軍師と女忍、総合する

「そういうことですので、私はあまり昇進といった処置に関しては受け入れることはしないようにする予定です」
「それは分かりましたが、昇進などには丞相は興味はないのですか?マルクトやキムラスカと違って教団という部分こそありますが、昇進となれば給与に待遇など変わる部分もあると思いますが・・・」
「そういった部分に関してはこれよりのダアトでは些末な物にしかなりませんので、さしてこだわりはありません。何せこれからのダアトが目まぐるしくなるのは目に見えていますから、地位や立場と言った物に関係無く忙しくなるでしょうからそのようなことにこだわる理由はありませんよ」
「そうですか・・・前々から思っていましたが、そういった時の丞相は意外とというか精神論のような答えを出すのですね・・・利であったりこうした方がいいのではないかという考えではなく・・・」
「精神論だけを振りかざすのも利だけを追い求めて行動するのも、どちらも行き過ぎてしまえば良からぬ状態を生みます。重要なのは丁度よく調和された状態、いわゆるバランスです。精神論で全てを押し通す事も利があるからと損得の全てを判断するのも、どちらか片方のような形で物事を押し通そうとしてしまえば限られた者以外に付いてこれませんし、仮に付いてくる方々がいたとしても同じような考えの人々ばかりがいたなら辿り着く先は可能性の狭められた未来でしかありません・・・少し長くなってしまいましたが、精神と思考の調和が取れている事が大事だと私は思っています。そして自身がどういった人物であるかを自覚した上で、省みることが出来るかも」
「成程・・・確かにそういったように考えれば、端から見ればらしくないと思えることも受け入れられるということですか・・・」
孔明はだから受けるつもりはないと言うがフリングスがまだどうかといったように聞いてきた為、更に話をしていって深い納得をさせる。と言っても中身は少し逸れるような形になってしまっているが、フリングス自体がこの話に納得している為に大きな問題ではないが。









・・・そうしてアルビオールの中で様々な会話が行われていたが、ラジエイトゲートに辿り着いた事で一先ず話は終わりとなり孔明達は最下層へと向かった。



「・・・ここが最下層のプラネットストームを構成させている譜陣の場ですか・・・」
『うむ。ここで我が鍵を使えばもうプラネットストームは止まり、音素の流れも止まるがもう障気が生まれて地上に出ることは無くなる』
「それは承知していますが、この場に関しては再度のプラネットストームの復活が有り得ないよう譜陣の跡地は何かしらの処置を施した方がよろしいですか?」
『いや、取り立ててそういったことをする必要はない。譜陣は鍵を使えばすぐに消え、誰もどのような陣だったかを確認は出来なくなる。それにもしプラネットストームを再び復活させたいと考えたなら鍵がなければそもそも話にならん。心配はいらぬ』
「そうですか。それを聞けて安心しました・・・では早速始めましょう。時間は十分にあるとは言え、早目に済ませるに越したことはありませんからね」
『うむ』
そうして最下層に着いた所で孔明はローレライに確認の意味で話をし、別に大丈夫だといった旨の返しを受けて早く終わらせようと互いに肯定しあう。プラネットストームはもう止めようと。









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