軍師と女忍、まとめる

「ではローレライの解放に関しては後程、外殻大地の降下を行った後にバチカルに向かわせていただきますのでルーク殿に協力をお願い致します。鍵を託されたこともそうですが、後々の展開を考えるとあの方に協力をしていただく方がよいので」
「うむ・・・その時はすぐにそちらに付いていけるように処置を施しておこう。クリムゾンよ、本人に話はしておいてくれ」
「はっ、かしこまりました」
そこから感謝もそこそこにローレライ解放の段にアッシュの力を借りに行くことを伝えると、インゴベルトも公爵もすんなりと反対する様子など見せずに話を進める。
「・・・ローレライの解放に関しての話は決まった。次に障気の問題を解決するにはどうすればいいかを教えてくれ。今後のマルクトだけではなくオールドラント全てに関わる大きな問題であり、こちらとしてはローレライの事もあるがその話を本題として聞きたいと言っても過言ではないからな」
「うむ・・・話してほしい、丞相」
「はっ、今からお話致しますが結論から申し上げるなら」



「障気の問題の完全な解決を望むなら、プラネットストームを止める以外に無いとの事です」



「「「「っ!?」」」」
・・・ピオニーの言葉から孔明は障気の問題の解決法を簡単に口にするが、その中身にキムラスカにマルクトの両サイド共にここに来た面々は衝撃に驚愕の表情を浮かべるしかなかった。プラネットストームを止めるという予想もしていなかった答えが出てきたことに加え、そのプラネットストームを恩恵を大いに受けて生活していることからその恩恵が無くなるのではないかという考えも浮かんだ為に。
「落ち着かれてください、皆様。プラネットストームを止めねばならぬ理由というのは単純な話として、プラネットストームが動いているからこそ障気が発生しているからなのです」
「プラネットストームが動いているから・・・?」
「史書によるなら創世歴時代より稼働を始めたプラネットストーム・・・あれが動いていることによる恩恵は第七音素を始めとした譜歌であったり譜術が使えると言った物に、譜業の燃料などになることだったりと様々にあります。事実創世歴時代の技術がまた大きく前進したのはプラネットストームが動き始めてからになるとの見方が史書からは出来ましたが、同様に障気が吹き出るようになる原因ともなったのです」
「・・・だから何故プラネットストームが動くからそうなるんだ?」
「ディストの研究の結果によるなら、分かりやすく言うなら障気は第七音素が汚れた第七音素ということだとのことです。そしてプラネットストームは地核にある第七音素をオールドラント中を巡らせ循環させるために作った、いわば理論上は永久に使える永劫機関を作ったつもりなのかもしれませんが・・・例えるなら地核にあった第七音素は地中深くにありつつも環境が整っていた真水であったのに、オールドラントという水田に水を引くために無配慮に土を掘って水を引き出し、水が一部とは言え汚れている事にも気付かず再び元の地核に戻ったり出たりしていく時に更に土の影響を受けて汚れていっている・・・ということに気付かないままに過ごしてきて、やがて泥と水を分離しようとしても自浄など出来なくなって浮き出て現れた物が障気という汚泥にまみれた水なのです」
「っ!?・・・じゃあつまり、プラネットストームが動き続ける限りはもう障気は止めようが無いと言うのか・・・!?」
「それは避けようがありません」
「「「「っ!」」」」
孔明はそんな一同を気遣う言葉を向けた後にピオニーが代表になる形でプラネットストームを止めねばならぬ理由についてを話して行くが、出てきた例えとその中身にインゴベルト達も驚愕せざるを得なかった。第七音素と障気の関係もそうだが、それを知った孔明が改善は無理だとキッパリ迷う余地なく言い切ったこともあり。









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