「まぁ貴方が今の話についてどう思うかはともかく、協力していただけるというならそれを拒む理由はないどころかむしろ願ってもないことです。ただローレライ自身も流石にこれは協力をしたくないと思うこともあるでしょうが、こちらとしては彼の嫌がるような事をするつもりはありませんし事前に協力の中身については確認しますよ。それがこちらとしての誠意の示しかたでもありますし、下手に途中でいきなり言ったことを拒まれて途中で退場されてもむしろこちらが困りますからね」
「ぐっ・・・！？」
『うむ、そういったように言ってもらえるならこちらとしてもありがたい。我としても協力出来るかにそうしたいかを選びたいと思う気持ちはあるからな』
「・・・っ！」
そして更にローレライに対して気遣いのある提案をした上で当人が少し弾ませた声で返したことにより、アッシュは更に苦さを滲ませた表情を浮かべる。孔明の言葉に明らかにローレライ自身悪くないといった気持ちが伺える様子がアッシュにも分かった為に。
「・・・取り敢えず話はこの辺りで済ませて、ここを出ましょう。やることはやり終わりましたしまだ何か話をするだけならアルビオールの中でも十分に出来ますから、一先ずはグランコクマにバチカルといった経路で報告に向かいますが付いてきていただけますか？」
『うむ。後は我が堂々と姿を見せる訳にもいかぬであろうから、鍵の中にいる形でそなたらに付いていこう』
「・・・分かりました、では行きましょう」
孔明はその様子に指摘することなくここを出ると切り出し、ローレライが鍵に近付きその身を言葉通りその中に吸引させるかのように引っ込めさせた姿を見て出発を切り出した。









・・・そしてラジエイトゲートから孔明達を乗せたアルビオールは飛び立ち、グランコクマへと向かう。
「・・・すみませんローレライ。一つお聞きしますが鍵を用いればプラネットストームを止められると言いましたが、それは使用者は誰かは限定されるのですか？」
『・・・我がいない状態ならルークかユリアの血を引く者が候補としては望ましいが、我がいるなら別段そこまでの問題はないが・・・何故そのようなことを聞く、ディスト？』
「いえ、貴方なら事情を知っているかもしれませんがこちらのルーク様はやんごとなき身分のお方です。そんな方に不必要に我々に付いてきていただくようなことはないようにとの確認と共に、丞相にどうした方がいいのかの確認をしたいと思ったのです」
『成程、そういうことか』
「・・・っ！」
そこでディストがアッシュの手元にある鍵のローレライに質問をするが、ローレライ当人が納得する中でアッシュは複雑そうな表情を浮かべる。まだ帰りたくないといった気持ちはあるが、それを言いたくないといった気持ちがあるのが見受けられるよう。
「そういうことでしたら後で鍵をこちらに手渡していただいてよろしいですか、ルーク様？まだプラネットストームを止めるとは確定はしていませんが、その時にルーク様でなくとも大丈夫だということならこちらがそのまままたラジエイトゲートに向かい貴方にはバチカルに帰っていただきますので」
「・・・あぁ、分かった。後で渡してやる・・・」
その話の中身に孔明もすぐにアッシュへ話題を振ると、極めて不本意そうながらも頷いて返した。









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