軍師と女忍、動き回る

「まぁこのケセドニアはあの方が治め続ける限りは特に問題なく発展を続けるでしょう。それは我々としても望む展開になりますので、そうしていただければいいのですけれどね」
「ですね~」
その上でむしろケセドニアの発展を願う孔明に、くのいちも同意する。より良く発展してもらうことが自分達にとってもいい方向に働くと疑っていない様子で。


















・・・それで孔明達は以降はゆっくりとケセドニアにて骨休めをする形で過ごしていた。その上でジェイドから何か自分達は動かなくともリグレット達に指示を出さないのかといったような疑問が向けられたのだが、特にしてもらうことはないから構わないと返した。むしろ会談の時もそうだが、以降も先にやってもらうようなことは特にないためにと。

そういった風に返した後は本当に孔明達はゆっくり過ごしていき、会談の日の直前に孔明達の元にマルクトの船が着くとの連絡が入ったことで出迎えに行くことにした。



「・・・わざわざ出迎えに来てくれたか、丞相」
「遠路はるばるピオニー陛下に来ていただいたのですから当然です」
「して、そちらはこの街の代表のアスターか?」
「はっ、そうでございます。ピオニー陛下の尊顔を拝見することが出来て光栄でございます」
「あぁ。明日の会談はよろしく頼む」
「はっ。では丞相配下の兵がマルクトの領事館まで案内と護衛をするようになっておりますので、船旅の疲れをごゆるりと癒されてください。後程インゴベルト陛下も来られると思われます」
「あぁ、分かった。ジェイド、アスラン。お前達はこっちに付いてこい」
「「はっ!」」
・・・それで船が着いて丁寧に頭を下げて出迎えた孔明達と会話を交わした後、ピオニーは連れてきた兵達にジェイド達を連れてリグレットの案内の元で領事館まで向かう。
「・・・さて、ではキムラスカ側の港へと向かいましょう。キムラスカも当日入りという形で慌ただしく現場入りなどしたくはないでしょうから、キムラスカの船も今日の内には来るでしょう」
「イヒヒ、そうですな。では向かいましょうか」
そうしてピオニー達を見送った所で孔明は然程時間を空けずキムラスカも来るだろうから迎えにと言い、アスターも頷く。









・・・そうして場所を移動して待っていた孔明達だが、予想通りキムラスカの船は然程時間をかけずにケセドニアへと辿り着いた。



「・・・丞相、わざわざ出迎えに来てくれたのか」
「バチカルより来ていただけた陛下達をお出迎えするのは当然です。それにピオニー陛下も先程ケセドニアに着かれたのでお出迎えしまして、現在マルクトの領事館にてゆるりと休憩されております。今日の所は陛下達も領事館に向かわれて休憩されてください」
「そうか・・・もうあちらは到着していたか。ではその言葉に甘えて我々もキムラスカの領事館に向かおう」
・・・そうして程無くして船が到着し、降りてきたインゴベルト達を同じように出迎えた孔明達は先にピオニー達が着いてることを伝えると自分達もとインゴベルトは口にするが・・・
「お待ちください、お父様・・・少し、そちらのルークと話をさせていただけませんか・・・?」
「ナタリア・・・」
そこで待ったをかけたのが後ろにいたナタリアで、悲痛な様子で話をルークとしたいと切り出したことにインゴベルトは眉を寄せる。









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