軍師と女忍、核心へ

「然程おかしなことでもないでしょう。謡将もそうですが、私も預言のようにしないようにと動いてきたのです。まぁ謡将に関してはフォミクリー技術関連でやることをやっていたというか、貴方の完全同位体を作ったことがありますからローレライもそれで謡将について知ったのでしょうし、私の事も貴方や彼の目を通じて知ったのでしょう」
「何・・・?」
孔明はその声はおかしなものではないと言いつつ話を進めるが、アッシュはその中身に眉をひそめる。
『その通りだ・・・時折我は地核よりどうにかならぬかと音素を通じてどうにかならぬかと二人に交信及び様子を伺っていたのだが、時が経つにつれて丞相や奥方達の行動を知ることになるばかりかあそこまでアクゼリュスでお膳立てされたヴァンの行動を更なる影よりの行動により止めたこと・・・あれは我の目から見ても驚愕の出来事であったと共に、丞相ならオールドラントを滅びを避ける方向でどうにかしてくれるのではないかと思えるようになり、途中から音素による介入をしない方が良いのではないかと思ったのだ』
「・・・待て。音素による介入をしないだと?・・・思い当たる節は時折頭がいきなり痛くなることに妙な声が聞こえることがあったが、まさかそれはお前が・・・!」
『あぁ、おそらくそれは我の音素による物だ。専門的な事を言うなら同調フォンスロットを開き、対象に音素を送り込んで遠く離れた所でも声もそうだが、行動を操ることが出来る代物だ。送られた相手は我でもない限りは頭痛くらいは起きるだろうな』
「そんなことをしようとしてやがったのか、貴様・・・!」
ローレライはその孔明の話を肯定しながら自身の考えと経験したことを口にしていき、その中でアッシュはある可能性に気付きそれが肯定されたことに怒りを瞬時に浮かべる。今までの文字通りの頭痛の原因であったこともそうだが、いざという時に自分を操るつもりであったと聞かされ。
「お怒りになられるのは結構ですが、話によれば貴方だけではなく彼にも同調フォンスロットを開いたばかりか地核にタルタロスで突入した際に実際にそうしたのは私も目にしていますし、何より貴方の手元にある鍵が届けられていなければこうしてローレライは姿を現すことも出来ていなかったのですから」
「んなこと言ってやがるが、元々テメェはローレライのことを疑って「は~い、余計なこと言わないの~」ングッ・・・!?」
孔明はすぐに今の状況についての説明をするが、アッシュが激昂して余計なことを口走ったのを見てくのいちがすかさず布で猿ぐつわを作って口に噛ませて発言を止める。
『いや、そちらが我を警戒するのは当然だ。だが我もそういったように見られているのは覚悟の上でここに来ている』
「・・・ということは始めからここには私の策があることを承知の上ということですか」
『あぁ。その上で我がそちらと敵対するようなことはないと誠心誠意伝えれば、特に害を我に与えることはないのは丞相のこれまでから分かっていたのでな。だからこうしてここに来たのだ』
「・・・そのように言うということは、貴方には裏はないということですか。何か我々に敵対をするような事をするつもりはない、と」
『あぁ、その通りだ。何ならそちらがやろうとしていることに協力をしたいと思っている』
「・・・協力、ですか。それはありがたいですね」
そんな言葉にローレライは罠があると知っていたといった上で協力をしたいと切り出し、孔明はその言葉にそっと微笑む。と言っても穏やかな物ではなく、何か策を思い付いたと言ったような物であるが・・・









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