時を経た変化

「ま、キムラスカに関しちゃここまでにしやしょう。次はこっちとしちゃマルクトの現状についてお聞きしたいんすが・・・」
「私が話せる部分については話はしますが、その後にそちらの事についてもお聞かせください。ただ先に個人的にお聞きしたいのは、あのような状態になったアッシュがルーク殿が今も生きていると知ったならどうなるのかという予想ですが・・・」
「う~ん、まぁ問題ないと思いますよ。確かに前のアッシュだったら何がなんでもルークを殺したいって思ってたと思いますけど、むしろ今の状態だったら知ってより一層戸惑いを覚えるのが目に見えるんすよ。生きているって知ってもあの時のような怒りが涌いてこないってことに・・・と言ってもそれでなら表に出しますって事にはしないし、今更ルークも望んじゃいないからしないんですけどねそんなこと」
「と言うことは、ルーク殿は無事に今も生きているということですか」
「そりゃまぁ。勿論表立って活動するわけにはいかないから裏方として仕事に従事してもらってるけど、無茶な事をさせてなんかいないよ。ただ本人は勤労意欲満々で働いてはいるけどね」
「そうなんですか?」
「そうなんです。と言ってもまずはマルクトについてを聞かせてくださいな。話の流れとしてそっちの方から先に聞きたいんで」
「・・・そうですね。分かりました、話をしましょう」
それで話題を変えようと切り出すくのいちに対してルークの事を先にとフリングスが言ったために話をしていき、大丈夫だといった旨をくのいちが軽く話終わった後にフリングスはマルクトについてを話始める・・・


















・・・そうしてフリングスはくのいち達と互いの状況についてを情報交換をしあい、それらが終わった後にフリングスにくのいち達は各々インゴベルト達へと挨拶をしてバチカルを出立していった。



「・・・どうでしたか?貴女の考えとして、キムラスカとマルクトは?」
「ん~、まぁ特に問題はないでしょ。マルクトに関してはピオニー陛下が幅を利かせてる限りは特に何か起こすなんて事はないだろうし、キムラスカはアッシュのあの様子を見ると感情の赴くままになんて行動出来ないだろうし、もうナタリア様も遠くない内に自由にならなくなるだろうしね。少なくともマルクトもキムラスカも今の陛下がいなくなるまでは戦争なんて事には簡単にはならないでしょ」
「ふむ・・・貴女がそう判断するなら問題はなさそうですね」
それで帰りの船の中でくのいちとディストは二人で素の状態で話し合い、その中身にディストは一つ満足そうに頷く。
「・・・ですがよろしかったのですか?あちらが聞きたいと言っていたからとは言え、こちらの内情を話してしまって」
「問題ない問題ない。マルクトもそうだけど、キムラスカからしてもダアトを目の敵にしたり無理矢理にでも領土にしたいといったような考えは前に話したから、まず持たないって。ダアトを攻め取ったって得られる旨味なんてまずないし、少将がわざわざそうしようと言い出すような不安要素なんかこっちは見せてないしね」
「まぁ確かにそう言われればそうですが・・・もう三年という時間になるんですね。改めて考えてみれば」
「あ~、確かにそうだね~。少将にも話をしたけど、本当に色々あったもん・・・」
それでディストは話をして大丈夫だったのかを聞くがあっさり大丈夫と返ってきたことに、すぐに自身も考えを翻す中で口にした昔を懐かしむ声にくのいちも確かにというように漏らす。三年前から今になるまで、色々なことがあったと・・・









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