軍師、暗躍と飛躍
「・・・さて、彼女達にも協力は取り付けられた事ですしとりあえずは打てる手は打ったということになりますね。後はバチカルに着いてからどう進むか、これが重要ですね・・・まぁモースが私について何かを言ってきて共にいろと言ってきたところで、大した問題ではありませんが」
それで一人になった孔明はこれからについてをそっと呟く、モースに対して余裕だと言わんばかりの言葉も共に。
・・・それから少し時間は経ち、船の準備が出来たと知らされた孔明はルーク達を呼びに行き、バチカルに向かう船へと乗った。
「・・・漆黒の翼の協力、ですか」
「えぇ、元々協力を仰ぐ予定ではありましたが向こうから来た彼女達の力もありますから貴女達の負担もまた軽くなるでしょう。しっかりと連携を組んで事に当たってください」
「分かりました~」
船内の一室にて、先程の事を話す孔明にくのいちも了承を返す。漆黒の翼との協力について。
「ではまたルークの方に行ってください。この船の上で事を起こすとは思えませんが、下準備を整えているのならそれを知ることもまた必要ですからね」
「はい、では失礼」
その話を終え孔明がルークにつくように指示を出せば、くのいちは了承した後に一瞬で場から消え去る。
「さて、これからの事についてまた考えましょうか。くのいちだけに働かせては申し訳がありませんからね」
‘コンコン’
「・・・窓の方から何か聞こえ・・・ディスト?」
そしてまた一人になった孔明は考えをまた煮詰めていこうとするのだが、突如窓の方からノックらしき音が聞こえてきたことでそちらに視線を向ける。そこには最早トレードマークとも呼べる浮遊椅子に座って宙を浮いているディストの姿があった。
「・・・とりあえず開けますか。何か用のようですからね・・・」
‘ガチャッ’
「おっと・・・失礼します、丞相」
「どうしたのですか、ディスト?わざわざこのような形で私の元に来るとは」
そんな姿に孔明が船内の窓を開けると、ディストは浮遊椅子から船室に飛び降りるように入ってきた。そんなやり方でこちらに来たディストに孔明は用向きについて問う。
「確かに丞相に用があってきたと言えば来たのですが、少々別に厄介事を頼まれたんです・・・導師達を襲い、拐ってこいとね」
「おや・・・バチカルで導師達を拐う予定ではなかったのですか?」
「何故それを・・・っと思いましたが、大方ケセドニアで漆黒の翼と会ったのですね。それでその事を知った、と」
「そういうわけです。ちなみに彼女達にも動いていただくように言っていますから、協力してください」
「えぇ、分かってますが話を続けると要はアッシュを筆頭として痺れを切らしてるんです。導師を拐う事が出来ず、うまくいかない現状にね」
「まぁアッシュの性格を考えればそうなるでしょうね」
「それで単独で空を飛べて導師を拐える大型の譜業を持つ私が行けと言われたんですよ。本当ならまたアリエッタの魔物にも行くようにアッシュは言ったんですが、やはり言うことは聞かずやむなく私が単独で来たという訳です。ただ私としては単独になった方がむしろありがたかったですよ。こうやって謡将の目を盗む形でではありますが丞相に接触出来たのですから」
「えぇ、こちらとしてもありがたいです。そちらの情報がちょうど欲しかった所ですから」
その用向きについてを表向きと本当の物を合わせて話すディストと孔明は微笑を浮かべて話す。渡りに船のタイミングだと。
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それで一人になった孔明はこれからについてをそっと呟く、モースに対して余裕だと言わんばかりの言葉も共に。
・・・それから少し時間は経ち、船の準備が出来たと知らされた孔明はルーク達を呼びに行き、バチカルに向かう船へと乗った。
「・・・漆黒の翼の協力、ですか」
「えぇ、元々協力を仰ぐ予定ではありましたが向こうから来た彼女達の力もありますから貴女達の負担もまた軽くなるでしょう。しっかりと連携を組んで事に当たってください」
「分かりました~」
船内の一室にて、先程の事を話す孔明にくのいちも了承を返す。漆黒の翼との協力について。
「ではまたルークの方に行ってください。この船の上で事を起こすとは思えませんが、下準備を整えているのならそれを知ることもまた必要ですからね」
「はい、では失礼」
その話を終え孔明がルークにつくように指示を出せば、くのいちは了承した後に一瞬で場から消え去る。
「さて、これからの事についてまた考えましょうか。くのいちだけに働かせては申し訳がありませんからね」
‘コンコン’
「・・・窓の方から何か聞こえ・・・ディスト?」
そしてまた一人になった孔明は考えをまた煮詰めていこうとするのだが、突如窓の方からノックらしき音が聞こえてきたことでそちらに視線を向ける。そこには最早トレードマークとも呼べる浮遊椅子に座って宙を浮いているディストの姿があった。
「・・・とりあえず開けますか。何か用のようですからね・・・」
‘ガチャッ’
「おっと・・・失礼します、丞相」
「どうしたのですか、ディスト?わざわざこのような形で私の元に来るとは」
そんな姿に孔明が船内の窓を開けると、ディストは浮遊椅子から船室に飛び降りるように入ってきた。そんなやり方でこちらに来たディストに孔明は用向きについて問う。
「確かに丞相に用があってきたと言えば来たのですが、少々別に厄介事を頼まれたんです・・・導師達を襲い、拐ってこいとね」
「おや・・・バチカルで導師達を拐う予定ではなかったのですか?」
「何故それを・・・っと思いましたが、大方ケセドニアで漆黒の翼と会ったのですね。それでその事を知った、と」
「そういうわけです。ちなみに彼女達にも動いていただくように言っていますから、協力してください」
「えぇ、分かってますが話を続けると要はアッシュを筆頭として痺れを切らしてるんです。導師を拐う事が出来ず、うまくいかない現状にね」
「まぁアッシュの性格を考えればそうなるでしょうね」
「それで単独で空を飛べて導師を拐える大型の譜業を持つ私が行けと言われたんですよ。本当ならまたアリエッタの魔物にも行くようにアッシュは言ったんですが、やはり言うことは聞かずやむなく私が単独で来たという訳です。ただ私としては単独になった方がむしろありがたかったですよ。こうやって謡将の目を盗む形でではありますが丞相に接触出来たのですから」
「えぇ、こちらとしてもありがたいです。そちらの情報がちょうど欲しかった所ですから」
その用向きについてを表向きと本当の物を合わせて話すディストと孔明は微笑を浮かべて話す。渡りに船のタイミングだと。
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