誤らないようにと。
・・・そしてすぐにアニスに事情を説明したくのいちは二人揃ってルーク達の元に向かうのだが、傍目から見てもルークとナタリアに何とかガイがなだめようとしてこそいるが言い争っているのが分かる光景がそこにあった。
「・・・どうしたんですかい、一体・・・?」
「あぁ、貴女方でしたか・・・簡単に事情を説明するとナタリア様がここに来ていて私も連れていけとルークに食いかかってきたんですよ」
「はぁ~、マジっすか~・・・」
それで近くにいたジェイドに話し掛けると案の定といった予測通りの答えに、くのいちは初めて知ったと同時に呆れたといったように頭の後ろで手を組む。
「・・・あっ!貴女は!?よくもバチカルでは私の事を騙してくれましたわね!」
「え~・・・その話に関してですが、場所を変えませんか?いつから話をされているかは分かりませんが、周囲の人々の注目を集めていますので出来れば迷惑をかけないようにするべきかと思いますが・・・」
「えっ・・・・・・確かにそうですわね、少し熱くなりすぎました・・・では場所を移しましょう、ルーク」
「元々お前が原因なのに何仕切ってるんだっつーの・・・」
そこでくのいちの存在に気付きバチカルの事を持ち出すナタリアだが、口調を改められ周囲の事を持ち出されると複数の集まった視線に気付いて些かばつが悪い表情になり場所変えに同意する。ルークはその心変わりに疲れた声を漏らした。
・・・それで周囲の事を気にして取った宿の部屋の中、改めてくのいち達はナタリアと向かい合う。
「さて・・・これで周りを気にせず話をする事が出来ますわ!特に貴女!よくも私を騙してくださいましたわね!」
「(うっわ・・・怒りを持ち越し出来る人なんだ・・・面倒・・・)・・・確かに騙したと言うことに関しては謝罪します。その事は誠に申し訳ありませんでした」
そして早速と先程の怒りをそのままぶつけてくるナタリアに内心うんざりしながらも、くのいちは深々と頭を下げる。
「謝ることねーぞ、くのいち。お前があぁでもしなかったらこいつバチカルでどんなこと言ったって絶対諦めてなかったろうしな」
「ルーク!その言い方はないではありませんか!私は和平を成功させるためにこちらに来たのですよ!」
「誰も頼んでねぇし、そもそもなんでバチカルから脱け出したんだよ・・・つーかよく脱け出せたよなお前・・・」
「確かに見張りの兵士は多くはなりましたが、それくらいで私は止められませんわ!・・・まぁ堂々と城を出れなくなりましたので、多少恥ずかしい手段は取りましたが・・・」
(・・・便所に行くフリをしたか、窓から脱出したかってとこかな。まぁこのお姫様の考え方の王女としての立場に矜持の在り方から考えるとどっちもみっともないって思うだろうけど、どっちでもいいか。そんなことに興味はないし・・・)
そんな姿を庇うようにルークがナタリアと言い争いをする中、くのいちは城を脱け出したシチュエーションについてを考えつつもすぐにそれを打ち捨てる。深く考える必要のないことだと。
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街の中を何事もなく悠々と歩くルーク達の姿を観察していたくのいちだが、港に向かう際に通らねばならぬ道の先・・・ナタリアが仁王立ちと言ったように腕を組む姿を目撃し、呆れの想いを抱く。
(仕方ないな~、とりあえずアニスの所に行こう・・・しばらくは揉めるだろうけど、話の成り行きをずっと観察してると唐突に話がついて先に進みかねないし・・・)
それですぐにアニスと合流しようとくのいちはその場から退散する。タイミングを見誤らないようにと。
・・・そしてすぐにアニスに事情を説明したくのいちは二人揃ってルーク達の元に向かうのだが、傍目から見てもルークとナタリアに何とかガイがなだめようとしてこそいるが言い争っているのが分かる光景がそこにあった。
「・・・どうしたんですかい、一体・・・?」
「あぁ、貴女方でしたか・・・簡単に事情を説明するとナタリア様がここに来ていて私も連れていけとルークに食いかかってきたんですよ」
「はぁ~、マジっすか~・・・」
それで近くにいたジェイドに話し掛けると案の定といった予測通りの答えに、くのいちは初めて知ったと同時に呆れたといったように頭の後ろで手を組む。
「・・・あっ!貴女は!?よくもバチカルでは私の事を騙してくれましたわね!」
「え~・・・その話に関してですが、場所を変えませんか?いつから話をされているかは分かりませんが、周囲の人々の注目を集めていますので出来れば迷惑をかけないようにするべきかと思いますが・・・」
「えっ・・・・・・確かにそうですわね、少し熱くなりすぎました・・・では場所を移しましょう、ルーク」
「元々お前が原因なのに何仕切ってるんだっつーの・・・」
そこでくのいちの存在に気付きバチカルの事を持ち出すナタリアだが、口調を改められ周囲の事を持ち出されると複数の集まった視線に気付いて些かばつが悪い表情になり場所変えに同意する。ルークはその心変わりに疲れた声を漏らした。
・・・それで周囲の事を気にして取った宿の部屋の中、改めてくのいち達はナタリアと向かい合う。
「さて・・・これで周りを気にせず話をする事が出来ますわ!特に貴女!よくも私を騙してくださいましたわね!」
「(うっわ・・・怒りを持ち越し出来る人なんだ・・・面倒・・・)・・・確かに騙したと言うことに関しては謝罪します。その事は誠に申し訳ありませんでした」
そして早速と先程の怒りをそのままぶつけてくるナタリアに内心うんざりしながらも、くのいちは深々と頭を下げる。
「謝ることねーぞ、くのいち。お前があぁでもしなかったらこいつバチカルでどんなこと言ったって絶対諦めてなかったろうしな」
「ルーク!その言い方はないではありませんか!私は和平を成功させるためにこちらに来たのですよ!」
「誰も頼んでねぇし、そもそもなんでバチカルから脱け出したんだよ・・・つーかよく脱け出せたよなお前・・・」
「確かに見張りの兵士は多くはなりましたが、それくらいで私は止められませんわ!・・・まぁ堂々と城を出れなくなりましたので、多少恥ずかしい手段は取りましたが・・・」
(・・・便所に行くフリをしたか、窓から脱出したかってとこかな。まぁこのお姫様の考え方の王女としての立場に矜持の在り方から考えるとどっちもみっともないって思うだろうけど、どっちでもいいか。そんなことに興味はないし・・・)
そんな姿を庇うようにルークがナタリアと言い争いをする中、くのいちは城を脱け出したシチュエーションについてを考えつつもすぐにそれを打ち捨てる。深く考える必要のないことだと。
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